27話:新勝寺の入り口で魚フライの店を営業1
やがて10月を迎え、とりあえずフライヤー2つに、フライ専門職人の
若者2人と大型冷凍冷蔵庫、食品だなと魚を置ける棚を準備し10月1日
オープンとなった。その日は9時に、その交差点脇の店舗に4人で出店
準備をしていると店の冷凍車に来て、生のあじといわし20枚ずつを
冷蔵庫と冷凍魚を400ずつ冷凍庫に入れた。
販売価格、あじ300円、いわし200円とした。10時なると10枚
ずつ上げて待っていると30分足らずで売れた、それも全て外国人だった。
そしてうまいと言ってくれた、お客にタダにするから、この紙に英語で
、うまかった、皆さんも、是非、食べてねとか、コメントを書いてもらう様
に段ボール切ったものと赤と黒のサインペンを用意した。
その影響か、お客さんが増えて11時半までに、合計200枚以上が売れた。
すると勤一がフライ担当に全部揚げろと指示した。すると、あろうことかお寺
に行き、食べてうまいと言った人達が5枚とか10枚と、マトメ買いをしてくれ
、ボードに10人位外人のコメント書かれた。これが良い宣伝になった様だ。
そして17時半に売り切れた。そして、その報告を父にすると、喜んだ。
フライには、どんな魚が外人受けするかと、父が聞くと、鮭、タラ、
フィッシュアンドチップス、メカジキ、ポテト。ソースもタルタルソース、
オーロラソースもあると言い辛いもの好きの人のためにタバスコも欲しい。
また調味料として、胡椒、塩、マヨネーズと言うと、お前、使えるなと
父が勤一の肩をたたいた。そりゃそうよ、早稲田大学理工学部のエリート
だし、私が、結婚を決めた相手なんだからと調子にのり、大きな声で言うと
、大笑いになった。
そして、ひょっとして、さるエビも使えるかも知れないと言い、父が早速
、揚げて、軽く、塩、胡椒を、まぶして持ってくると、勤一が、これ親指を
立てて、最高と言った。これなら、いっぱい売れると言い、いくらが良いと
聞くと5つで300円でいけるというと、驚いた様に、父が冷凍を大量に
取り寄せると言った。季節によって採れる魚は違うから、そのシーズンの
初めに試食会しようと、父が提案し、勤一が、それは良いアイディアだと、
ハイタッチした。
そして、直ぐ電話して、銚子の魚問屋に冷凍「さるエビ」を注文した。
翌日9時に佐藤夫妻が魚フライの販売所へ行き、揚げ専門の人に指示して
、さるエビのフライを揚げさせ、佐藤夫妻は買ってきたタルタルソースに
タバスコを入れたものを別に作り、カレー粉を入れたものと3種類作った。
そして紙の容器を用意した。そして、あじを10枚も揚げてもらい、
200本、「さるエビフライ」を揚げた。そしてポテト3個と
「さるエビフライ」3個で300円と値段をつけた。
また昨日のお客さんの書いてくれた、コメントボードを掲げた。
やがて10時になり、予想通り、ポテト3個と「さるエビフライ」3個
が売れ始め3つの大きな紙コップに入った、カレータルタル、チリタルタル
、タルタルソースの、いずれかを選んでスプーンで容器の端につけるように
英語の但し書きをつけた。カレータルタルとチリタルタルソースが減りが
早く、交換用の新しいものに変えた。
減り方が早いので、追加で300本のフライを揚げてもらった。それでも
12時前に、売り切れそうになり、「さるエビフライ」300本を追加して
揚げた。その後、昼のお客さんが少ない時に「さるエビフライ」600本
を揚げた。13時頃から、外人客中心に帰る人が増え始め、大量がが始まり
、追加で「さるエビフライ」600本を揚げる様指示し用意した2000本
がなくなった。
反面、あじ、いわしの売れ行きが良くなかった。「さるエビフライ」
売り切れたのが16時45分だった。そこで、明日からエビを2倍の
4000本とフライの鍋をもう一つと揚げスタッフ1人追加を頼んだ。