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3話

「もう勘弁してくれ……! 善行が、善行が止まらないんだ……ッ!」

アルカードは涙(清らかな聖水)を流しながら、町中の「開かずの踏切」の潤滑油を差し、ついでに道端のタンポポに肥料をやって回っていました。このままでは「闇の王」のプライドが「親切なお兄さん」として完全除菌されてしまいます。

「こうなったら毒を以て毒を制すです! アルカードさん、これを!」

ミカが差し出したのは、紫色の煙を上げる禍々しい物体……「賞味期限が3年切れた、激辛デスソース入りレバーパテ」でした。

「これを食べれば、聖なるオーラも一撃で濁るはずです!」

「ミカ君……君は天使の皮を被った悪魔か? いや、今の私にはそれすら最高のおもてなしに見える! 頂こう!」

アルカードがパテを一口食べた瞬間、体内で「聖」と「不摂生」の最終決戦ラグナロクが勃発しました。

「グハッ!? 腹の中で……天使とジャンクフードがプロレスをしている!!」

アルカードの体が白と黒に点滅し、背中の羽が「天使」と「コウモリ」の間で高速パタパタ。その衝撃波で、近くにいた佐藤(死霊使い)のドクロ杖がアフロヘアーに変化しました。

「おい! 俺の杖をファンキーにするんじゃねえ!」

数分後。激しい閃光とともに煙が収まると、そこには「普通のジャージ姿で、ちょっと顔色の悪い、いつもの引きこもり吸血鬼」が倒れていました。

「……はぁ、はぁ。……戻ったのか? 太陽が熱い、ニンニクが怖い、他人の幸せが少しだけ妬ましい……! ああ、この薄汚れた感情、これこそが私だ!」

アルカードは歓喜のあまり、地面を叩いて喜びました。しかし、ふと自分の手を見ると、指先だけがまだほんのりピンク色で桜の香りがします。

「……ミカ君。完全には抜け切っていないようだが?」

「あ、それ。実は隠し味に『友情の魔法(物理)』も混ぜておいたんです。これからは週に一度、一緒に町のゴミ拾いしましょうね!」

「断る! ……と言いたいのに、体が勝手にトングを握りしめているのは何故だ!?」

結局、アルカードの「闇の生活」には、強制的な「ボランティア活動」という名の明るい呪いが残ってしまったのでした。


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