表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/8

ヤンバルクイナに説法!


 蓮華海、水深無量大数光年。ブツリューセンター。


 やっほー。こんな田舎へね、社会見学に来てくれるなんて嬉しいよ。ここの従業員はボクしか居ないけれどね、やれる限り案内するよ。


 たくさんの箱が流れているだろう?今ね、キミたちが観ているのは、ほんの極小な一部でしかないんだよ?ボクからすればね、限りなくゼロに近い部分なんだ。これがね、万物の流れだよ。


 だからね、イタズラはよしてくれないかな、クイナちゃん?こら、今のでね、キミは何千の世界のタナトスになって、同時に何億の世界のエロスになったんだよ?


 ほら、センターに生えてるキクラゲなら幾らでも採っていいから、こっちでね、お茶にしよう。キミの中華鍋〝火麟罩かりんとう〟。なぜ、それがキミの下にあるのか、その由縁をね、教えてあげるから。


 え?興味がない?あぁ、それで遊ばないでくれないかな?その世界の観測点が無くなって、無限にどうとでも解釈できるただの情報羅列が出来てしまう。悪いんだけど、そこのネロくん。ちゃんとね、円で縛り直してくれないか?熱暴走の原因なんだ、クイナちゃんお願いだよ。よしてくれないかな?



 うん。ボクもね。こんな事はしたくなかった。これと同じ事をしたのは、昨日か何億年も前だったかな……。あぁ、それはね?世界の境界を決めるための、杭みたいなものだから、決して抜けないよ。まるでね、山に封じられてるみたいでしょ?〝両界山〟っていうんだ。


 そうだよね、とって欲しいよね?それじゃあ一つ、〝おつかい〟を頼まれてくれないかな?


 あれをね、観てくれるかい?いや、ボクの指先じゃなくてね?あっちだよ。いい加減にしないとね、目の前でグルグルするよ?そうそう、いい子だね。ほらね、多くの箱の行き先が、一か所に集中し始めているだろう?


 あのお届け先にね、因果が集中し出しているんだ。このままだとね、キミたちの世界も含めて、キミたちの感覚からすると結構な数の世界が、捻れて滅んじゃう。


 そうなる前にね、彼を懲らしめて欲しいんだ。大丈夫。キミのね、鍋の…いや、キミの真の力


 〝廬紗那滅却式ルシャナめっきゃくしき


 があればね。



 え?格好いい?どうしたら出来るかって?それはね、キミは生きているんだから、いっぱい業を積めば良いんだよ?



 それはね〝人間〟の業の極致なのだから。





ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ