序章
男は気が狂っていた。
どうしてもおさえられない殺人衝動によって、今まで多くの人々を殺してきた。
目の前から一人の少女が走ってくる。
(アア、マタコロセル、、、、ウレシイ!!)
そうして彼はためらいもせずに目の前の少女に向け、銃を乱射した。
___________________________________
「はぁ、はぁはぁ、、、」
彼女は走っていた。
あの忌々しい、私のことを否定し続ける児童養護施設から。
彼女は、0歳の頃に街中のトイレで発見されてからずっと児童養護施設で暮らし続けている。
そんなことは別にいいのだけれども、彼女は生まれながらの天才だった。
そのため、一緒に暮らしている子供たち、さらには先生からも嫌われるようになっていった。
全てを否定された彼女は、児童養護施設から逃げ出してきた。
その逃亡ルートは、ただのオトナたちには追跡できない様なルートだった。
「これで私は自由だ、、、!」
思わず笑ってしまう。夜の風が気持ちい、、、。
そんな時目の前に銃を持った男性があらわれる。
(あぁ、、、せっかく自由になれたのに。
でも、ここで死ぬのもいいかも、、、。)
乾いた銃声とともに彼女の意識は暗転する。
___________________________________
『昨夜、児童養護施設から脱走した10歳少女が射殺された状態で見つかりました。
警視庁は通り魔の犯行とみて捜査をする方針です。
次のニュースです、、、、、、、、、、』
読んでいただきありがとうございます。
皆様がくれた感想はすべて読むつもりですが、
返事はしない方針なのでご了承ください。