表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/42

第三話 「改訂」

???は一体誰なのか?

早く彼についてかければいい。てか、かける日が来るのか俺には考えられない。

そこまで行くのにかなりかかりますが。




 2011年、6月30日、午前10時5分




 今、紅鷹は国直属の騎士――所謂国家が管理する公務員。警察とでも言えばいいか分からないが、その公務員たちが使う練習場(鍛練場)で国3番の騎士との模擬戦をおこなうところである。


 なぜ三番目の騎士なのかは知り得ない。


 一番二番には劣るが、技量を図るというのだから観察眼にでも優れているのかもしれない。

 

 もしくは、紅鷹がとてつもなく弱かった時に対してしっかりと手加減ができる常識人なのかもしれない。と、紅鷹の頭では自問自答していた。


 すでに、決闘場では二人とも剣道の試合で使われるような円形の範囲の中、剣を構えている状態で審判の合図を待っている。


 自問自答をしながらも周りに気を配っていたのが幸いし、すぐに試合の空気になっているのに身を引き締めた。


 そして、ゆっくりと審判役の男の右手が天に向けられる。空気が少しだけ風を作り、旗を靡かせる僅かな時間の後、旗を大きく下に降り下げて審判は声を張り上げた。


「始めぇぇええ―――!!」


 決闘上に立つ二人はお互いに剣を前に構え開始1秒足らずで間合いを詰め、剣を交えた。


 たった一太刀、それでもすぐに間合いを詰めてこられるだけで速度は十分と紅鷹の相手をしている彼女は理解した。


 だが、相手の出方を伺わなかったのは意図的なのかそうでないかは判断に困る。


 しかし、彼女は紅高について分析しながらも甲高く鳴り響く剣戟の中、両者の顔には帆のかに口元が吊り上がっていた。


 剣を交えるのを楽しむように・・・。心を躍らせる子供のように。


 






▲   2011年、6月29日、午後7時26分


 先ほどから、俺はリリスにしばらくここに住む予定の自分の部屋を案内されているところだが、少し前に言われた力を見るのを何時やるのかを気になっていたのもあるし、この沈黙から抜け出したい気持ちもあったため聞くことにした。


「リリス」


「はい、何でしょう?」


俺の呼びかけに振り返りざまに彼女の銀の髪が揺れて軽く屋内光が反射するように光っている。


思わずあまりの美しさに見惚れていたが、すぐにその気持ちを抑える。


「先ほど言っていた力を見るとは何時するんだ?」


「はい、それはですね明日の鐘が5つほど鳴るときになります」


「鐘?」


 紅鷹の疑問に納得、といったふうに驚いた。


「ああ!、そうでしたね。あなたは私たちとは違う文化をお持ちなはずなのでわかりませんでしたね」


 と、かってに俺のいた地球のことを解釈して淡々と説明を始めた。


 その説明で大体わかった。


 模擬戦をやるのは地球の東京にあわせるとちょうど昼前の10時くらいだとわかった。


 この国では、6時にその日の最初の鐘が鳴り、それから一時間後とに一回鳴り午後の10時が最後らしい。流石にそれ以降に鐘を鳴らすのは早寝をする人にとって迷惑と考えて作られた制度らしい。


 そのほかにも、いろいろ説明をうけたがまあ画面の向こう側の人たちには必要ないだろうと思うのでそこは省かせてもらう。


 リリスの説明が終わった後は俺がまだ夕食をとっていないことを話したのですぐに食堂に案内してもらった。


 そこの料理長がこれまた、大きくヒゲを生やしたサンタさんみたいなおじさんで胡散臭さを感じたが、料理の腕は絶品で彼の作った料理を食べたとたんぽっぺが落ちるではすまないほどうまかった。


 食事を終え先ほど案内された自分の部屋へと戻り、いろいろとあったせいか、すぐに睡魔はやってきて眠りについた。









 2011年、6月30日、午前6時00分


 ゴーンーゴーン・・・ゴーンゴーン


 昨日のリリスの説明どうり鐘の音がこの城全体に響いている。


 その音を聞いて俺は、深いまどろみから抜け出しベットから身を起こす。


 自分の感覚では6時ぴったりだと思うが、窓から見える太陽みたいなのを見てある程度日本と時間と近くにある恒星などからして同じだろうと勝手に解釈する。


 しかし、あらためて思うとほんとに異世界に来たのだと感じられる。


『日本での生活ではこんなに豪華な城に住むなんてことは絶対になかったからな』・・・とつぶやき日本でも日課だった早朝トレーニングをとともに体をほぐしに行くために城内にある庭へと行きそれに周りに誰もいないか細心の注意をしてからトーレーニングをする。


 その後誰にも見つからないように部屋へと戻った。


 しかし、このとき彼は実質二人の人に見られたいたのっであった。


 そのうちの一人はエリス(俗にいう国家公務員第三位)だった。










 紅鷹が、見られてはいないつもりで自分の体の管理を行なっている際、エリスと実質もう一人の人間に見られていた。


 その人物は城の上、日本の一軒家でいう瓦の部分に値する場所でただ紅鷹とエリスを見下ろしながら口を開いた。


「そうか、どうりで気が付かなかったわけだ。獄閻寺ごくえんじ紅鷹こうようはまだ、魔法について無知だったな」


 エリスが、音と気配を消す魔法を併用使用して紅鷹を見ていたので紅鷹は気づけなかった。


 現時点で、紅鷹は世界にあふれ余る魔力の源を感知できていないので、紅鷹の氣での察知には引っかからなかったのだ。


 これで、一つ謎が解けた。謎といっても殆ど謎というには聊か小さいが。


「案外、こういうのも楽しいものだな」


 その声はどこか楽しそうで、その実、失われてしまった時間を思い出させて後悔が身から染み出て体を犯す。これは毒だ。


 紅鷹は、アルバム眺める用に言った。


 まるで、これから起こる惨劇を知っているかのように。








誤字脱字があったら是非報告ください。

よろしく追い願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ