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男は混乱した
しばらく呆然としていたが、目の前の景色は変わらなかった。
「えっ、何がどうなってるんだ。意味がわからない。夢でも見てるのか?」
俺は、自分の頬をつねってみるが、何も変わらず、森の中特有の香りがした。
この現状に、危機した俺は家に戻ろうと、振り返るが、そこのには先程と変わらない森が拡がっていた。
「おいおい、待ってくれよ。さっき出てきたろ。いつものように仕事行くために、玄関から出てきたよな。」
返事が返ってこないことは、わかっているが、声に出して言わなければ、混乱しそうだ。いや、もう混乱しているのだろう。
俺は頭を抱えうずくまった。