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おてがみ

作者: 秋紅あまね

赤い屋根と茶色のレンガのおうち。そのおうちには赤いリボンをむすんだナオちゃんという女の子がいました。


ナオちゃんはおやつの時間になるととてもウキウキな気分になります。

大好きなおやつの時間だから?


いいえ。ナオちゃんはおやつよりももっと好きなものがあるのです。それは……




「ママ、ゆうびんやさんは今日はこないの?」

「もうちょっとでくるわよ」

「でも三時になってもまだこないの」

「大丈夫、きっと遅れているだけよ」

「……ゆうびんやさん、はやくこないかなー」



ナオちゃんのおやつよりも好きで、おやつの時間にウキウキな気分になるもの。それはゆうびんやさんが届けてくれるお手紙です。


ナオちゃんのパパはいま、おしごとでとおくの町にいってます。おしごとだからしかたがないけどナオちゃんはとてもさびしいです。

だけどナオちゃんのパパはそんなナオちゃんのためにまいにち、まいにち休みなくナオちゃんのためにおてがみをかいてくれるのでした。


ナオちゃんはきょうもパパからのお手紙を待ってます。



コンコン。おうちのドアがたたかれました。

ナオちゃんのママがドアを開けるとナオちゃんのことをよびました。ゆうびんやさんです。


ナオちゃんはいそいでゆうびんやさんのまえにいきます。






「はい、おてがみだよ」



ゆうびんやさんのしわくちゃな手がもつ、おてがみ。ナオちゃんは目をきらめかせそのおてがみを受け取ります。



「わぁっ、ありがとうゆうびんやさん!」

「いえいえどういたしまして」



ニッコリと笑うとゆうびんやさんはペコリとあたまをさげて、つぎのおてがみを届けにいきました。


ナオちゃんはテーブルにかけより、おてがみをあけるとおてがみにはパパの字がかかれたかわいらしいお花のびんせんがはいってました。

そのびんせんをりょうてでもちママにきこえるようにナオちゃんはよみあげます。



「ナオとママへ、げんきですか? パパはきょうもげんきです! きょうもたくさんいろんなことがあったからいっぱいお話したいんだけど、きょうはナオとママにうれしいお知らせがあるんだ。なんとパパのおしごとが終わって、あさってにはおうちに帰れることになったんだ――ママ! パパがあさってに帰ってくるんだって!! 」

「あら!」




手を合わせておどろいたかおをするママにナオちゃんはさらに目をきらめかせていいます。



「ママ、あさってパパがかえってくるんだからパーティーしよう!」

「ええ、そうね。パパがかえってくる日はおいしいおりょうりを作ってパパに食べてもらいましょう」

「うん!」



こうしておてがみをうけとったナオちゃんは、あさってにかえってくるパパのためママといっしょにおりょうりをつくるのでした……






[おわり]




秋紅あいねです。童話というより子供向けに書いた[おてがみ]は如何でしたでしょうか?

このお話の元は年賀メールに使う予定だった自作待受け画像から出来たものでした。

 

私は待受け作りが密かな趣味なので今年の年賀メールには三パターンぐらい待受け画像を作ったのです。そしてこの小説の元ネタ、三パターン内の一枚、年老いた郵便屋さんがそれでした。

一番愛着がありながらも結局は他の一枚を使用しそのままお払い箱になってしまってたのですが年数など書いてないし小説の挿し絵として使えそうと思い同じく今年の二月頃に小説化致しました。言うなれば挿し絵からできた小説ですね。


ひらがなの方が多く読みづらいかもしれませんが少しでも楽しんでもらえれば嬉しいです(サイト公開可能と言うことなのでいつかサイトで挿し絵付きで小説を公開致します)

 

 

それでは最後までお読み頂き有難う御座いました!!

 


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