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週が明けてーーー竜馬の場合

 土日の二日間、全く寝れなかった。体が重すぎる。

何故かって?無論、千歳の件でだ。


先週のあの顔は、、?なんで悲しそうな顔をしていたのか、ドクターペッパーの話で顔を赤くしていたのはどうしてなのか。


考えても考えても繋がらない。

そもそも‘’違うのに‘’とはどういうことだろうか。

謝罪なんか今更聞きたくないということなのだろうか。僕はそこまで嫌われてしまったのか。


何故あんなにも可愛くなったのか。


何もわからない、ピースがバラバラすぎる。


そんな答えの出ない問題を永遠に考え続けて気がついたら月曜日だ。

高校生活の始まりがこんなに重すぎるなんて完全に想定外だ。


どんな顔をして登校したらよいのやら、、、


「おーーっす!りょーま!おー?なんか辛気臭い顔してんなぁ。失恋でもしたかぁ??」


良樹、、、こいつは、、、いつも痛いところを、、!

まぁこれくらいフランクに来てくれた方が助かるが

「してないよ。昔にもうしてるからさ。」

「あー、そんなこともあったよなぁ。当時は一人だけリア充しててうらやましかったんだぜ?」

「そんなに大したことしてないよ」


頭を軽くたたかれた

「余裕があるからそー思えるんだよっ!」

「ってー、、」


「でもなんか先週は昔みたいな顔してたよな~」

「えっ」

「あれか?学年一の美少女‘’宮守千歳‘’に恋でもしたか~?」


言葉に思わず詰まった。

「い、いや、全くしてないし」

ていうか、同姓同名なことは気づいていないのかよ。


ま~でも、、と彼は続けて

「彼女はやめときな。誰からの好意も受け付けてないっていう噂だぞ」

「そうなの?」

「いわゆる、高嶺の花ってやつじゃねーか?いいよな~全部持ってる人ってさ~、、、」


そういいながら良樹は教室へ入っていった。


何故、好意を受け付けていないんだ?

ますます分からない。モヤモヤを抱えながら教室に入った。


[日直 遠藤 宮守]


まじ、、、か。

開始早々最悪な状況だ、、、


彼女もそうだろう、どんな顔をすればいいかわからないはずだ。


「よろしく。遠藤君」


えっ、、普通に挨拶するじゃん。拍子抜けなのだが。

「う、うん。よろしく」

「そっちのプリントを職員室に持っていけば良いんだよね」

なんでそんな普通にしていられるのか。

そうか、黒歴史だもんな。千歳も忘れたいんだろう。

僕も立ち止まってはいけない。普通に、クラスメイトとして接するだけだ。

「うん。ありがとう。半分もらうよ」


プリントを半分もらって職員室へ向かう。

職員室までの道中、会話は一つもない。


聞こえるのは周りの人たちの声

僕たちの足音


(あの人って、2組の宮守さんじゃない?かわいー!)


あー、、やっぱりそう思うよな。僕もそれは大賛成だ。


なんとか会話を見つけようとしていたのでありがたい。

「ずいぶん、その、、雰囲気変わったよね。周りの男子からも人気みたいだよ」

「、、、人気なんて私は求めてない」


そうか、朝方に良樹が言ってたよな。好意は受け付けてないって。

「そ、そうなんだ。まぁ、、人気者にも苦労?があるんだね。あはは、、、」

「そういうのじゃない」

「え、でも好意は受け付けてないんじゃ」

「だから全然違うの、、!!」


バサッ


振り向きざまに書類が落ちる。

ホチキス止めをしていない書類だ。全部バラバラになってしまった。


「あっごめんなさい、、私拾うから、、、

「いいよ、大丈夫。ちぃは拾わなくていいよ。」


しまった。つい昔の癖であだ名で呼んでしまった。

「あっごめん。間違えて、その、、、」


「、、、いい、よ。別に」

顔をそむけて赤らめている。

なんでそんな顔をするんだ?君にとっての黒歴史じゃないのか?

それなのになんでいいよっていうんだ。


「私っ、先生に用事あるからっ。先行くね」


そういうと彼女は走っていってしまった。



僕はますます頭が混乱した。

今日、日直やり切れるかな、、、

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