冒険者登録 その3
タイトル変更しました。
登録用紙を提出し、晴れて冒険者に登録されたわけだが、今日はここで解散とはいかない。
この後は3人で討伐依頼を受けることに決まっていた。
あまり手持ちもないため、2人が受けないなら1人でもいくつか依頼をこなそうと思っていたが特に初回は危険なため、ソロでの受注は禁止されているらしい。
今の制度がなかった当時は冒険者登録初日に再起不能になってしまう冒険者も多々いたそうだが、今はほぼそういったことは無くなったようだ。
「さあ!どの依頼を受けようか!」
ハンスが意気揚々と掲示板に向かう。
しかし、掲示板に貼ってある依頼は銀級以上の依頼しか見当たらなかった。
「教官!受けられる依頼がありません!」
「そこに貼ってあるのは高ランクの依頼だけだ、すべてのクエストを貼っていたら壁が埋まっちまうぞ。あとお前たちの受けるクエストはもう決まっている。町の近くにあるダンジョンのゴブリン討伐と魔石収集だ。」
ダンジョンは古くから存在するが、なぜ作られたのかどうやって作ったのかはわかっていない。
魔獣や魔物といったモンスターが一定数沸くが、なぜ沸くのか、一定数以上数が増えないのか等わからないことだらけだ。
だた、モンスターが枯渇することがなくダンジョンの外に出ることもないだめ、資源の供給源となることが多い。
「まずはギルドカードを受け取れ、今回の依頼もすでに登録してもらってある。」
なるほど、これがギルドカードか。
名前と冒険者ランクが書かれているが、その他の情報は暗号化されていて読むことができない。
偽造防止処理もされている。
確かにこれなら身分証としては十分だろう。
ダンジョンへ向かう途中サータリア...サーシャが話しかけてきた。
「あなたずいぶんボロボロの恰好だけど、いったいどこから来たのかしら。」
どこ、言われても
「あっちの方だ。」
地名もわからないので、目が覚めた場所の方角を指さす。
「あっちって...、向こうには町はないじゃないの。出身はどこなの。」
「さあ?」
「さあってあなた…」
「その辺は記憶が曖昧なんだ。すまんが答えようがない。」
「はあ...」
サーシャはバックの中から上着をだしてこちらに渡してきた。
「それを貸してあげるわ。仮にも女の子なんだから少しは身だしなみを整えなさい。」
「あ、ありがとう。」
まさかのツンデレキャラだったサーシャと話をしながら、町を出てほどなくした場所にダンジョンの入り口があった。
「諸君、ここが依頼対象のダンジョンだ。ダンジョン階数は地下7階までと広くはないが初心者は大体1~3階が狩場となる。私の引率はここまでだが念のため君たちが戻ってくるまではダンジョンの入り口待機しておくから安心してほしい。」
「教官。初心者は1~3階が狩場とおっしゃっていましたが、それより下に行っても問題はないでしょうか。」
いつの間にか教官と呼び名が決まってしまったガンザスだが特に気にする様子もなく、笑いながら「構わんよ」とだけ返答した。
気分によってキャラがちょくちょく変わっている気がする・・・
もっと気を付けないとなぁ