May Metalria
弐の最後です。是非楽しんでください!
安定の短さなので簡単に読めます!
-海からの帰り、俺らは芽衣の希望でeオンのゲームセンターに来ていた-
「ヨッシャー、オレのクレーン裁きをみろ〜!」
そんなふうにぎこちなくオレと言っている芽衣はゲームセンターに入って一目散にこの台へと向かってきた。
その台の景品は新作のゲームだった。
「あれ〜、全然とれねー!」
「他の台で試してみたら…?芽衣ちゃん。」
そんな声をかけたのは瑠衣だった。
「そうだな、そうしてみるか…。」
そして、他の台をやってみると、どんどん景品を取っていく。
「かんたんすぎー、つまんねぇ!」
「じゃあ芽衣ちゃん、あれ取って!」
瑠衣が指をさしたのはペアキーホルダーだった。
芽衣は考え事をしてるかのように少し止まっていた。そしてしばらくしてから言った。
「ああ、わかった。」
「ありがとう!」
数回、芽衣が挑戦するが少し動くだけで全然取れなかった。
そこで芽衣は言った。
「瑠衣、全然とれないから、やっぱお前がやってくれ。」
「ええ…。」
瑠衣はやってみると簡単にとれた。
「え!さっきはビクともしなかったのに!」
「お、瑠衣、よかったな!誰かにあげるんだろう?」
妹は『え、なんでわかるの!?』という感じの顔をしてから、俺にキーホルダーの片方を渡してきた。
「お兄ちゃん、私が取ったキーホルダーだよ!大切にしてね!」
俺は芽衣のほうをチラ見してみると、彼女はニッコリしていた。
「おう!大切にするよ!」
妹は満足そうな顔でいた。
その後、俺は芽衣の肩を掴み、こう言った。
「よし、一旦ここで夕飯にしようか!」
芽衣はなぜか照れてるような顔でこう言った。
「あ、う、うん!」
その顔はまるで天使の羽のように美しかった。
俺はコインゲームで遊んでる凛を呼んでフードコートに行った。
そのとき凛はこんなことを言っていた。
「ちょっとまって、あと少しでメダルがカンストするから!」
…
俺はフードコートで飯を食べながら、芽衣を見たときにこんな記憶が蘇った。
…あれは確か中学二年生ぐらいのときだったか。
その当時、芽衣は身内の不幸ですごく苦しんでいた。
俺はそんな彼女にこんな言葉を投げかけた。
「君は苦しむ必要はない、亡くなった父親のように芽衣も力強く、みんなから信頼されるように生きるんだ!」
その言葉を言われた芽衣は涙を拭きながら、こんなことを教えてきてくれた。
「むもくん、わたし、いやオレの本当の名前はメイ・メタルリア(May Metalria)というの。」
そのことを聞いたとき、俺はすごく嬉しかったと今も思う。
…
夕飯を食べ終わり、もう少しゲームセンターでブラブラしてから帰ることにした。
-
「ふわぁ〜、楽しかった〜。な、瑠衣?」
「うん、楽しかった。芽衣ちゃんもゲーム取れてよかったね!」
「ああ、よかったぜ。」
【May Metalria】
次回からは15部ずつにしたいと思います!
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