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世界を超える紫  作者: 素人
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ネタバレ含みます。





<アピールポイント>

 主人公エクスワイトという一見ただのネタのような名前にもきちんと意味があり、それが物語の終盤に向かって作品タイトルと共に明らかになっていく過程がアピールポイントその一。

 魔法の場合は能力は能力者本人固有のものであることが多いが、カードによる異能バトルなので、カードが取られれば相手に能力が渡ってしまうし、カードが無くなってしまえば何もできなくなってしまう、そのような能力を絡めた計算、駆け引きがアピールポイントその二。


<あらすじ>

 舞台は現代日本。

 ごく普通に暮らす人達の裏で異能のカードを巡り様々な事件が起きる。

 カードはその強大な効力故に裏世界では高値で取引され、奪い合いも当たり前。

 エクスワイトはそんなカードを求めて夜な夜な街を駆け回っていた。

 ある日ワイトは、カードの事件を取り扱う非公式の組織、カード取締局の執行官、キーノに半ば無理やり駆り出され、事件解決の手助けをさせられる。普段はワイトとカードの奪い合いをしている古流武術の使い手シロもまた同じく駆り出され戦力として手助けをしていた。その事件の帰り、ワイトは偶然からとてつもない事件の兆候を察知する。

 それは二千人規模の人の命を吸うカードを発動させる、というもの。しかもその計画の主犯は事件を取り扱う立場の執行官だった。

 そのカードは二千人の命を吸う事で、物理法則をも超える究極のカード、紫のカードに進化するカードだった。

 ワイトはキーノ、シロと共にその計画を阻止するべく動く。

 ワイト達に対して敵は強大な力を持っており、阻止は困難を極める。更にカード取締局の内部紛争、事件とは無関係なはずの世界最強クラスのカード使いも加わり、事件は混迷を極めていく。


<世界観設定>

・舞台

 現代日本の大都会。あえて特定はしていないが、関東近郊が舞台になっている。

 なお、作中時期は六月。


◇作品固有の設定

・異能のカード

 様々な効果を引き起こす、手のひらサイズのカード。

 カードに触ったことが無い人には見えない。

 所有者の力を吸うことで能力を発揮する。

 そのカードがどのような効果を持っているかは、触るとカード使いの頭の中に

 感覚的に伝わるためすぐに分かる。

 誰が作っているのか、どこからやってきているのかも一切が不明なカード。

 そのため、神のカードと呼ばれたりもする。

 基本的に綺麗な装丁が施されており、以下の通り様々な種類がある。


・単発型カード

 一回使うと消えてなくなるカード。

 その分比較的低消費で強い力のカードを使える。


・永続型カード

 何度使っても消えないカード。

 但し、保持しているだけで力を少しずつ消耗していく。

 裏世界では単発型より永続型の方が基本的には人気が高い。

 戦闘でまともに使えるレベルの永続型のカードはサラリーマンの年収では賄えない

 ほどの値段で取引される。

 よってカード使いは自身のカードを奪われないために必死になる。


・黒のカード

 相手の行動を止めたり、相手に攻撃を仕掛ける、等、相手に作用するカード。

 相手に作用させる際、相手の本名が分かっていると効き目が強くなる。

 急に自分の名前を呼ばれるとびくっとするように、名前には相手に作用する効果がある。


・白のカード

 自身の力を強めたり回復させたり、等、自分に作用するカード。

 黒のカードと白のカードは効果が強い物ほど力を多く消耗する。


・赤のカード

 結界を展開し、その中にいる人間を死に至らしめたり、持っている者に呪いを掛けたりする。人間にとってはとてつもなくマイナスの効果を発揮することが極めて多い。通称死神のカード。

赤のカードの中には特定条件を満たすことで紫のカードに進化するタイプがある。

紫のカードに進化するかどうかはカードの効果を確かめることで分かる。

基本的に消耗が桁違いに大きく、特に災害級のカードは指一本触れただけで意識を失うほどの物も多い。


・紫のカード

 違う次元に飛んだり、骨も形も残っていないような死者を蘇生したり、全く新しい物質を生成したりと神の定めた物理法則を完全に無視するカード。

 裏世界では天文学的とも言える値段で取引される。

 その効果の割に消耗が非常に小さいのも特徴的で、大抵誰でも使える。


・公認ランカー制度

 カードの技能と知識により、試験を受け合格すると付与される。

 S~Jの十一ランクで構成される。

 高位ランクを保持していると、色々な組織で優遇してもらえたり、事前に相手の力量を把握できることで無駄な戦闘を避けられたりと重宝されている。

 但し、ランクの取得にそれなりの金額が掛かるので取得しない者も多い。ワイトは取得していない。

 一ランク違いの中央値の者同士が戦った場合、低位ランカーの勝率は一パーセント程度と言われる。

 カードに触れ、カードが見えるようになった者はJランカーとなる。

 Eランカーがいわゆるプロと呼ばれるランカー。

 Dランカーでプロ中のプロというイメージ。

 Sランカーだけは特殊で、生まれつきカード使いとしての力が異常に強い特異体質者の総称として使われる。Sランカーは国家のパワーバランスを変えてしまうほどの力を持っているため、その正体は国家機密となっている。国同士の首脳会談の際は必ず両国のSランカーがそれぞれの護衛に付いている。Sランカーがその気になれば、どれだけガードがいても首脳の首を落とすなど容易なためだ。


・カード取締局

 カード絡みの事件を専門に取り扱う政府の組織。

 日本では公的私的問わず最大の組織。

 そのトップである代表執行官は国内で唯一Sランカーの正体を知っており、動かす権限を持っている。


・カードの効果

 カードには効果の最大値と最小値があり、その中のどこかの値を取るようになっている。例えば、二秒の行動停止のカードは、厳密には下限値X秒(カードによって異なる)から二秒の行動停止となっており、何秒になるかは分からない。ただ、高位ランカーであるほど上限に近い値を引きやすい。

 また、カードの命中率は必ずしも百パーセントではなく、物によっては五十パーセント程度の物もある。それらは実用的ではないため、あまり表舞台には出てこない。


・箱

 永続型のカードや赤のカード等、持っているだけで力を吸い取られるカードを抑えるための物。箱であれば何でも良いというわけではなく、専門の職人が技術の粋を集めて作った物が箱と呼ばれる。箱が力を抑える能力<カードの力 となる場合、箱の能力分だけ減衰された力が保持者に掛かる。


<キャラクター>


・エクスワイト

 本名不詳。年齢十七歳。黒髪の中肉中背。一人称:俺。身長百七十五センチ。

 普段からどこにでも入れるようにセミカジュアルのブレザーを着ているため、若干大人びて見える。

 十四歳の時、全くの偶然で、世界を超える紫のカードを使い、自分の世界から抜け出してしまった。それ以来、元々自分のいた世界に戻るべく世界を渡り歩いている。

 紫のカードを使ったことによって自身がひどい目に会った経緯から、赤のカードのように人に強制的に被害を出すようなカードが許せない。

 カード使いとしての能力は極めて高いというわけではないが、自身の運と逃げ足を絶対的に信じており、実際、逃げる能力は極めて高い。


・シロ

 カードの世界に足を踏み入れてしまった事から、本名を隠している。

 年齢十六歳。一人称:わたし。鮮やかな銀髪で身長は百五十五センチと小柄。

 普段は学校帰りにワイトとカードの取り合いをしているため、大抵、セーラー服姿。

 物や人の急所を見抜く古流武術の達人にして道場の人気跡取り娘。

 基本的にはおとなしく、あまり大きな声でも話さないが、感情が表に出やすく、感情がこもるとアクティブになる。

 昔、偶然赤のカードに関わり、死の呪いに掛かってしまった所をワイトに助けられ、それがきっかけでカードの世界に足を踏み入れる事になった。

(この時、シロがお礼がしたいと抱きつくように迫り、恥ずかしくなったワイトが、じゃあ俺と結婚しろ、と言ったのが、シロがワイトをフィアンセとして追いかける理由)

 修行のために道場を抜け出し、都内の高校に一人で通っている。

 学費を稼ぐためにカードを狙っており、ことごとくワイトの邪魔をしている。

 しかし、通算戦績はワイトに大幅に負け越している。

 自分のことを助けてくれた恩人でもあり、カード取りのライバルでもあるワイトを憧れの存在として追いかけている。


・キーノ

 年齢十九歳。一人称:わたし。身長百六十三センチ。黒髪ロング。

 大抵仕事をしているため、普段は真っ黒な正装でいる。

 昔カードの事件に巻き込まれ、なぜか両親が行方不明になった事でカード取締局に拾われた。十九歳にしてDランカーという強烈な天才肌。

 そのため、早くに昇進し、周りが皆自分より年下なため、周りと上手くいっていない。

 執行官になってからどうしても管理という仕事をしなければならず、それが嫌で仕方がない。執行官になる前が良かったなぁといつも思っている。

 自分より年下で能力も高いワイトとシロを何かにつけて連れ出し、隙あらば取締局に勧誘する。

 正義感が強く、何かと一人で背負い込もうとする。


・ケイ

 年齢十三歳。一人称:アタシ。身長百三十五センチ。赤い髪をしている。

 早くに両親をなくし、カードが絡む裏世界で、窃盗や売春など何でもありで生きてきた。キーノの事を母のように慕っており、それを邪魔するワイトや毒島が大嫌い。

 カード使いとしての能力はまだ高くなく、キーノのサポート役を担当している。


・情報屋

 一人称が私、という事以外は全て不詳。

 情報屋として表に姿を現す事は滅多にない。

 凄腕の情報屋でCランカーが相手でもそつなく情報収集をこなせる。

 ワイトが世界を超えるとまず相談に行くのがこの情報屋。

 世界を超えたばかりでワイトの事を知らないはずの情報屋だが、

 ワイトが、自分は別の世界から来た人間で、前の世界ではあなたに非常にお世話になった、等々話すと、どの世界でも必ず信用し、力になってくれる。 


・毒島

 年齢:四十五歳。一人称:わたし。身長百六十五センチ。

 小太りで頭も薄くなっている。

 カード取締局の執行官で公認ランクD。

 能力の高いキーノの事を疎ましく思っており、何かと邪険にする。

 その焦りもあって赤のカードを使った紫化を計画した。


・今宮

 年齢:五十一歳。一人称:わたし。身長百八十センチ。

 すらりとした体格で、白髪が少し混じった黒髪。

 カード取締局の執行官で公認ランクC。

 直線的な戦いは好まず、相手の動きを封じてから攻めるタイプ。

 取締局では上役だが、紫の魅力に負けて、別件で手に入れた赤のカードを毒島と共に紫化すべく計画を立てる。


・エルメ=レッドホーク

 年齢:二十六歳。一人称:アタシ。身長百六十二センチ。赤髪、赤瞳。

 かなりの美人だが、普段からラフな格好をしていることが多く、ギャップが激しい。しかし、必要な時にはきちんと正装するなど、礼節もわきまえている。

 世界でも指折りの巨大組織、紅の爪のトップ。公認ランクはB。

 直線的な戦いを好むが、それ以外のカードに疎いわけではなく、どんな分野でも知識、スキル共に他の追随を許さない。

 カード使いを容赦なく叩き潰し、死に至らしめる事も多い事から赤い悪魔と呼ばれたりもするが、決して狂人というわけではなく、カード使いとして越えてはならない一線は絶対に越えない。このため、自身の組織からカード使いとしての不文律を破る者が出れば容赦なく鉄槌を下す。


・グレイ=エアスネイク(謎の男)

 年齢:二十六歳。一人称:俺。身長百九十一センチ。

 短い茶髪でごつい体格をしている。

 六人いる紅の爪の幹部の一人。公認ランクはC。

 今宮と繋がりを持っており、その経緯で毒島の赤のカードの紫化に加担した。

 直線的な戦いを好むが、エルメに比べて思慮が浅い部分があり、普段からかなり際どい行動が多い。そのため、組織内では恐怖という意味で恐れられている。


・所長

 年齢:三十八歳。一人称:俺。身長百七十八センチ。

 男だが、長髪を後ろでまとめている。無精ヒゲもあり、荒っぽい性格だが、箱の製作能力はピカイチ。

 キーノが全幅の信頼を置いている箱製作会社の所長。

 本当は職人として箱の製作をしたいのだが、所長という立場上、どうしてもその時間が多く取れず、もどかしい思いをしている。後進の育成にも力を入れており、会社には優秀な職人が多く集まっている。


・神

 身長は百六十センチくらい。非常に長い黒髪の女性。一人称はワシ。

 それ以外は全て不詳。

 普段は着物のような服を着ていることが多いが、茶目っ気も多く、カジュアルな洋服や水着を着たりすることもある。

 紫のカードを使った人間の監視を行う。昔のワイトを知る唯一の存在。

 神と言っても天地創造の神というわけではなく、神の能力を持った一つの存在。よって天地創造の神(のような存在)からすれば遥か下の存在。

 しかし、そうは言っても能力は神の名に恥じず反則級で、命中率が百パーセントのカード以外は決して当たらない。逆に、自分の意志で当たろうと思えば命中率一パーセント未満のカードにでも当たることが出来る。自身がカードを使った場合は必ずそのカードの最高値を引き出し、逆に神に向けてカードを使った場合、使用者はカードの最低値を引かされる。神にしか使えないカードも多数保有しているが、自分から相手を攻撃することは出来ない。但し、相手の行動を封じるような行動は出来る。


<その他>


・使わなかったけど一応生きている設定。

 カードを取得する方法としてクエストと呼ばれる方法がある。

 これは自身の精神の何割かを別の精神世界へ飛ばし、その世界で冒険をし、冒険に成功すればカードが手に入る、というもの。但し、クエストには非常に時間が掛かる上に必ずしも良いカードが手に入るとは限らないので、あまり使われない方法。

 精神の全てを飛ばしてしまうと、本体が魂不在で死んでしまうので、最高でも九割くらいに留めるのが普通。精神世界で受けた傷は本物の体にダメージとして残る。よって精神の九割を使っていてクエストで死亡した場合、実世界でも死亡する。飛ばす精神を三割など低く設定しておけば精神世界で死亡しても実世界では死亡しないが、代わりに精神世界での力が低くなる。飛ばす精神を低く設定しておけば起きた状態でもクエストに参加できるが、代わりにやはり精神世界での力が低くなり使い物にならないので、微妙な所。

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