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Nemesis TCG  作者: C.コード
3/8

闇より暗いアストラルカード

やっと厨二を物語に入れれそうな感じにまとまりました まる

暗い一室に二人のデュエリストの姿がある。

お互いに、一歩たりとも譲らないという張り詰めた空気が蔓延していた。

片方の、少女がデュエルを進め、手札からカードを繰り出す。

「【――――ミントナル】を召喚!」


【―――― ミントナル】 コスト5 Type:Earth  種族:エルフ/ヒーロー

Atk:7 Def:7

特殊効果:

1.********************

2.Wブレイカー:このクリーチャーは相手のシールドを2枚順番にブレイクする。

3.********************




「ミントナルの登場時に効果発動! ――――――――・・・・・・

 【マナストライクドラゴン】をバトルゾーンに出す!

 更に【マナストライクドラゴン】の登場時効果! デッキの上から1枚を

 マテリアルゾーンに置く! ――――――――・・・」


【マナストライクドラゴン】 コスト5 Type:Earth 種族【Psy】ガイアドラゴン

Atk:5 Def:5

特殊効果:

1.このクリーチャーが場に出た時、自分のデッキの上から1枚をマテリアルゾーンに置く。

2.********************




次々にカードを展開していき、少女のターンは終わる。そして相手のターン。

「私のターン! ドロー! ――――――――・・・

 そろそろ見せてあげよう。『アストラルカード』の恐ろしさを!」


「くるっ・・・!」


「私は【マテリアルサモン】の呪文を詠唱ッ!

 その効果で私のライフポイント以下のコストをもつクリーチャーを1体

 自分のマテリアルゾーンからコストを支払わずにバトルゾーンに出す!

 いでよ、究極の破壊力をもつ竜【ガイアドラグノート】!」


【マテリアルサモン】 コスト3 Type:Earth 呪文

特殊効果:

1.自分のライフポイント以下のコストのクリーチャー、呪文をマテリアルゾーンから1枚えらび、コストを支払わずにクリーチャー、呪文をプレイする。



【ガイアドラグノート】 コスト13 Type:Earth 種族:アストラルマニア

Atk:39 Def:0

特殊効果:

1.このカードが攻撃するとき、相手はデッキからカードを1枚ドローする。

2.このカードが攻撃されたとき、ブロック、インターセプト、ガードを使用することができない。

3.Tブレイカー:このクリーチャーは相手のシールドを3枚同時にブレイクする。



「さらに私は【エケセトコマンド】を【ガイアドラグノート】に装備させる!

 バトルだ! ガイアドラグノート以外のクリーチャーで総攻撃!」


【エケセトコマンド】 コスト4 Type:Dark  エクィプ

特殊効果:

装備クリーチャーは1ターンに一度だけ戦闘によって破壊される代わりにバトルゾーンにとどまることができる。





「くっ、シールドが・・・!」

少女のシールドは0枚となった。

「ふっふっふ、どうだね。シールドもすべて壊され、

 次のターンに終わってしまう絶望感は!

 防御手段も少ないアース文明では太刀打ちできないだろう!

 君のライフも残り20・・・私のガイアドラグノートのAtkは39!

 さあどうする?」

「貴方、そのカードたちをどうやって手に入れたの・・・!

 アストラルカードを3枚も使うなんて、自殺行為よ!」

闇よりも黒く、闇を背景にしてもはっきりと写るくらいの禍々しいカードが、

この盤面には並んでいた。

【マテリアルサモン】【ガイアドラグノート】【エケセトコマンド】の3枚のカードが

今もなお、黒く渦巻く波紋を浮かび上がらせながら置かれている。

「勝てればいいのさ・・・ただ、勝つことさえできれば・・・。

 さあ、君のラストターンだ。」

「私の・・・ターン・・・」

相手のシールドは3枚。ライフは20。

私の場には、ミントナルとマナストライクドラゴンと、ウッドクレヴァンだけ・・・。



【ウッドクレヴァン】 コスト3 Type:Earth  種族:エルフ

Atk:1 Def:2

特殊効果:

このカードを召喚したとき、デッキの上から1枚をマテリアルゾーンに置く。







シールドを壊すことだけなら出来るけど、ライフ20ポイントを削るには、パワーが足りない。

私のマテリアルは9枚、手札は2枚・・・これで、切り抜けるにはどうすればいい?

教えてよ、私のカードたち・・・諦めたくない、負けたくない!


「ドロー!!」







ドローしたカードを、めくる。







【Lソード:マテリアルチャージ】 コスト3 Type:Earth   エクィプ

特殊効果:

装備クリーチャーは自分のマテリアルゾーンにあるカードの枚数だけAtkが上昇する。

ただしこの効果で上昇するのは+10まで。






「来たっ!」


「何ッ!?」

敗北寸前まで追い込まれた少女の表情が、一気に変わった。

負けを覚悟した顔ではない、勝利を信じている表情だ。

「私は手札から1枚マテリアルチャージ!」

少女はこれで合計10枚のカードがマテリアルゾーンにある。

「10 Mtl(マテリアル)も溜めて、一体何を出そうというのだ?

 スピードアタッカーもない文明で、この私を、この1ターンで倒そうというのか?」

「今見せてあげるわ。私の切り札をね!

私は10コストを支払って、【千来魔人】を召喚!」



【千来魔人】 コスト10 Type:Earth  種族:ガイアコマンド

Atk:10 Def:10

特殊効果:

1.自分の場のアースのクリーチャーが攻撃するとき、それが相手プレイヤーへの

最初の攻撃宣言だった時のみ、Tブレイカーまたはパワー+10のうちどちらか一つを選び、

適用しても良い。

2.このクリーチャーはマテリアルゾーンから召喚できる。

3.このクリーチャーをマテリアルゾーンからバトルゾーンへ出したとき、

自分はマテリアルゾーンにあるカードを全てアンタップしても良い。



「そんなカード見たことないぞ!? 貴様、そのカードはどこで・・・」

「これは未来のカードよ。貴方のアストラルカードを、未来のカードのチカラで打ち砕く!

 【千来魔人】の効果発動! バトルゾーンに出た時、マテリアルゾーンにあるカードを全て

 アンタップする!」

「なんだと! それじゃあお前はまた10Mtl(マテリアル)も・・・」

「この1枚の手札は、残念ながらコスト10もないんだけどね・・・

 最後の切り札・・・3コストで【Lソード:マテリアルチャージ】を

 マナストライクドラゴンに装備させる!」


マナストライクドラゴン Atk5⇒15


「Atk15・・・だがまだ一撃で私のライフ20を削り切るには足りないようだな。」

「一撃では無理でも、二撃ならどうかしら?

バトルフェイズ! ウッドクレヴァンでシールドブレイク!」


「何をおかしなことを。私のシールドは3枚だぞ3枚!

 今の攻撃と、ミントナルのWブレイクでぴったり3枚のブレイクだろうが!

 残るのはマナストライクドラゴンの攻撃だけ。攻撃力もブレイク数も足りない!」

「ざーんねんッ! 【千来魔人】の効果発動!

 攻撃するとき、そのターン初めての相手プレイヤーへの攻撃なら・・・

 Tブレイカーか、パワー+10のどちらかの効果を与えることができる。

 私はウッドクレヴァンに『Tブレイカー』の効果を与える!」




Tブレイカー:シールドをブレイクするとき、3枚順番にブレイクする。







「よって! ウッドクレヴァンはTブレイクする! 3枚一気にブレイク!」

「そ、そんな馬鹿な・・・! ライトニングもない・・・ッ!」

「Atk7のミントナルでダイレクトアタック!」


相手のライフ 20⇒13


「さて、覚悟は出来たかしら? 負けると使用者の精神に強烈な

 反動が来るアストラルカードを3枚も使ってくらいなんだから

 それなりにできていると思うんだけれど。」

「お前、名前は・・・名前はなんという」

「私の名前は『エルク・ミンランド』、あなたは?」

「俺は・・・『ダイノス・エデモン』だ。」

「このデュエルはお互いに【マスターカード】が提示されている。

 それも、最も罪深い【奪取】のカードが使われているわ。

 最後に言い残すことはあるかしら。」

「・・・貴様らは、アストラルを敵に回した。そのことを忘れるなよ。」

「私は、いいえ・・・私たちはアストラルカードを根絶させます。

 そのためには罪も厭わない。


 ラストアタック! Atk15のマナストライクドラゴンでダイレクトアタック!」


相手のライフ 13⇒0


「ぬおおおおおおおおお!!」


デュエルの決着がついた。そして、どこからともなく機械音声が流れてくる。


――――デュエル終了。【マスターカード】ノ提示ニ従イ、実行シマス。

 相手ノ『アストラルカード』ノコントロールガ移リマス。――――




「アストラルカード、奪取!」

「ぐわああああああああああああああああああああああああ!

 あがっ ぐっ ああ! 精神が蝕まれ・・・!」

男は、先程までの様子を失い、もがき苦しんでいる。

「まさか、ここまで、ハァ、ハァ・・・やるとはな、次はこうはいかない・・・。」

そういうと、男は腕に装着された装置を震えて落ちそうな手で起動した。

すると、不思議で怪しげな光に包まれ、やがてその場からいなくなった。



「まさか3枚ものアストラルカードを持っているなんて。

 おかげで、1度に全部取れたけど、次また勝てる保証は・・・。

 それでも、戦い続けるしかないのね。」












































「雅! 今日こそはメインデッキでこい!」

「やだよ。雷牙は俺様のサブデッキに勝てなかっただろ?

 もっと強くなってからだ!」

「俺のキマイラデッキは次こそは倒せる自信があるんだよ!」

「あのなー、雷牙。どんなデッキにも弱点はあるんだって!

 もちろん俺のデッキにだって弱点はある。それは仕方ない。

 だけど、そことどう折り合いをつけていくかが重要なんだ。

 闇文明は火文明の速攻には弱いから、まもりを固めたほうがいいと思うんだけど

 ・・・カードある?」

「カードなあ・・・あんまり持ってねーぞ?

 新弾出るまではまったほうがいいな。」

「闇はあんまり防御って感じのカードねーしな。光文明でもいれたらどうよ?」

「3文明以上だと序盤にカードを出しにくくなる気がしてな。

 それなら光文明を主体にしたデッキを作ったほうが早い。」

「そっか。それもそうだよな。だったらこのカード・・・


「いいカード持ってるねー君君ー?」

会話を遮る男の声。その男はあからさまにデッキを手に持っていた。

やや短めの金髪に少し色の入ったサングラス。

「誰、雅の知り合い?」

「んなわけねーじゃん。俺も知らねー。」

困惑していると、男が続ける。

「そーんな難しい顔しなくていいからさー。デュエルしようよ。

 そっちの背の小さい君ね。」

「ぅえ? 俺・・・?」

「ほかに誰がいんのさー。強い人とデュエルするのが俺の楽しみなわけよ。」

「ま、まあ、いいですけど。」

「おお、そっかそっか。それじゃーデュエルスタートね!

 【マスターカード】発動!」


その瞬間、あたりの景色は消え去った。

金髪の男の手にしたカードから闇よりも暗く煌く光が放たれ、

デュエルスペースとは違う場所にいるのだということがひと目でわかった。

目の前には、金髪の男。自分と男を挟むようにデュエル用のテーブルがある。


「お邪魔虫がいるけど、そのまま始めようか! デュエル!」

「ちょ、ちょっと待って! マスターカードってなんだよ!?」

「ああ、これ? これはデュエルの前に見せるだけで不思議な事ができちゃう

 スペシャルなカードなんだよねー。すごいでしょ? さっきみたいなことができるのさ!」

「わけわかんねー・・・。こんなところに連れてきて、何するつもりなんだ?」

「そりゃーもちろん・・・狩りさ。強いデュエリストを狩って、狩って、狩り尽くす。」

「ふさけんな! 簡単には負けねーぞ!」

「いーや、勝てない。君は勝てないのさ。俺のスペシャルな

 アストラルカードの前には・・・ね。」

「なんかやばそうだ。俺のメインデッキを使うか。」

雅はデッキを取り出した。専用のデッキケースは印象的なマークが施されている。





「「行くぜ! シールド5枚展開、ドロー!」」

デュエルは唐突に、闇に引きずり込むように、強引にやってきた。

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