失敗>成功
諦めや慟哭は、くづれ行く夢自体の事実の上に在り得るので、思惟として独立に存するものではない。
坂口安吾-デカダン文学論より抜粋
ようやく、俺は理解した。
成功とは運だと。
努力の差ではないと。
では、両者にどんな違いがあるんだろうか。
数少ない成功体験から考えてみた。
成功
・周りの評価が上がる
・成果が上がる
・楽しい
・嬉しい
etc…
失敗
・周りの評価が下がる
・成果が上がらない
・辛い
・みじめ
etc…
雲泥の差だな。
成功は周りの評価も上がるし、自分も気持ちいい。
失敗は周りの評価は下がるし、自分は辛い。
これなら誰だって成功したい。
失敗なんて嫌だ。
まるで失敗はイバラの道だ。
イバラの道…?
そうか!
成功とは舗装された道を行くようなものであり、失敗とはイバラの道を行くようなものなのだ。
そして成果とは道を進むスピードだ。
また、どちらの道を通るか(成功するか失敗するか)はくじ(運)で決まる。
くじの結果、成功という道を通るとする。
明らかに早く進むことができる。
しかも痛くない。
一方、失敗という道を通るとする。
明らかに人より遅くなる。
しかも痛い。
ただし、だからこそ。
失敗という道を通る人は「その痛みに耐えている」という一点だけをもっても尊い。
その尊さは成功という道を通った人間には絶対にない。
つまり、失敗>成功という事だ。
成功した人間より失敗した人間は凄いのだ。
ただ"失敗した"という事実だけをもって尊いのだ。
俺は俺の失敗を誇ろう!
むしろ失敗こそ誇ろう!
失敗したやつの方がすごいんだ!
「成功は素晴らしいが、失敗はもっと素晴らしい」という事です。