家族風呂
「ねえ、学校はどう?」突然お母さんが聞いていた。「僕のこと?それともホノカのこと?」彼女はやれやれと首を振った。「彼女のことよ」僕は考えてから行った。「っていうかまだ1日目だよ!」彼女は笑っていた。「1日目で充分じゃないの」充分だとは言ったが、1日では全く充分じゃなかった。「お母さんは例えばどこかの学校に転校生が来てそれから1日でその子のこと、分かる?」そういってからあることを思い出した。「分かるわよ」そういえばお母さんは頭はよくなくても監視力はとてもいいのだ。お父さんが1度スパイに向いているといい、頭をぐりぐりと痛められたことがあった。「ま、まあねー、お母さんができてとしても僕はできない。姉とは違って」そう。僕には高1の姉がいる。今は私立高校に通っていて、僕よりは確実に賢い。彼女にとっては祖父学校でも中学校でも100点が普通、90点未満はとても低い点だった。しかし、その私立学校は遠いので彼女はずっと遠くに住んでいる。彼女はもう1年ほど見ていない。「今頃何してるだろうな…まあ勉強か」彼女は他の人たちとは違う。1番の楽しみが勉強なのだ。なので、いつも勉強していた。だから小4の時にはもうもう中3の実力を持っていた。僕も頑張ったが、たどり着かなかった。僕は彼女のことがうらやましいのか嫌いなのか、尊敬しているのかわからない。またいつか会うことだけは知っていた。
「取り合えず風呂に入ろ」僕はお母さんを見た。「でももう入ったよ、シャワーだけど」僕は彼女が自分で自分を洗えないことを知り、僕が洗わないといけないことになった。「いえ、家族風呂に行くのよ」僕たちは車に乗った。僕は固まった。「家族風呂って…彼女と!?」僕は少し遅れて驚いた。「そうよ、家族になったんだしいいじゃないの」僕はホノカを見た。彼女のなら恥ずかしくなって遠慮するだろうと…「私はいいですよ」
そういえばホノカは常識を知らないんだった… 「温泉は自分の好きな人や、長いこと一緒にいた人と入るもので…まあ男女が一緒に入る時の話だけど」だが、彼女は全く意味を分からなかった。「まあまあ、彼女も行きたいって言ってるんだし、いいじゃないの」「お母さんの所為でしょ」僕は見事に突っ込みを入れた。「それともう一つ質問があるのですが…家族風呂とはいったい何でしょうか」僕たち2人は完全に彼女を眺めて固まった。「ま、まさか知らずに話してたの?」お母さんは震えていた。「家族風呂というのは家族で風呂に入ることだよ…っていっても振ろというものを知らない気がするな…まあ言ったら全裸で暖かい水に入るということだよ」僕はできるだけへんじゃなく、正確にせつぃ名したつもりだった。「ちょっと、まるで風呂がエロい事と言っているも同然じゃない」お母さんからしたらしがったらしい。
「あのね、家族風呂というものは体を休めるためにあって…でも温泉じゃあ他にもたくさんの人がいるから1人や2人で貸し切りの気分を味わいたかったらそこに行くといいの。外にも中にもあるからね、夜空を見ることだってできるわ。それでもう一度聞くけど行く?行かない?」さすがに恥ずかしいと思って止め…「行きます」…ないか…
「…」僕達は今、車で家族風呂に向かっていた。「元気出しなさいよ」母さんにだけは言われたくなかった。「元気を出してください」彼女が僕に近づいてきた。「ん?」僕の肩に何かを感じ、横を向いてみると…「うわ、生首!」肩の上にはホノカの頭が見えた。「ㇶッ」彼女は僕の肩から飛びのき、小さくなってしまった。「驚かせてごめんね」僕はどうにか彼女に戻ってほしかった。「それで、仲直りするときはどうするの?別に見えないから大丈夫だわよ」お母さんは僕がすることを分かっているかのように言った。
「元気を出して」僕は彼女の頭をなでた。「はい!」彼女はまた気を取り直し…膝の上に座った。「もー、ドラマチックの場面を見れると思ったのに」僕はカァッと赤くなった。「何を想像してたの!ってか見てたってことじゃない!この嘘つき―!」車の中でがやがやしていたせいで赤信号を突っ切りそうになった。
「いらっしゃい、くつろいでいってね」いつものようにクミコ(久美子)おばさんが案内してくれた。しかしホノカを見た途端に感じが変わった。「あらまあ、いったいどこから盗んできたのやら」「いや、普通そんな発想はしないでしょ!」クミコおばさんも、少しばかりの変わり者だ。「冗談でござんすよ、それより彼女は新し友達かい?低学年に見えるだべ」彼女の使っていることばはあまりにも混ざりすぎてて、久美子弁と名付けたいぐらいだ。「それではここになります、ゆっくりしてや」彼女はそう言い残すと元の場所へ戻っていった。「あの人の着物、きれいでした」彼女はああいうのも好みなのかな?と思い、脳ペーパーにメモしといた。「とりあえず別々の風呂に…」僕が歩いて行こうとすると…
肩を力強くつかまれた。「せっかく来たんだし、同じお風呂に入りましょ」う、後ろからめちゃくちゃ悪魔のような気配が…
「はい…」僕はしぶしぶ服を脱ぎ、体を洗った。「小4になってからまだ1度も温泉、入ってないな。まあ別にまだ1学期だしおかしくないか」今はまだ6月だ。僕の誕生日は8月27日でまだ先だ。「それにしても…」シャワーのお湯が気持ちいいなー 僕はいま、家族風呂の風呂に入る前に気持ちよがっていた。風呂ではなく、体を洗うためだけにあるシャワーの水で。
「フー、それにしても風呂の方がいいね…ブッ」突然水が飛んできて目に入った。「@#%&!」僕は言葉にならない言葉を発し、目を手で覆った。別に水が入ってもいたくない。ただ…ただ痛く感じてしまうのだ。
「ご、ごめんなさい」ホノカが慌てて僕の方へ歩いてきた。
め、目の前に全裸の女の子が… 【男子というものはこういう状況に入ると、結構キモくなる】
「大丈夫ですか、目を見てあげましょうか?」彼女はとても慌てていたのが声で分かる。しかも、水しぶきが…って「この水しぶき、お母さんが出してるんでしょ!」僕は分かった。もしもほのかなら、もう少緩めのはずだ。お母さんが風呂でふざけているのだ。「全く…大人なのにみっともない…」なぜか僕が恥ずかしくなってしまった。
「だ、大丈夫…」大丈夫じゃないか、なぜか口が勝手に動いた。「そうですか…それなら座らせてもらいます」いま、僕は段差の一つに座っているのだ。この家族風呂にはこの段差があるから好きだ。今の僕が座ればちょうど組筋までつかるのだった。「でも僕より背が低いホノカはいったいどうやって…」「失礼します」彼女は僕の腰に座った。「@♯%&!?」い、今…僕の膝の上には…ホノカが座ってるのか!? 【とても、キモくなる。】
というか立てない… 膝の上に座られては立つことができない。普通に立ち上がって彼女がずるりと落とすことができるが、彼女が水に頭まで使ってしまう恐れがある。僕は普通にいけるが、彼女はどうかわからない。僕は大丈夫だと思うが、念のためにだ、念のために。しかも泳げるかもわからない。まあ風呂というのは泳ぐものでないが。
それから10秒立ち、目から水が消えた。目を開けると、前にはホノカがいた。髪は濡れていて、全裸だった。「おー、それー!」突然お母さんが水をかけてきて、僕はバランスを崩した。座っているのに。彼女は僕の足から転げ落ち、水に頭の上までつかった。「ブクブクブク…」彼女は泳げなかったのか、なかなか上がってこなかった。「ヤバい!」僕は慌てて彼女を持ち上げた。しかし、手がかかった見た目では彼女が飛行機のように飛んでいた。「おお、水の上に浮かびました」「いや、違うでしょ、それより自分で立てるでしょ」
僕は手を離すと、また沈んでいったのだった。
「でも泳げないなんて知らなかったわ、ごめんなさいね、水かけちゃって」その時、どこからか水が飛んで来た。「あっしも混ぜさせてもらうからね」そこにはクミコばあさんがいた。それと言っていなかったことは…「ってなんでホースなんで引きずってきてんの!?」「水遊びには必要だと思ってな、違ったでござるか?」…クミコおばあさんは…「それでは開始じゃー!」ホースから突然みずが 大量に飛び出てきた。…下限を知らないのだった。「消防署用のホースかー!」
それからというもの、僕は風呂でくつろぐことが出来っこなかった。でぉたらいれしょぁったが。めちゃくちゃいろいろ問題があってできるわけがなかった。「ううぅ…」僕は体をふきながら落ち込んでいた。「せっかく休めるはずの風呂が…疲れることになるとは…でもクミコおばさんは元気でよかった」僕は最後に見た時、クミコおばさんの夫亡くなってとても落ち込んでたからね。
「また来てくだっせ」クミコおばさんが見送ってくれた。
「でもづがれだー」僕は完全につかれ、車の中では普通に座ることも苦労していた。僕はついに座っていることで疲れ切り、倒れた。いつもなら普通に隣の座席を使えるが、今は違った。「おやすみなさい」ホノカは薄く笑った気がした。「ありがと…」僕は単語を言い終わる前に寝てしまった。
その時に夢を見た。また昔の夢だ。しかし、あの工場では買い、もっと昔のものだ。原っぱだった。広がる草原がとてもきれいだった。そしてそこには1人の女性がいた。成熟な古い着物を1枚身に着けている、きれいな女性が。顔を見てみると、彼女が誰なのかわかった。「ホノカ…」その人物こそホノカだった。背が少し高くなり、服が変わっても顔でわかる。なぜだろう、どうしてこんな昔にホノカがいるのだろうか。僕は答えにたどり着くことができなかった。これは夢だから本当じゃないとか? そうも考えたが、なぜかこれが本当に感じた。これは…前人生の彼女だ。しかも1度前のじゃない。何回も生まれ変わる前の彼女だ。かのきょま今まで記憶を持ったまま生まれ変わっていたのか?でもそれならなぜ風呂もキスも知らないのだろうか、もしかして知らないのか?昔のことを。でもあの時は… 僕はあの時、彼女が警察と電話をしているのを思い出した。 あの時の感情はいったい何だったのだろうか、眠ると変わるのか?それとも適当なときに変わるのか? あの数秒の中には無限の謎があった。解き明かすことのできない謎が。
「ハッ!」僕は起きると、顔の前には真っ暗だった。「ッ…」声が出なかった。何かが僕の口をふさいでいるのだった。僕はその正体をすぐに分かった。「僕が寝ている間いったい何をしてたんだ…」彼女は内緒と言うだけで教えてくれなかった。「まあ、家に着いたことだしいその話はいいか」僕は取り合えず中に入り、ベッドに飛び乗った。「やっぱりベッドの上が最高…静かでゆったりできて…誰も他に…」「私がいますよ」後ろから彼女がよじ登って来た。そして僕の背にのっかったのだった。
ほ、本当に常識を知らない…これは好きな人とやる事だぞ… 僕は動けなかった。足も手も、彼女に持たれていたからだ。彼女の力は弱いが、彼女の体重には今の体制では勝てなかった。「何をしに来たの」僕は後ろが見えないが、とにかく聞いた。「教えません、これは後ろを向かれては困るので」僕は真っ赤になった。
困るってへ?どういう状況?今いったい後ろで何が起きてるの? 僕は目を閉じ、何が起きてもいいように心を整えた。「ハムッ」突然彼女は僕の耳にかじりついてきた。用意はしていたが、あまりにも突然だったのでつい抵抗してしまい、はんたいがわをむいしまった。
その時、彼女は僕の唇に彼女の唇を着けてきた。
積極的だ…お母さんだな。お母さんよ、一体ホノカに何を教えたんだ、僕が寝ている間に