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猫はふて寝する  作者: 山神ゆうき
魔法少女と剣とお姫様
37/83

30・狼の奪い合い、蛇と猫

何故、私がそのような事を言ったのか分からない。ただ、言わないといけないと私は思った。


「な、なんなのじゃ。お、お前は一体なんなのじゃ?」


ミジャは否定されたのが嫌だったのか、声を荒ららげる。


「おやおや?知らないのですか?ミケミケはオオカミのか・・・・」


シシミは何かを言おうとしたが、私は止める。


「ミジャの恋を邪魔することは許さないのじゃ」


ミジャは興奮してしまい、頭が回らないようだ。目もぐるぐる回っているように見える。私はミジャに腹を立てている。それは、オオカミくんのことを取られたくないと思う気持ちだと思う(本当にそうなのか、私にも分からない)。

とにかく私は何かミジャをギャフンと言わせたかった。


「・・・・・タネット」


私は小さな声で言う。


「なんじゃ?」


私の声が小さかったのでミジャは聞き返す。


「うるさい!カスタネット!」


私は今度は大声で言った。


「ブフッ!」


再び豚の勇者は豪快に紅茶を吹き出す。


「な、なんなのじゃ?カスタネットってどういう意味なのじゃ?」


訳がわからないミジャ。


「カスタネットってあの青と赤のタンタンと叩く楽器のことだせ!」


豚の勇者は解説をする。


「つまり、つまり!ミケミケはミジャ様の目を見てカスタネットと言ったのですね?」


シシミは分かりやすく言う。ミジャの目はオッドアイで青と赤なのだ。


「なっ!」


ミジャは言葉を失う。


「これは、これは。まさかそんなことを言うとは。しかしいけませんねぇ。ミジャお嬢様の目は一族の誇り高い赤い目と呪われし・・・・」


(よう)?それ以上は言わなくていいのじゃ」


羊が何かを言いかけたが、ミジャはそれを止める。


「しかし、決めるのはオオカミ様なのじゃ。もし、オオカミ様がお前を選んだらミジャは潔く諦めるのじゃ」


ミジャは腕を組み優雅に言った。


「いいわ!私もオオカミくんがあなたを選んだら、私も諦める・・・・・・たぶん」


最後の『たぶん』を小さく言い、ミジャを選んでも諦めない気持ちを表した。しかし、それはミジャには聞こえていない。聞こえていたのは、面白いネタを見つけた、という顔をしているシシミとタイミングよくクスッと笑った(たぶん)地獄耳の羊だけである。


「そうか。それならいい。オオカミ様は絶対、ミジャを選ぶのじゃ。その時はエクレアとマカロンでお祝いなのじゃ」


ミジャはもう勝つ気満々なようだ。


(いやぁ~。おいしそうですねぇ)


エクレアとマカロンと聞いてそう思うシシミ。


(『えくれあ?』『まかろん?』ミジャの友達の名前かな?)


私は知らない単語が出たのでそう思っていた。


「意味がわからないけど、私達は今日からライバルだからね。そろそろ帰る!」


私はミジャを指差し言う。そしてドアの方を向き、帰ろうとする。


「ミジャ達は恋のライバルなのじゃ。しかし、また遊びに来てもいいのじゃぞ?」


私は振り向きはしなかったが、そのような言葉をかけられて嬉しかった。


(恋のライバルでも友達は友達。今度、旅の商人の清珠(しんじゅ)に会ったらクッキーを貰ってクルミちゃんとミカミちゃんも連れて遊びに行こう)


私は心の中でそう思った。


「ミケミケ~。そのときは!そのときは!私も誘ってくださいなぁ」


シシミは笑顔で言った。


心を読まれた!?

すごく前に番外編で登場した、豚の勇者、ミジャ、羊の話でした。

次回はキャラ紹介を考えています。

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