表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/14

年上のお姉さんと愛に溺れてきます

 この二週間僕は一日一日がとても長く感じていた。

 朝目を覚まして、顔を洗って朝ごはんを食べて歯磨きをしあて、制服に着替えて鞄を持って学校へと向かう。

 行ってきますとお母さんに元気良く言うのは忘れない。そうすれば今日も勉強頑張ってね、遥ちゃんは賢い子なんだからねとお日様のように明るい笑顔を見せてくれる。

 一足先に出掛けていったお父さんにはメールを送っておく。行ってきます、今日は天気も良いし気持ちが良いねと簡単な言葉を添えて。するとすぐに返信がきて、今日は遥介が好きなバンドの新曲の発売日だよな? 帰りに買ってくるよと、嬉しい文字が並んでいた。


 学校に着くと授業が始まで少し時間があって、教卓の上の辺りに掛かっている時計を見て今日も一日長そうだなと思う。

 そして同時に思うことは、ここでは本来の僕の姿を隠して偽りの僕を演じなければならないということ。

 本来の僕の姿を知る人は少ない、元バスケ部の女の子とあっち系だったことがわかった友達の二人だ。

 二人ともお互いの趣味や性癖を引くことはなかった。だって三人とも変態だから。それよりも三人とも理解できる仲間が欲しかった、趣味や性癖について話したり聞いたりしたかった。それが毎日できるから楽しいといえば楽しい。


 お互い好きという感情は生まれない、でも僕達三人はそういう世界では生きていない。だからそこに好きというものがなくても、愛なんてなくても、欲さえあればそれで良くて混じり合える。

 誰かにバレないかとドキドキしたり、結構危ないけれどそれが楽しくてしょうがない。サヤカお姉ちゃんはこの事に関して特別に許してくれた、僕達の楽しい様子を見せる約束をしたからだ。

 二人ともこれに関しても何も言わない。むしろ嬉しがっているから本当に悪い子だ。いつかサヤカさんに会いたいなと二人は言う、でも今は僕だけのお姉ちゃんだからダメなんだよ。


 学校が終わってもまだ一日は終わらない。運動場には走ったり跳び跳ねたりと部活をしている生徒がいたり、美術室や音楽室やパソコンルームにも部活をしている生徒がいる。

 運動部に入っていた僕はもう引退しているから、学校が終わったらさっさと帰っても良い。だからさっさと帰る、塾がある日もあるけどない日は三人で遊ぶ。

 それぞれの家には誰もいない。親は仕事でまだ帰ってはこない。だから誰かの家で遊ぶ、外で遊ぶとお金がかかるしこっちのほうが安上がりだから。

 家に向かいながら今日は何をして遊ぶのかを言い合う。あのドラゴン倒したいから狩りに行こうよ、それより動画サイトで面白いの見つけたからそれを皆で観ようよ、あれはしないのかなさっきしたからもう満足なのかな。


 そんなことを話ながら、スーパーやコンビニに寄ってお菓子やジュースを買う。勉強にお疲れだし学校が終わったしお腹が空くんだ。夕食まで待てばいいんだけど、ぐうという音が鳴り響くから。

 それぞれ自分の欲しいものをかごに入れていく。そうしてレジを済ませて、誰かの家に向かう。今日はあっち系の友達の家に向かうことにした。


 家に着くと、鍵を開けてもらってお邪魔しますと言いながら靴を脱ぐ。

 家には誰もいないから電気が点いていなくて暗い。電気を点けながら、二階にある友達の部屋へと向かう。もうこの家には何回も来ているから慣れたものだ、まるで自分の家のような気分で歩く。

 ドアを開けると壁にはポスターが貼ってある。アイドルのポスターだ、可愛い女の子じゃなくって。こんなの貼ってたらバレそうだけど、家族は理解あるらしくそれもまた人生と言ったらしい。

 しかし公園で手を繋いでいたことは知らないだろう、家族には言えない隠し事があることは知らないだろう。


 僕は明日からサヤカお姉ちゃんと二人で旅行することを言った。

 すると二人は、僕のことを変態王子変態王子と騒ぎだした。別にそう呼ばれて気にしないからいいけど、二人もきっと大人と会うんだろうし。だから二人も同じだから。

 どんな所に行くのか聞いてきた。緑や海といった自然がいっぱいな所に車で行くらしい、泊まるところは小さな家で見える範囲に他のお客さんがいないらしい、サヤカお姉ちゃんが僕を愛したくてしょうがないらしい。それしかわからない。


 二人は良いなぁと声が揃った。何だか興奮しているようにも見える。

 色んなシチュエーションがあるね、お前は俺達より何歩も先を進んでいるな、何で顔が赤くなってるよ、こいつ想像したんじゃないのかほんと変態だな。

 そうか僕は顔が赤いのか。恥ずかしいな、でもこの感覚は嫌いじゃないな。


 色々お話していたら帰る時間になって、僕はお土産話をお楽しみと言い残して友達の家を出た。

 スマートフォンを見ると光っていた。メールが来ているようだ。誰からだろうと見てみると、お母さんからだった。

 早く帰ってきなさい。明日から遥ちゃんを一人にしちゃうからお小遣いもあげたいからね。もう小さな子じゃないのに、いつまでも子離れできないのは何でだろうな。

 僕は走って家に向かう。たまには甘えてあげないと寂しがるかな。


 母親と息子という関係はどう考えても親子なんだけど、母親からすれば息子は恋人に見える時があるらしい。

 それは単に我が子が可愛いという延長なのかな。それとも僕が一人っ子だからより可愛いと思えるのかな。お母さんのその気持ちは嬉しい、こういう時だけ僕は隠し事がぐさりと胸に刺さる。

 可愛い息子が何処の誰だかわからない、年下好きの変態女に襲われたとしか思えないだろう。でもねそうじゃないんだよ、これは僕が望んだことだから。

 僕はもうお母さんが知っている僕じゃないんだよ。欲にまみれた人間になっちゃんだよ。


 家に着くとお母さんは笑顔で僕に抱きついてきた。

 中学生にもなって親にこういうことされるのは恥ずかしい。いつまでも子供扱いしてんじゃないよと言いたいけど、お母さんの理想の息子を演じることにする。それが一番平和だから。

 さっきお菓子を食べたけどお腹は空く。何でこんなにお腹空くんだろう? 若いからかな。

 夕食を食べているとお父さんが帰ってきて、僕にお土産を渡してくれた。朝メールで言っていた僕が好きなバンドの新曲だ。ありがとうと満面の笑みでお父さんを喜ばす、すると遥介がいつも頑張ってるからそのご褒美だよと言った。


 そのあとはお母さんが寂しい寂しいと言いながら僕の側に寄ってきた。二、三日会えないだけなのに大袈裟だよと思ったけどそんなこと言わない。

 ソファに二人で座る。僕の腕をお母さんが掴んで離さない。お父さんはこれを見て、年の差カップルみたいだなと笑っていた。

 いやそれ笑えないよ、僕は年上のお姉さんと出会ったから。年上といってもサヤカお姉ちゃんは二十代だけどね。


 そろそろお風呂に行くよと僕が言うと、私も行こうかなとお母さんが言ってきた。さすざにこれはやりすぎだよ、だから困った顔をお父さんに見せて助けを待つ。

 じゃあ俺と二人でどう? お父さんはカッコつけていい声で言ったけど、貴方は遥ちゃんみたいに可愛くないじゃないとお母さんは言いはなった。

 そしてお母さんはソファから立ち上がってお父さんの側まで近付いて、明日から二人きりじゃないと意味ありげな言葉を放った。

 僕はその間にお風呂へと急いだ。ゆっくり入ることにした、明日のことをゆっくり考えたいし。


 時計の針が進んで、僕は眠たくなってきて二人におやすみと言ってベッドに横になった。

 あたたかいお風呂が気持ち良かったから眠気を誘ってきた。だからあれこれ考えてしまう前に眠れそうだ。あれこれ考えると眠気が覚めるからね。

 起きたらお父さんとお母さんは、もう旅行へと出掛けていっていない。僕一人だ、だから何でもできる何をしても許される。

 サヤカお姉ちゃんに早く会いたい、サヤカお姉ちゃんに愛されたい。顔を思い浮かべる、綺麗な指も綺麗な髪の毛も綺麗な足も、もちろん胸やお尻も。

 ああ興奮するよ、さっさと眠ろうそうしたらすぐに会えるよ。おやすみサヤカお姉ちゃん、僕は明日からの旅行のためにゆっくり眠るよ――――。


 ――――アラームが鳴って僕は目を覚ました。

 朝が弱い僕だけど今日は大丈夫そうだ、だって今日はサヤカお姉ちゃんと会えるんだから。だから二度寝とかはしない、直ぐにベッドから出よう顔を洗おう。

 リビングには誰もいない、お父さんとお母さんはもう出発したみたいだ。行ってらっしゃいぐらい言いたかったな。

 テーブルの上にはお小遣いが置いてあった。僕はそれを有り難く手にとって出掛ける準備をする。歯みがきしたり着替えたり、必要なものをチェックしたり宿題を忘れてないか気にしたりしっかりと鍵をかけたり。


 家の外に出た僕に、冷たい空気が朝を知らせる。

 サヤカお姉ちゃんは僕の家から少し離れた所で待っている。だからそこまで僕は歩いていく。

 ああもうすぐだ、もうすぐサヤカお姉ちゃんに会える。だからドキドキする、興奮する、欲を求めしまう。朝からこんな状態になってる僕はなんて変態なんだろう。

 見慣れた景色が通りすぎていく、しかしドキドキしているからなのかいつもと違って思うのは何故だろう。

 あの家の花壇に咲いている花がいつもより綺麗に見える、いつも学校からの帰りに通る人気のパン屋さんはシャッターが閉まっている、猫のたまり場になってあるあの場所には今は一匹もいない、人があまり歩いていなくてまだ皆夢の中かなと思ったりする。

 そんなことを考えていたら一台の車が見えてきた。高架下に停まっていて、運転席には会いたかった人が座っていた。


 久しぶりにこの目で見るサヤカお姉ちゃんは、とても可愛くてとても綺麗でとてもエロく見えた。

 黒のニットを着ていてあたたかそう。僕も早くあたたかくなりたいな、息をはくと白くなるぐらいにもう季節は進んでいるから。

 サヤカお姉ちゃんは僕に気づいたようで、僕に向けて笑顔で手を振った。だから僕も笑顔で手を振る。

 車に近づいていく、僕はこれに乗ってサヤカお姉ちゃんと二人で旅行するんだ。この三日間はとても幸せな時間になるだろう、愛し愛され愛し合う欲に溢れた時間になるだろう。

 僕は車のドアノブを引いて助手席に座った。車内は外よりはあたたかい。


「遥介君久しぶり」


「サヤカお姉ちゃんお久しぶりです! また会うことができて僕は嬉しいです」


「うふふ、私も会えて嬉しいよ。画像だけじゃ物足りないからね、撫でられないし触れないし」


「ありがとうこざいます。どうぞ撫でてください、触ってください」


「そんなに急かさないの。まずは荷物後ろに置いて、そのアウターは脱ごうね」


「はい」


「そのカーディガン着てるのね、Tシャツも。じゃあベルトとマフラーも使ってるかな?」


「もちろんです、サヤカお姉ちゃんが買ってくれたから」


「遥介君良い子ね。ああ早く色々いじめたい、その時間はたっぷりあるから楽しみに待っていてね」


「はい!」


「その表情良いわ、可愛くてしょうがないから変な人には気を付けてね? 襲われちゃうよ」


「サヤカお姉ちゃんならいいですよ」


「うふふ、ホントに遥介君は私のことが好きね。良い子ねよしよし、ほっぺたも触っていいかな」


「えへへ、サヤカお姉ちゃんに触られると幸せな気持ちになる」


「私も遥介君を触ると幸せよ。独占できるんだと思うとゾクゾクしてくる、私のこの欲は止められないよ」


「止めなくていいですよー。僕もそれを望んでいますから」


「まぁ三日間よろしくね。受験勉強で疲れてると思うけど、この二週間欲を出すことを我慢してご褒美が沢山あるんだから」


「……ご、ご褒美ってなんですか? わからないからちょっと怖いな」


「わからないほうがいいのよ、事前に知っていたらつまらないじゃん。さてとそろそろ出発しようか、シートベルトしてね」


「はい」


「運転中はあんまり遥介君のこと見れないけど、欲を求めることはできるからね」


「ここで? サヤカお姉ちゃん意地悪だ」


「うふふ、私はそういうお姉さんなのよ。その前に私が出した宿題はしっかりやっていたかな」


「メールで送ったから知ってるじゃないですか」


「確認よ確認。じゃあ今も宿題をしているのね?」


「……はい」


「そっかー、ホントに遥介君は私の言うことは何でも聞くね。こんな可愛い子弟にほしかったな」


「弟になりたいけど、それじゃ物足りないです」


「そう言うと思ったよ。でも弟でも愛をあげることはできるよ」


「……うん」


「今顔が赤くなったでしょ、見えなくてもすぐにわかるよそんなこと」


「恥ずかしいですよ!」


「恥ずかしいこと好きなのに恥じらうのは萌えるね」


「や、やめてください!」


「うふふ、遥介君大好き。さてと目的地まで時間あるからできることから始めますか」


「早く始めましょう。ずっと望んでました、だから嬉しいです幸せです」


「じゃあそれこっちに渡してくれない? ゆっくりいじめてあげるから」


「はい、どうぞ」


「ちょうど赤ね。遥介君こっちに向いて」


「なんですか?」


「いただきます」


「!!!!」


「うふふ、びっくりした? ごちそうさまでした」


「嬉しいですけど……誰かに見られたらどうするんですか」


「良いじゃないそんなの。可愛い姿を見られて良かったじゃない」


「うーやめてくださいよー」


「三日間二人で楽しい思い出作ろうね」


「よ、よろしくお願いします! サヤカお姉ちゃん」


「よろしくね、遥介君」


 僕はサヤカお姉ちゃんが運転する車に乗って、暴れないように押さえつけていた欲を解放する旅行が始まった。

 まだ旅行は始まったばかりだというのに、すでに僕はサヤカお姉ちゃんの愛の中にいた。だから嬉しくて嬉しくて、えへへと笑うしかない。

 サヤカお姉ちゃんは左手を僕の膝に乗せた。そして優しく触ってくる。サヤカお姉ちゃんの手は柔らかくて、もっと触ってほしいと思う。

 僕はこの旅行で頭の中に思い描いている欲望を現実にできるだろう。いやそれよりももっともっと凄い事が待っているはずだ。僕の頭の中になかった、僕の知らないものが初めて見るものが。

 欲が溢れる。でもそんなの気にしなくていい。それを受け止めてくれる人がいるから。


 サヤカお姉ちゃんのことが大好き。サヤカお姉ちゃんの全てが大好き。サヤカお姉ちゃんになら何をされてもいい、だって僕はサヤカお姉ちゃんの――――。




















最後まで読んでくれてありがとう(*´∀人)


今回こんな小説を書いたのは歪んだものを書いてみたいなという僕の欲が出てきたからです。

歪んだもの=ソレとしか思えなくてwあとは僕が年上のお姉さんが好きだからってことになります。だから完全に僕の趣味?になるのかな。まあ女性は皆可愛いし良いよねってことです。


遥介君とサヤカお姉ちゃんみたいな、そんな関係の人って実際にいるんでしょうか?いたら凄いですね、というか羨ましいですw

そもそもどうやって出会うんですかね。出会い系?ツイッター?まぁネットですよね。出会うのは自由だから良いと思いますが、そこには果たして何が待っているんですかね。


わりと不真面目に書いたこの作品ですが楽しかったです、途中で自分はいったい何を書いてるんだろうと思いましたが。

いつもと違うものを書くと何か楽しい。本当はもっと可愛いものを書きたいのですが残念ながら思い付かない。思い付いてほしいですよ。

ていうかこんな小説を最後まで読んだそこのあなたは変態ですね!こんな小説を書いた僕もそうなのかしら。


よければ他の作品も読んで下さると嬉しいです!他のは真面目にやってるはずです。

それではまたヽ(・∀・)ノ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ