18話:タスマニア旅行2
翌1月6日、散歩に出るとタスマニアが世界一空気と水がキレイな
場所であるというのを再確認するかのような素晴らしい空と海が出迎えて
くれた。そして30分程、散歩してホテルに戻り、シャワーを浴びて
朝食を食べた。そして、今日は市内観光したので良いところを教えてと
フロントの人聞くとレンタカーを借りてウエリントン山の展望台に行く
と良いと言われた。
後は、MONAという風変わりな博物館も人気あると言い、他には、
ホバートの古い町内の市街地と港かなーと言った。それを聞いて、それで
行こうと言い、レンタカーの店の場所を終えてもらい、歩いて数分の店
に行き、小さめの車を借りて、出発した。市街地を抜けて山道に入り、
曲がりくねった道を走ること約1時間で標高1270mの遮るものない
広大な景色が見え、ホバートの市街地が小さく見えた。
その向こうに空港のある陸地が見えた。間は大きな内海になっている
ことが良くわかった。世界気象機関により科学的にも世界一空気がキレイだ
と証明されているタスマニア。そんなタスマニアの山のてっぺんで深呼吸
すれば、心も体も一気にリフレッシュすると思った。そこで2人は思いきり
深呼吸すると頭がすっきりとして長生きできそうな気がし、思わず笑顔に
なった。
そうして30分程、大きな岩や石が転がっていると、険しい地形の山頂
周辺を散策した。頂上の塔がまるでロケットの様に見え、数枚の写真を
撮った。その後、車で不思議博物館「MONA」へ向かった。1時間弱で
到着し、鉄のフェンスのようなもので作られた装甲車の様な不思議な
オブジェが出迎えてくれた。
もともと大富豪の私設博物館として開設された「MONA」。
日本コーナーがあり葛飾北斎の「赤富士」が展示してあったが、もちろん
原画ではないが、日本から遠く離れたタスマニア・ホバートで、こんな有名
な絵を目にするのも奇妙な気がした。その他、気になったのは科学の実験に
使う様なガラスの容器にチューブをつけて、ちょっと恐ろしそうなものが
天井の支柱から5-6個散り下げられていた。
それぞれの器具が胃や腸といった人間の臓器機能と同じ働きをする様子が
観察できる。人間の消化と同じようにガスも発生するため、ショーの行われる
空間には、なかなかの異臭が漂ったが、勤一は鼻をつまんでじっと観察した。
もちろん妙子は怖くて直ぐ会場から出て、外で待った。勤一が帰って来ると
、妙子が開口一番、臭いと言い、今晩ホテルで服を洗うと言った。
その後、ホバートの街を散歩し近代的なショッピングモールと数百年前
に建てられたような古い町並みが混在し、それが上手い具合に調和していた。
少し歩くと港に浮かぶ使い古した漁船が、これまた不思議に感じで浮かび
上がって、きれいな青い海と向こう岸の派手な色の倉庫とのコントラストが
芸術的だった。そこで、いろんな角度から、何枚もの写真を撮った。
その後レンタカーを返しに行き海辺のレストランでシーフードを食べて、
ホテルに帰り、妙子は、臭くなった勤一の服を洗った。翌日は妙子の希望で
「ボノロン・ワイルド・ライフパーク」見学の半日ツアーに予約した。
翌1月7日は、朝、「エリザベス・ストリート、モール」をホテルの
フロントで教えられ、ストリートのオープンカフェで朝食のパンとサラダ
、タコを揚げたものと珈琲をゆっくりと食べた。