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第一 苦いリンゴ

主人公 木名瀬 記憶がなく気が付いたらこの世界にいた。


キャラクター

ミランダ 元気で活発な女の子

ニック 冷静だけど抜けがち、チームリーダー

ヲイラー 目が悪く杖をついている、年齢も高くチームのまとめ役

シルク 寡黙な男、誰にでも親切



果てしなく上へと続く道、それと周りに見える青空を見据えながらひたすら上へ上へと登っていく。


俺は気が付いたら見知らぬ人のベットの上だった。なぜここにいるのか俺は何者なのかわからず、記憶喪失状態だった。窓の外には雄大な空が広がっている。近くには赤く長い髪の女性がいる。


「あの・・・ここは一体・・・・?」俺は声を出してその女性に話しかける。

「あ!気づいた?ここは鉄の国の宿屋の中だよ木名瀬!!ずっと眠っていたからもう起きないのかと思ってた!笑」

「木名瀬?それって僕の名前ですか?」

「そうだよ!あ!ちなみに私はミランダだよ!よろしく!」

「よろしくお願いします」おれはそいったが、正直現状に自分の頭がついていけなかった。

「ねぇ木名瀬!あっちに果物がなってるよ!おいしそう!」

そう言ってミランダが窓の外にある木を指さした。言うと「あれは・・リンゴ?」

自然とその言葉が出てきた。懐かしい感じがする響きだった。

そういってミランダは一緒に見に行こうと誘ってきた。

俺はうん、と頷き二人で部屋を出る。外は鉄の建物が多く緑もいくつか見えた。鉄骨を渡っていく、心地良い風が吹いているが下は見えず、落ちたら確実に死ぬ。


ミランダの話によるとここは今、地上から100万キロメートル辺りの位置にいるらしい。空は上から下まで広がっており、雲も果てしない。鉄骨でできたお城は長い歴史を感じる。鉄も錆びたものが多く草木が生えていてもう人がほとんどいなさそうだ。とても綺麗で黒い建物と青い空の色合いがマッチしてる。


しばらく歩いた後、窓から見えたリンゴの木の下に着いた。

木に成っていたリンゴを手に取りミランダがそれを口に運ぶ

「あーー苦い~~~!」ミランダは舌を出しながら険しい表情だ

こんなにも赤いリンゴが苦いなんてことはそうそうないと思いながら俺もリンゴをかぶり付く

「うわニゲェ!」思ってる三倍は苦かった・・

「だから言ったじゃん!」そう言いエミリーが笑う

「こりゃダメだな、食べるのが少し早かった」そしてそのリンゴを空に落とす。

俺はミランダのフレンドリーさにやられて気づいた時には仲良くなっていた。

果てしなく落ちていくかじりかけのリンゴは音もなく消えていった。



「なぁミランダ、この下には何があるんだ?ずっと空が続いているのだろうか?」

俺は素直に疑問をぶつける。

「う~ん、私もね、ずっと考えてたけど分からないの。でもずっと落ちる感覚ってどういう感じなんだろ?楽しそう♪」ミランダは明るく答えた。

きっと何かがあるのだろう。ただ今は自分が何をすべきなのかを見つけるのが先だと感じた。

「ミランダはここでどんな生活をしているの?」

木名瀬は真剣な顔で言う

「私はここで生活はしてないよ!私はただの旅人、この世界の頂上を目指しているの」ミランダは真面目な顔でそう言った。

しばらく唖然としつつ俺は上を見上げた、鉄の城の先は塔のようなものがあり、ずっと上まで続いていた。不思議な世界だ。

「俺も一緒についてっていいかな?」俺はミランダに言った。

「うん。二人で一緒に頂上へ行こう!」笑顔でミランダが答えてくれた。

そしてその反動でミランダが持っていたリンゴも落ちて下の空に音もなく消えていった。


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