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悪の組織とその美学  作者: 桜椛 牡丹
第二章 『悪の組織と宇宙からの来訪者、デブリヘイムとニューヒーロー』
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ツカサの初デート その5

短めです。キリのいいところで区切るといつもこうなる…

 ツカサが目を覚ますと、そこには白い天井があった。

 「……知らない天井だ」

 オタクってのはこんな時でもアニメの名言からしか言葉を引っ張る事ができない悲しい生態である。

 「目が覚めたか」

 横から声を掛けられ、そちらの方を見れば汗だくでスクワットをしているポージング馬鹿、もといカゲトラが目に入る。

 「ひとまず、状況を、説明する。落ち着いて、話を、聞いてくれ」

 「まずはお前が落ち着け」


 それもそうだと、カゲトラはスクワットをやめて椅子へと腰をかけた。タオルとスポーツドリンクも用意していたようで、初めから筋トレが目的なんじゃないかと疑ってしまいそうだ。まぁそこにいちいちツッコミを入れていては話が進まないのも承知の為、無言で話を促す。

 「まずはそうだな……。相棒はショッピングモールでデブリヘイムと交戦し、腹部に直撃を受けて気絶した。ここまでは覚えているか?」

 それを聞いてツカサは軽く頷く。目が覚めたばかりでうまく頭が回っていないが、そこまでは何となく覚えていた。


 「その後アベルが先行して突撃をかましたんだが、その時はサラマンダーが単機でデブリヘイムと交戦していたらしい。殿(しんがり)を務めていた協力者達の話では、相棒が吹っ飛ばされてすぐに駆けつけてきたらしいな」

 「なんでサラマンダーが?奴らは平日は活動していないはずだろ?」

 「俺に聞かれても困る。とにかくアベルの突撃までサラマンダーが時間を稼いでくれたおかげで、相棒は食われずにすんだわけだ。その姿で会わないと礼を言うことはできないだろうけどな」

 正体不明の悪の組織ってのも難儀だな、と呟いてカゲトラはゆっくりと腰をあげる。


 「しかし内臓が傷付いてる可能性もあるから、今日一日は検査入院だと。結果次第では支部の施設で治療するってカシワギ博士が言ってた」

 「分かった。もう痛みは引いたし、すぐに戻れると思う」

 「ばーか、お前はまず数日中は肩の怪我で休みだ。万全になるまで出てくんなよ」

 そういってヒラヒラと手を振り、カゲトラは病室から出ていこうとする。廊下に出て、しかし扉を閉める前に一度振り返り、

 「相棒、お前さん結構モテるんだな」

 と宣って、扉を閉めずに出ていってしまった。


 「お、おい扉……」

 くらい閉めてけとまでは言えず。

 その前に、半開きの扉から二人の女性が駆け込んで来たのだ。

 「司さん!無事か!?」

 「日向さん……と、水鏡さん?」

 二人の美少女がお見舞いへとやってきた。

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