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オッサンの異世界記  作者: 焼きうどん
第三章
33/35

おっさん、決める?

その後、リリーへのプレゼントであるぬいぐるみとついでにジーナへも大した額ではないがプレゼントを用意したために、カップ酒のような器に入っている透明な甘い酒を一つ買ったら金がなくなってしまった。


今思えばスピカに突き返した金は惜しかった。

おっさんってば昔っから金遣いに対しての計画性がないんだよね。

お年玉とか貰ってもパーッと使っちゃう。

そして冬休み明けにお年玉の話題になった時に友人の中に必ず一人はいる貯金派の奴を尊敬と疑問の瞳で見つめるのさ。



テキトーに歩き回って見つけた公園のベンチに座り、横にぬいぐるみを置いてボーッと空を見つめながら酒を飲む。

なんて優雅な時間なのだろう。

残念なのは、どう頑張っても一時間も経つ頃には酒が空になってしまったことだろうか。

さすがにこの量ではほろ酔いにすらならない。

まあ、とりあえずはここで時間を潰しておこうかな。




「あ、本当にいた」


そんな声を聞いたのはベンチに座ってから結構長い時間が経った頃だった。

声の主に視線を移すと、紙の袋を抱きながらこちらへと近づいてくるザラの姿があった。


「いやー、リリーたんがこっちにいるって言うから来てみたんですけど、百発百中なんですかね?」

「おそらくはな。で、フォローはうまくいったのか?」

「ああ、大丈夫です。まったく信じてもらえませんでした」


全然大丈夫ではないじゃないか。


「とゆーか基本的に姐さんはおれの話って聞いてくれないんですよ。近くに旦那がいるならまだマシなんですが、いないと最低限の会話くらいしかしてくれません。なんて言うんでしょう? 警戒してるとゆーか……」

「信用されてないねお前」

「現段階のあなたに言われちゃうんですか? あ、これ差し入れです」


ザラが紙袋を渡してくる。

中には肉まんらしきものが数個入っていた。


「ついでに酒も買ってきてくんない?」

「図々しいというかなんというか……ダメですよ。それ食ったら一緒に姐さんのとこに行くんですから酒の匂いなんてさせちゃまずいです」

「あ、そうなの?」

「そうです」


なら、言い訳とか諸々考えておくか。




場所をジーナ達が泊まっている宿に移す。

ジーナの部屋の扉をノックするとすぐに扉が開き、中からリリーが飛び出してきた。


「おとーさん、おかえりー」

「ただいま」


じゃれついてくるリリーを抱き上げて部屋の中に入ると頬杖をついた状態で窓の外を眺めながら微動だにしないジーナもいた。


「しばらく視界に入ってくるなと言ったはずだが?」


そう言いながらもジーナの身体は動かない。

結果的に視界には入ってないのでセーフである。


「ジーナがそうしている以上問題ないよ。おっさんは視界に入ってはダメとは言われたけど話したくないとは言われてないから」

「ふん」


どうやら話を聞いてくれそうだな。


とゆーわけでリリーを降ろしてから今度はキチンと、ただしギャンブルの辺りは適切なボカシを入れて説明した。

一応の配慮としてリリーの両耳は塞いでおく。


「一から十まで全てを信じることは出来ない」

「そっか、まあ人ってのは嘘つく生き物だからね」

「別に私は浮気だとかそんなことで怒ってるのではない。ただ、もう少しリリーの父親だという自覚を持った行動をして欲しいんだ」

「浮気もなにも、おっさんとジーナは恋人でも夫婦でもないでしょ? あ、もしかして知らず知らずの内にそんな間柄になってたの? よし、わかった。リリーに妹を作ってあげようじゃないか」


ドラゴンは雌しか生まれないって前に説明されてたしね。


「ただの言葉の綾でそう言ったまでだ! 勘違いするなっ!」


真っ赤になってジーナが否定の言葉を言う。

まあ、おっさんも分かってて揚げ足取ったんだけど、そんなに力いっぱい否定されるとただただ残念だ。

心のどこかで「リリーの妹作りは夜になってからだ」とか妖艶に微笑みながら返してくるという淡い期待をしてたよ。


「それはいいとして、リリーの親だって自覚をおっさん自身に促すためにプレゼントを用意しました。ザラ君、あれ持ってきて」


落胆する内心を覆い隠し、部屋の外へと呼びかける。

程なくしてでかいぬいぐるみを抱えたザラが入ってきた。

ずっと外でスタンバイさせてました。


「リリー、お父さんからのプレゼントだよ」


ぬいぐるみを受け取ってリリーに渡してやる。


「かわいい〜。おとーさん、ありがと!」


かわいいのはお前だよ。


「あなたのおなまえはヴェルトだね」


え、そんな名前なん?

もう少し子供らしいの付けて欲しかった。


「ジーナにもはい」

「は?」


ヴェルトと戯れるリリーとそれを見てなぜか鼻を押さえているザラを横目にジーナにもあらかじめ買っておいたプレゼントを渡す。

中身は数種類のヘアピンだ。

一個一個は高くないが十個はあるのでおっさんの少ない財政には痛手だったが、女性へのプレゼントでケチるような真似は避けたい。


「これは……」

「おっさん、デコ出した髪型が好きなんだ」


ジーナの普段の髪型である何の変哲もないセミロングも似合ってるので好きなのだが、これは別腹である。


「付き合ってもない女に趣味を強要したプレゼントとか女にモテないタイプだな」


嘘、マジ?

そうなの?

やっべーよ、おっさんそうゆうこと結構やってんぜ。


「だが、無駄にするのももったいないからとりあえず受け取ってやる」


とりあえず受け取ってもらえたようで何よりだ。


「この町に長居する理由もないし、明日少し買い物をしてから町を出よう。いいな?」

「オッケー」


と、いうわけでその日はどこにも行かず、温泉に浸かり、旅館で出された食事に舌鼓をうちつつ、夜におっさんの部屋にきたリリーと共に早い時間に寝た。



次の日、食料などを買い込んだおっさん達は四人で昼食を摂り、魔動式浮遊絨毯(アラジン)を広げるのに適した場所を求めておっさんが昨日時間を潰すのに使った公園へと向かっていた。

その間ずっとおっさんはクソ重いリュックを背負ってるわけだが、機嫌は超いい。

なぜなら、ジーナの髪におっさんがプレゼントしたヘアピンが使用されていたからだ。

生憎、デコ出しのためではなく、耳を出すために使用されていたのだが、それでも使ってくれるというだけで嬉しい。

もう何時間でもリュック持っちゃうよ。


「ん? あの女は……」


ジーナの髪を凝視していると、ジーナが前方を見つめた状態で立ち止まる。

その視線を追ってみると、スピカがこちらに向かって歩いてくるのが見えた。

スピカの方もおっさんに気付いたようで、小走りに近寄ってくる。


「や」

「こんにちは。誤解が解けたんですね。良かったです」


挨拶すると、本当に安堵したという表情でスピカが応える。


「お蔭様でね。今から仕事?」

「いえ、今日はお休みなので買い出しに……。ところでその荷物は?」

「今から町を出るんだ。ここは旅の途中に寄っただけだから」

「そうなんですか。あの、お見送りしていいですか?」

「もちろん。この人はクラベジーナ。ジーナ、この娘はスピカ」


ジーナとスピカにお互いを紹介する。


「このバカが迷惑をかけたな」

「いいえ、わたしこそご迷惑をおかけしてすいませんでした」


スピカが深々と頭を下げる。

そこまで恐縮せんでもいいのにな。


「で、この子がリリー。おっさんの娘で天使です」

「こんにちはー」

「こんにちは。かわいいね」


リリーのかわいさがわかるとは中々のもんだ。


「で、こいつはロリコン」

「違うっつーの!」

「あははは。よろしくお願いします」


ザラは特に紹介しなくてもいいよね?

とゆーことでちゃんとした紹介はしない。


スピカは若干気圧されていたようだが、わりと和気あいあいとした感じで公園までやってきた。

そして拓けた場所を見つけて魔動式浮遊絨毯(アラジン)を広げる。

なんかピクニックに来てビニールシート広げてるみたいに見えるな。


「あ……」


いざ四人が魔動式浮遊絨毯(アラジン)に乗って飛ぼうとした時、スピカが何かを発見した。

少し遅れておっさんも同じものを見つける。


「どうした?」


ジーナも視線を辿るが、おっさん達が何を見つけたのかはわからないだろう。


スピカとおっさんが見つめる先に居たのは一人の金髪男の姿。

いや、正確には一人ではなく女性と仲良さそうに腕を組んだ状態の男。

名前はハルン。

スピカと付き合っているはずの男だ。


「あ、スピカ」


スピカがハルンに向かって止める間もなく駆けていく。

こんなとこで修羅場るの?


「なんなんだ?」

「あっちにスピカが付き合ってる男が女連れでいたんだ」

「うわぁ……」


疑問符を浮かべるジーナに説明してやるとそれを聞いたザラが明らかに嫌な顔をした。

その感情には同感だ。


「ちょっと行ってくる」

「出発前に面倒をおこすな」

「まあまあ、姐さん」


三人をその場に残し、おっさんはスピカの後を追った。



「ハルンっ!」


スピカが声をかけるとハルンは隣の女に向けていた視線をスピカに向ける。


「ちっ、なんでここにいんだよ」

「その人誰?」

「誰って、彼女」

「あんたこそ誰よ?」


ハルンの隣の女がスピカへと問い返す。


「わたし……わたしは……」

「ほら、前に言ったことあんだろ?」

「ああ、あの金づるの女?」

「そう、そいつ」


スピカが言い淀んでいるとハルンが女に説明してやる。

金づるとはまた酷い。


「ハ、ハルン……」

「んだよ?」

「えっと、わたしたち付き合ってるんだよね?」


縋るようなスピカの視線をハルンは鼻で笑って散らした。


「この状況見てわかんねーの? 鈍いなー。つーかさ、風俗やって誰にでも股開くような女とこの俺がマジで付き合うとでも思ってたわけ?」

「そんなっ! お金が必要だからって風俗のお店を紹介したのはハルンでしょ?」

「キャハッ、え、この女そんなんで風俗に勤めたわけ? あったまわるーい」

「だろ?」


二人がスピカを笑う。

女のキャハッって笑い声におっさんイラッときました。


「嘘……嘘だよね?」


スピカがハルンに近づき、袖を掴む。

だが、それはすぐに離すこととなった。

鈍い打撃音とともにスピカが地面へと転がった。


「うっぜーんだよ! ばれた時点でもうお前いらねえんだよっ! さっさと消えろよ」


あの野郎、女殴りやがった……

しかも悪びれた様子など微塵もない。

スピカは殴られ、赤くなった頬を押さえながら上半身だけを起き上がらせる。

その目には涙が滲んでいた。


「いい加減にしろよ」


もう我慢は出来ない。

おっさんはスピカとハルンの間に立ち、ハルンを睨みつけた。


「誰? つーか関係ない奴は引っ込んでくんない?」

「関係なくはない。スピカは友人だ」


だからこそ、こんな目に合わせるなんて許せない。


「スピカの友達? こいつにそんなのいたのかよ。あ、もしかしてお前、昨日こいつの部屋に隠れてた奴か?」

「だったらどうした?」


否定はしない。

なぜならそれは事実だからだ。


「だったらそれやるよ。俺、もういらないし。ま、そいつのテクは惜しいけどな〜。店で仕込まれたのかしんないけど中々良かったろ?」

「黙れガキ。お前みたいなのをクズって言うんだ」

「はあ?」


なぜ、スピカがおっさんのとこに来たのかちょっと疑問だった。

人を殴ったこともなく、気を失ったおっさんをわざわざ自宅に運んで介抱して飯まで用意するような優しい女がどうして金を払ってまで人を蹴るのか。

そりゃ、こんなクズと付き合ってたら蹴りたくもなる。


「言っとくけど、おっさんとスピカに合体履歴なんてもんはない。本当にただの友人だ。おっさんが隠れたのもスピカはただお前に誤解されたくなかっただけだ」

「だからどうした?」

「どうもしない。事実を教えてやっただけだ。あんだけ好かれてるのにこんな仕打ちはないだろ」

「うっせーよ」

「やめてっ!」


ハルンが殴り掛かってくる。

スピカの悲鳴が聞こえるが、それでハルンの拳の勢いが弱まることはない。

だが、おっさんはあえてそれを避けることはせずに顔面で受け止める。


「ぐわっ」


うめき声をあげたのはハルンの方。

おっさんにも少なからず痛みはあったが、こんなもの蚊に刺されたようなものだ。


「クズの放ったヘナチョコパンチなんておっさんには効かないよ」

「くそっ」


更にハルンが殴り掛かってくる。

だが、その攻撃は衝撃無効のスキルもあり、おっさんを微動だにさせることは出来ない。それにプラスして打撃耐性のスキルでダメージはほとんどない。


「お前の気持ちがどうであれ、スピカと付き合ってたのは事実だろ。あの時、お前は浮気だなんだとスピカを怒鳴りつけてた。それが証拠だ」

「くそっ、効いてねえのか!?」

「だが、実際はお前の方が浮気してんじゃねーか。自分は棚にあげてよくもまあ言えたもんだ」


拳を握りしめる。


「結論はどう帰結しようともお前がクズで揺るがない。そして……いい加減一方的に殴られるのも限界だ。正当防衛だ、歯ぁ食いしばれ」

「ひっ」


拳を振り上げる。

ハルンはとっさに手で顔を庇うようにするが関係ない。

おっさんはそのまま拳をハルンの顔に叩き込……まずに股間を蹴った。


「なっ」

「どうだ! ついこの間食らったばかりのおっさんの苦しみは!」


「あれは痛い」と誰かが呟いたのが聞こえた。

ちらりと背後を振り返ればジーナ、リリー、ザラをはじめとしたギャラリーが出来上がっていた。

目立ってる。

おっさん、目立っちゃってる。

よし、決めゼリフだ。


「いいか、例え女が浮気しようともそれは繋ぎ止めきれない男のせい。そして、男の浮気は単なる発情。浮気するなら墓場まで持ってく覚悟でしろ」


ビシッとハルンに指差しながら言い放つ。

決まった。


「女を金づるとして食い物にしてるクズに対する説教だろ? なんで浮気云々になってんだ? なんか話微妙におかしくないか?」

「とゆーかよくよく聞くと浮気否定してませんよ」

「おとーさんかっこいー」


リリー以外には不評なようだ。

あれ、おっかしーな……


「と、とにかく、二度とその汚い面スピカに見せんじゃねーぞ。その場合、生涯EDで苦しむことになると覚えておけ」


まあ、感触的にしばらくは機能しないだろうがな。


「立てるか?」


スピカに近づき、手を差し出す。


「はい」


スピカがおっさんの手を握ったので立たせてやる。


「移動しよう」


そうしてスピカをギャラリーを掻き分けて進み、その場からそこそこ離れたベンチに連れていき、座らせた。


「これを頬に当てとけ」


ジーナが濡らした布をスピカに渡すとありがとうございますと呟いて受け取り、黙ってそれを頬に当てた。


「バカですね……わたし」


スピカが自嘲気味に呟く。


「騙されてるって心のどこかで思ってたのに、それでも彼はわたしを好きでいてくれてると思い込んでた……」


スピカの目から涙が零れる。

女に泣かれたらそれが例えどんな相手でもおっさんにはどうすることも出来ない。

ただ、スピカの頭を撫でてやった。


確かにバカだとは思う。

でも、それだけ人を好きになれるってことは悪いことではない。

ただ、その感情を向ける相手が悪かった。


「お前は男を見る目がないな。男なんて皆バカでクズだが、あいつはその中でも特上だ。今度はもう少しマシなバカを選べ」


ジーナがスピカに語りかける。

これって一応慰めてるんだよね?

おっさんそう取っちゃうからね?


「だいじょーぶ?」

「うん、大丈夫。心配してくれてありがとね」


リリーがスピカの膝に手を置いて問いかけると無理矢理作ったような笑顔で答えた。

だが、それも一瞬のことで今度は顔を伏せて泣き出してしまった。

ジーナがスピカの隣に座り、その背中に手を置いて宥めるように撫でるのをおっさんはただ見ていることしか出来なかった。



スピカはひとしきり泣くと今度は無理矢理作ったような笑顔ではなく、自然な微笑みを浮かべていた。


「もう大丈夫です。すいません、わたしのせいで出発を妨げてしまって……」

「問題ない」

「いえ、本当に申し訳ないです。わたしは本当に大丈夫ですから出発なさって下さい」

「だが……」

「いつまでもわたしのために出発を遅らせてしまうのは心苦しいんです」

「そうか、よし出発するぞ」


ジーナは切り替えが早いな。

おっさんはまだ気になるんですけど……

急ぐ旅でもないんだし、スピカが本当に落ち着くまでこの町に居てもいいのではないだろうか。


「あんまりスピカを困らせるな」


そう言ってジーナに引きずるようにして連行された。



「ではな」

「はい。クラベジーナさん、お元気で。わたし、男を見る目を養います」

「そうか」


全員が魔動式浮遊絨毯(アラジン)に乗った状態で別れの言葉を交わす。


「おねーちゃんバイバイ」

「うん、リリーちゃん元気でね」

「うん」


元気よくリリーが頷く。


「ラルドさん、また会えますよね?」


おっさんに対してスピカが言った言葉。

これの意味はもしかして……


「おっさんに惚れちゃった? 悪いんだけど……」

「あ、違います」


即否定入りました。


「友人として、また会えますか?」


恋愛的な面で期待してたわけじゃないけど、即否定されるのは普通に傷ついちゃうからね。

でも、スピカは別に好みのゾーンというわけじゃないし、まあいっか。


「ああ、必ず会いにくるよ。またケツを蹴られるためにね! その時はトゥーキックは禁止だかんね」

「……ええと」

「反応に困ることを言うな。普通に別れろ」


では、仕切り直しまして……


「またね」

「はい」


絨毯が上昇する。

その高度はぐんぐん上がっていく。


「クラベジーナさん、リリーちゃん、ラルドさん。また会える日を待ってます」


不意に下の方でスピカの声が聞こえた。

リリーが身を乗り出して手を振るのを落ちないように固定する。

高度を上げた絨毯が前方に進み出すまでそれは続けられた。



魔動式浮遊絨毯(アラジン)は進路をタファンの森へ向け進む。




「おれ、すんげー空気扱いだった……。最後名前呼ばれねーし」


そしてザラは誰のツッコミも受けずに一人嘆いていた。



一話に纏めようとして結構唐突かつぎゅうぎゅうになって申し訳ありません。


ただ、おっさんの別れの言葉のために書いただけなもので……



ここで一つ裏設定を

ハルン →『尿』

ヴェルト→『世界』

共にドイツ語です。

名前からして色んな悪意に満ちてます



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