表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/8

幼馴染みとある日の帰路での話

 

 胸の傷口が膿んでじゅくじゅくと痛むようだ。

 なにか言おうにも腐蝕は喉にも広がって情けないほど言葉が出ないのです。

 本当に僕という一個体は情けない生き物に出来ているようなのですからもう諦めようかとも思うのですが、世間体というものが僕の手網をしっかり握ったままでいるのは意識せずにはいられずにはいられない、そういうところが僕はまた弱い生き物でもあるのだと、気付けば自己嫌悪の沼の生あたたかさに中毒になっているようでそれも情けない。


 幼馴染みの。堕落した姿を見るのは痛ましい。


 その人間が僕の中で大きい存在であればあるほどに、この社会で堕落というものが一体なんであるのかお前は分かっているのかと、目の前に恐ろしい問題が立ちはだかって、僕は何も言えない。


 その人間が僕の今の同級生がするのと何ら変わりの無い笑い声をたてるたびに、僕がそんな葛藤を抱くことこそが罪であるのだと、僕の胸はじくじくと痛むのです。


 着飾る、不自然に真っ白な二の腕をさらけ出して、世の中に己の反骨さをこっそり主張するようなそんな外見と、言葉にしていることはまさに不釣り合いで、おまえ一体なにに向かっているのかと、胸が痛い。

このまま漂って、そのうちに、光の届かない暗い場所に行ってしまわないだろうか。



 どうかこの世界に、彼女の向かっている場所があることを、彼女がそこに辿りつけることを、誠に自分勝手ながら、僕は願い、そして、

幼馴染みと下校途中の駅で会い、そこからしばらく歩いて帰った時の心中を、悶々とした気持ちを落ち着けるために書きなぐったものです。

そして、の先は書けなくてなぜ書けないのか今でもちょっと分かりません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ