"Am not I Alice?"
遅れてすみませんでしたっ!!
ネット環境があまりよくないので、更新が遅く……。
「猫……? 誰だと思って声かけてんの?」
「そりゃあ、もちろんアリスだから」
チェシャ猫を殺しかねない視線で、睨みつけて白うさぎは問うた。チェシャ猫は白うさぎと相反して飄々とした態度で返している。その態度が白うさぎの額に青筋が立つと分かってのことだろうか。
「何度言えば、分かるんだよっ!! アリスじゃないって!!」
何度彼に自分を否定されただろう。数え切れないほど否定されて、自分がアリスであることに自信が持てなくなってきた。チェシャ猫が庇ってくれてるけど、それでも自分に自信が持てなくなっていく。
私が知る白うさぎとは大きく違っていて、同一人物であるはずなのに、彼を見上げることが、視線をあわすことができなかった。
「だったら、彼女は誰だって言うの?」
「そんなのそいつに聞いたら、分かるよね? そいつは嘘ついてるから」
「ぇ……?」
あまりにも冷えた言葉に意思せずとも、白うさぎの顔を見上げてしまう。見上げた先の彼の表情に背中が冷え、腰が竦む。倒れこみそうになるのを、チェシャ猫の腕に抱きついて抑える。私を見てはいても、アリスとしては見ていない。そんな冷えた視線で私を見下ろしていた。
う、嘘なんていってない! 私は本当にアリスだってば!
そうやって、白うさぎに叫びたい。だけど、彼に打ちのめされて、叫ぶ勇気もゼロに等しいと言っていいほどない。
チェシャ猫のおかげでなんとか自我を保てているけど彼がいなかったら……恐らく自我なんてかなぐり捨てて白うさぎに飛び掛っていると思う。自分がアリスであることを知らしめるために。
「ねぇ、あんたは、誰?」
「ぁ……ぅ……」
冷たい……けれども、怒りが垣間見える彼の視線に気圧されて、視線を外して俯く。
その視線の所為か、自分に自信がなくなった所為か、自分の名を言うことさえためらってしまう。
というよりも、アリスだと言わせないように、彼が私にプレッシャーをかけていると言った方が正しいかもしれない。
「ほら、本当のことを言ってよ。……嘘ついたら、送り返すよ?」
今の白うさぎに本当のことを言っても、嘘と捉えられる。自分がアリスでないことを認識して、即座に浮かんだ名前を言っても、
「よそ者は、この世界にいらないんじゃないの?」
隣から低い冷たい声が聞こえて振り向けば、飄々とした態度のまま、白うさぎを見上げているチェシャ猫だ。何を考えているのか全く読めなくて、抱きついていた彼の腕から、手を放す。
彼は、私をアリスとして認識して言っているのだろうが、白うさぎは真逆だ。気づかされたように目を見開き、チェシャ猫に悪めいた笑みを見せる。
「そっか。どっちにしても送り返さなきゃ、ね?」
彼から、私へと視線を変えて是ということを促される。
そうだ。元の世界に送り返される。つまり、また生命の危機に晒されるのだ。
もうあんな目には、合いたくない。
あれからあまり時間は経っていなくて手足の指先は、まだ冷たい。
「猫、今回だけは、感謝するよ。スノートさまに伝えておくから、あとでご褒美もらいなよ」
「いらないよ。当たり前のことを言っただけだし」
終始、飄々としているチェシャ猫に白うさぎは苛立ちを覚えたのか、表情を歪める。
けれど、すぐに澄ました表情になり、くるりと私たちに背を向けて去っていく。
「あ、そう。じゃあ、スノートさまには言わないでおくよ。猫の顔なんて、見たくない」
チェシャ猫の斜め後ろで彼の背中が見えなくなるまで、ずっと見ていた。
途中で、振り向いて飛び掛ってこないかどうか……怖くて仕方なかった。
明日にでも、ノートPCを購入して、執筆をしようかと……。考えてます。
そうすれば、執筆が進むので……。