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詩*日常から*

作者: a i o
掲載日:2026/03/10

琵琶の実の濃いだいだい

ふたつ、みっつと

生け垣の奥から顔を覗かせた


片側だけ歩道のある橋を渡れば

両脇にかたちの違う家を並べて

突き抜ける坂道

てっぺんの空

息を切らし歩む


長回しの景色が

記憶された家路

ブロック塀とアスファルトの隙間の

センダングサ

白い花弁のまわりを

飛び交うミツバチ


枝を切られたガジュマルが

曲がり角からはみ出ぬように

整えられ 佇む


こまかに張り巡らされた

波打つすじ道を

あみだくじのように

気ままに繋ぎ

屋根の遠くの

細長い旗のような雲も

にぶい日差しも


忘れて行くまでもなく

忘れられて行くのだろう


知る人ぞ知る自販機で

買ったココアを啜れば

道の真ん中を

陣取る野良猫の一瞥いちべつ

なんとなくのバツの悪さに

頬を掻く


いまは

流れっぱなしの風のなか










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