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Do you remember?  作者: 白降冬夜
White rabbit ~Bran~
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Mysterious cake

小さい扉から抜け出した私は、再び緋色のワンピースの下にもぐりこむ。

前に来た時は、リボンを身体に巻きつけたままケーキを食べてしまったから、風邪を引きかけたことを覚えている。今度はそうならないようにとそうしたまでだ。

とりあえずすんなりワンピースを着られるように、頭だけをワンピースに通しておく。傍から見れば、かっこ悪いことは目に見えてるけど、こうしといたほうが、馬鹿をしないで済む。

一口では足りなかったであろうケーキが、自分が小さくなったことで一口では収まらないほど大きくなっている。


これってたしか……全部食べなきゃ、元の大きさに戻れなかったよね。

見た目から、甘ったるそうなケーキを全部……。


ぅわ……、やだ……。

でも……仕方ない。全部食べなきゃ、元の大きさに戻れないのだから。


そう決心してから、一口ずつケーキを口に入れていく。残り5分の1というところで、口の中全体が甘ったるくなり、ケーキを口に運んでいた手が止まる。


あと、一口なのに…。


身体のサイズは、8歳児くらいだろうか。

ちゃんと元のサイズに戻りたいから、口の中に放りこんで、味も確かめないうちに飲み込んだ。


「うぅ……、口の中、気持ち悪い……」


ようやく見慣れた地面からの高さになり、元の大きさに戻れたのだと確信する。


水、飲みたい。

と辺りを見回すけど、川らしきものはこの辺りには一つも見当たらない。

水の流れる音さえも、匂いさえもない。

っていうか、水の匂いなんてよく分からない。


ふと自分を見直し、ワンピースがちゃんと着れているか確認する。

首は最初に通したし、通してないのは、両腕だけだ。見れば、両袖ともだらんと垂れ下がっていて、腕は通っていない。

通すはずの両腕はどこにあるかというと……。


所定の場所にはなく、ちぐはぐだった。

食べることに集中しすぎて、右手は頭と同じ穴を通っている。つまり右肩丸出し。左腕は動作すらなかったから、ワンピースの中で力なくぶら下がっている。

地面には、小さかった自分が身体に巻きつけていたリボンが落ちている。

右腕・左腕を袖に通してから、下に落ちているリボンを拾って、蝶々結びが後ろに来るように結んだ。


「よしっ!」


さっきの声の人物を探さなきゃ。

声を聞いてすぐに出てきたから、まだそう遠くへは行ってないはず。


あれ…? 意外と早く書けてる。 なんで…?


調子がいいから、かな…?

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