第三十一話
誤字脱字が多い(^_^;
すいません、意欲がわいてない。
後少しで、完結なのに力つきそうです。
それと、PV一万越えしました。
正直びっくりです。自分、初めて書いた小説がこれで、この小説とともに成長していくつもりでしたがPVが軽く一人歩きを…。
まあ、これからも精進してがんばりますのでよろしくお願いします。
あ!、それと、説明が下手ですいません!。
「どう言うこと?」
巫女は、まだ紅鷹の言っていることを理解していない。
そんなのは当たり前だ。時間を何度も飛び越えることができるの紅鷹だけで、ほかの人間は時間を飛び越えることさえ不可能なのだから。
たった一回飛んだだけの巫女さえ、紅鷹の言っていることは理解できない代物である。
「そもそも俺たちの時間を過去に飛ぶという行為の定義をはき違えているんだ。まず、簡単な例を上げるぞ。巫女、あんたは過去の時間に飛ぶこの魔法をどう考えている?」
「どうとは?」
「世界を中心としているか、自分を中心にしているかだよ」
「……世界か、自分か?」
「そうだ。俺たちが使った時間を飛び越える魔法は世界を主、として考えるのではなく、己、自分が暮らし成長してきた世界を、自分を主として考えるんだ。それを当てはめて、改めて巫女という存在を考えてみてくれ」
「私という存在?」
「巫女。あんたは、"世界を跨いでこの世界にきた”じゃないか。俺には、あんたのたどるはずだった未来は知らないし、存在していても死んでいる。だが、あんたは、その世界を回避しようとして別の未来を辿る世界。俺たちが居るところにきたんだ。分かるか? あんたの存在は、二つの別世界を唯一つなぐ存在なんだよ!」
「二つの世界を跨いで、唯一繋げた存在ということ?
「そういうことだ。あんたが遡る時間は、あんたの人生を主観としてきた時間を遡る《巻き戻す》のであって、もどる時間は、この俺たちが居る、俺が召喚される世界ではなく、俺が召喚されなかった世界なんだ」
「遡るのは、世界が流れる時間ではなく、私がここまでに到達するために動いた時間に到達するって事?」
「俺たちがやるのは、時間を戻すのではなく、巫女の主観的時間を戻る《遡る》んだ」
紅鷹の言いたいことが、形としてだが巫女に伝わったらしい。紅鷹のやろうとしていることは、いわゆる、人間たちが過ごしていく中で流れる時間を飛ぶのではなく、巫女の①の世界で体験してきた時間を遡ることということになる。
巫女はとても珍しい人間なのだ。
紅鷹とは違って、巫女は世界を飛び越えているのだから。
彼女の主観的時間においては、別の時間、別の未来を送るであろう二つの世界①と②を跨いだ状態なのだ。
それを、紅鷹のエリスを救うために繰り返した時間で見つけた『戻る』を応用して、本来の①の世界に割り込もうとする作戦なのだ。
「まず、俺たちはあんた《巫女》が日本に来た直後まで遡る。そして、”俺”とメギドナが戦う前に俺が民間人に被害が及ばないようにできるだけ力を振るう。その間、あんたは隠れていてくれ。それくらいは魔力があるならできるだろう?」
当然と言わんばかりに頷く巫女はすべてを紅鷹に任せるため、口出しをすることはなく、作戦を聞く。
「事を終え、無事にアンタがゲートを使って逃げたのを確認したら魔物たちを残さず殺す。日本を救い終わったらできるだけアンタも協力してけが人を治癒魔法で癒してくれ。だが、一つ確認しておくが、”俺は”死ぬ必要があるんだよな?」
「そうでなくては、血肉を得ることは疎か、あなた事態の存在がパラドックスとして消え去ってしまうじゃない」
巫女の言うとおり、”紅鷹”がメギドナと戦って相討ちし、死ぬからこそ巫女は紅鷹の血肉を得ることができ、勇者召喚で紅鷹が召喚されるのだから、死ぬはずである①の紅鷹は死ぬということが絶対なのである。
そのため、①の紅鷹とメギドナが戦闘中に出る死人やけが人を防ぐことは殆ど不可能に近い。
変に深追いすれば、パラドックスを犯してしまうのだから、二人の戦闘中に発生する付近の事態は関与できないのが苦しいところである。
ただ、唯一の救いが、二人が戦っていたときは戦闘に夢中で周りに気が一切向いていなかったと言っていた。
その言葉を信じるとすれば、二人の戦闘付近以外の場所なら魔物たちを排除してもなんら問題がないこと。
”可憐が”死ぬ運命”を変えられるかもしれない。
紅鷹は”二度、可憐を救うことを失敗している”。
一回目は、②の世界の紅鷹が、記憶を取り戻すのが遅く可憐を助け出すまでに時間がなかったこと。
その所為で、②の紅鷹が過去に時間をとに超えたさいに、魔物を寄せ付けない護符を渡したことによって、③の、今の紅鷹の世界では、護符の力に反応した魔王の手下のNO、2が出てきて、可憐を殺すまでの時間が速まったこと。
原因はどちらも違うが、死ぬ日は同じである。
もしかしたら、また助けられずに死んでしまうのではないか、そう考えると肝が冷えるような錯覚を感じる。一度は、いや二度助けることを諦めたのに往生際の悪さで自分を笑いたくなった。
あくまで、二人が、紅鷹がやろうとしていることは自己満足だ。 紅鷹の想像通りなら、①の世界と③の世界はどちらも可能性世界として平行して存在していると思う。
紅鷹たちが①の世界に割り込んだからと言って、③の世界の未来そのものがなくなるわけではない。それを証明するのが”獄閻寺紅鷹”の存在だ。
彼が存在することが、そのまま③の世界が消えずに残っていることが証明されることになる。
だから、③の世界の未来では、文字通りエりスは死ぬかもしれない。
日本にいる可憐、暁、美希全員が死ぬ未来は変わらないかもしれない。
変わるはずなんてないんだ。それが、③の世界の辿る道なのだから、幾らその世界で足掻こうが何も変わらない。変えられない。
でも、そいつらが死なない世界があっても良いじゃないか。そう考えた。
(分かってる。俺がやろうとしていることは自己満足だ。だからこそ、①の世界の人をできるだけ、いや、そんな決意じゃだめだ。全員を死なせない覚悟をしないとだめなんだ)
分かっていても望むそんな世界を夢見ることは悪くはない。
だが、それをするには力が必要だ。今の、紅鷹には力がある。
①の世界では持ち得なかった魔法という力を。
「行こう、世界を、アンタ《巫女》を騙しに」
誰も死なせない。命をあの世へともって行かせない。自分が守るんだ。約束を果たしに。
その決意を胸に抱き、巫女に手をさしのべる。
それを快く受け取る巫女の顔には、不満や疑問といった顔は感じ取れなかった。それは、世界を変えようとした自分と姿を重ねていたのだからだろうか。まだ、巫女には答えは出せなかった。
「私を騙しに。いきましょう」
余談ですが、ノーパソはお陀仏になりました。と診断された。
「な!? 何だと!?」と思わず店員をなぐろうと、なんてするわけもなく沈みました。




