小話 『とある少女の日常』
本日2本目。
タイトル通り小話として書いたオマケ程度に考えてください。
読み飛ばしてもらっても大丈夫です。
また、内容が内容なので、15歳未満の方は読まないことをオススメします。
私は椎名。椎名 美穂。
……うん、まだ名前は覚えてる。
霧崎のおじさんに、作戦の為だと辺なジュースをもらったその日から、なんだかアタマの仲にモヤがかかっている気がする。
気を抜けば、どこまでも思考能力がなくなっていきそうな、そんな恐いモヤ。
あの作戦から、霧崎のおじさんとはほとんど会えなくなった。
周りの大人はみんな、おじさんが忙しいだけだからって言ってたけど、本当にそうなのかな。
でも、もし違ったとしても、私は抵抗できない。
歯向かえばどんな目に遭わせられるかは、痛いほど身体に染み付いている。
笑うなと言われ、殴られた。
泣くなと言われ、蹴られた。
喋るなと言われ、ヤケドが増えた。
喚くなと、歌うなと、動くなと、抵抗するなと……。
もう、私は言いなりになる玩具でしかないのかもしれない。
霧崎のおじさんだけが、私を人らしく扱ってくれたのに。あの人が居なくなったら、私は……。
「おい、椎名。クスリの時間だ」
「………」
「ケッ。喋れもしない木偶の坊が。ちんたらしてねぇで飲むんだよ!」
「……!」
鍵の掛けられない私の部屋には、時折こうやって乱暴な大人が出入りするようになった。
薬と称して謎の錠剤を飲まされて、捌け口にされる。
こんなのが日常になったら、誰でも気が狂うだろう。
私は既に狂ってるんだとおもう。
「またテメェは飲むフリして吐き出す気でいたな!? ふざけんじゃねぇ!!」
こんなちっちゃな抵抗も、ダメ。
散々に乱暴されて、結局飲まされる。
あたまが、ふわふわする。
かんがえ なくちゃ いけな のに。
思考はなくなり、体は別のいきものへ。
なにもなくなる。快楽へ、快楽へ、快楽へ。
じごく か
たすけて。
初めてこの作品中にR15っぽい描写をした気が……