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伝説の剣

他国もミラー達の国とほぼ同じ状況のようなので、応援は望めない。


国の男達は伝説の剣を引き抜こうと、結界を通過しようとするが、みな結界に弾かれてしまう。


ミラーを含め、国の人々は祈り続ける。

だが、バレイの呪いは解けない。暴動は収まらない。剣に選ばれし者は現れない。


ミラー達は伝説の剣の前で、祈りを捧げていた。


その後ろにラタ王子とその執事が立っていた。


ラタ王子「まるでアーサー王のエクスカリバーだな」


執事「ラタ王子はあの剣を引き抜こうと思わないのですか?みな試していますが」


ラタ王子「俺はいいや、戦いたくない」

暗く冷めきった声で呟く。


そして、0時00分になると鐘が鳴り響く。


みなが今日は魔物が来る日だと、ざわめき始める。


ついには、誰も剣を引き抜こうともしなくなった。


だが、ナルハ王妃は。


諦めてはだめよ!祈りはきっと届く!


魔王軍幹部の前で尻込みせず、兵士たちよりも前に出て、話し合いに応じたナルハ王妃のその一言に希望を持ち、みな目を閉じ、再度祈りを続けた。


ナルハ王妃とミラーの後ろに祈る市民が大勢いる。他の姉妹たちは父がなんとかしてくれるだろうと、城の中でそれぞれの時間を過ごしていた。


国王(父)はというと、誰もいない王座の部屋の中で一人頭を抱えていた。


王座の部屋にある時計の針の音が鳴り響く。


ただ時間が過ぎ去るばかり。


その時、祈りを捧げているミラーの隣にいた移民の少女が、ミラーの袖をつかむ。


ミラーは目を開け、その子の方を振り向く。


お姉ちゃん・・・


と弱々しい声で、移民の少女は不安気にこちらを見つめる。


その子の目を見ると、祈る手を解き、周囲を見渡す。皆目を閉じ手を合わせ、奇跡を信じている様子であった。


ミラーは片手で頭を抱え、歯を食いしばる。


ミラー「王子様なんていないんだ・・・!」


そう言い放つと、伝説の剣に向かって走る。


ナルハ王妃はそれにいち早く気づく。


ナルハ王妃「誰かあの子を止めて!」


しかし、周囲は予期せぬミラー姫の行動に対応できず、困惑しているだけであった。


ミラーはジャンプすると一っ飛びで、地面から、3mはある巨大な岩の上に立つ。


ナルハ王妃「やめなさいミラー!結界に弾かれて、怪我でもしたら・・・」


ミラーは母の言葉に目もくれず、結界に触れる。



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