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闇の中の少女
暗闇の中、あたしは立っていた。
灯り一つ無い。自分の体さえ見えない。
ただ、闇が続いているだけ。
あまりに真っ暗なので、自分が存在しているのかすら疑いたくなる程だ。
何故自分がここにいるのか考えてみる。
答えはただ1つ。
死んだからだ。
ここに居るのも仕方ないか。
どうせ、あたしは裏切り者。
死んで当然の人間だ。
いや、人間を裏切ったのだから、人間とは言えないか。
-悪魔-
そう、悪魔というのが相応しい。
人類の裏切り者には、闇がお似合いだ。永遠にこの闇しかない世界で生きよう。
光の世界で、野放しにしてはいけない。
闇の牢獄に、閉じ込めておかないと。
あたしは歩く。ただ、歩く。
行き先など無い。
在るのは、どこまでも続く闇ばかり。
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