2話 かつての仲間
まだ、つたないところもありますが、よろしくお願いします。
目の前には金髪で、あり得ないほどのかわいさを持つ少女がいた。
「それでは、あなたのネームを教えてください」
この少女は、「ワールド・クロス2」の初期設定担当キャラの一人であるリサーナだ。
これ絶対に作ったやつの私情入ってるだろ、と多くのプレイヤーがさんざん作成者を罵倒していたが、実際に見ると美少女過ぎてもう、作成者に足を向けて寝れないやつが続出するのではないか?という疑問さえ生まれてしまう。まあ、気にしなければただの人工知能なので、ふつうに応答する。
「ネームは「トウヤ」でおねがいします」
「認識しました。ネームはトウヤさんでよろしいですね?」
「はい」
「では、個人情報の記入をお願いします」
すると、薄い板が目の前に出現し各項目が浮かび上がってくる。僕は最後の一つを残したすべてを記入した。最後の項目はパスワードという項目で、これはおそらく前作の引継ぎ要素のためなのだろう。前作のパスワードを入力し、リサーナに提出する。
「認証しました。トウヤ様には特典が付いております。基本的な種族・職業・スキルはかつてのものとほぼ同一化してもよろしいでしょうか?」
「ええ、よろしくお願いします」
「それでは、ステータスのご確認をお願いします」
彼女がそういうと目の前に自身のステータスが表示される。
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トウヤ 男
種族 人間
職業 剣士Lv1
スキル 剣術 風魔法 光魔法 歩法
武器 鉄の剣 鉄の盾 皮の鎧 革靴
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最初はこんなものだろう。強くしていけばいいだけだ。
「ご確認は完了いたしましたか?」
「はい、ありがとうございます」
僕は笑顔で彼女へ微笑んだ。心なしか彼女の顔が赤くなっているような気がする。
「こちらこそ。では、最後に特典についてですが、前作の装備や道具類はアイテム欄に入っております。また、職業などはほぼ前作と同じ職業になれるはずです。それでは、頑張ってください」
彼女の説明は終わり、僕は新たな世界へと旅立った。
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目の前に広がる街並みを見て、僕は自身が「ワールド・クロス2」の世界に降り立ったことを理解する。
「ワールドクロス」の時と全く変わらない光景に久しぶりという感覚しか抱かない。
「さて、まずは装備とかをどうにかしようか」
そのまま自身のメニューを開き、アイテム欄を確認する。もともと「ワールドクロス」の装備系は大体レベル制限がついており、初心者で扱えるものは限られていた。その後、装備を今できる最高のものに仕立て上げ、アイテムを整理し終えるまでに10分もかかってしまった。
これが今のステータスだ。
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トウヤ 男
種族 人間
職業 剣士Lv1
スキル 剣術 風魔法 光魔法 歩法
武器 導きの剣×2 魔浄の衣 飛竜の靴 女神の指輪 導師の指輪 剛力の腕輪
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導きの剣はあるイベントでオークを狩りまくったときに討伐ポイント1位でもらった景品で、自身のスキルの熟練度と技の成長・完成スピードをおよそ2倍にするという英雄級アイテムだ。2つある理由は単純に討伐ポイントではなく討伐数1位の奴がもらったそれと自身の別のアイテムを交換しただけだ。よって4倍に効果が跳ね上がる。魔浄の衣は魔法耐性の強い、ギルドの奴が作った防具。飛竜の靴は履くだけで一定時間空を駆けることのできる意外と優秀なアイテムだ。このような空を駆けるアイテムは飛行系のモンスターのドロップ品を使うことで製作できる。女神の指輪は状態異常ほぼ無効、そして自動魔力回復と自動体力回復を持つ神話級アイテムで、導師の指輪は魔力攻撃威力超上昇で使用魔力半減、また最大魔力値の上限突破を併せ持つ英雄級アイテム。剛力の腕輪は名前の通り物理系攻撃の威力を上昇させるアイテムである。
そうこうしているうちに赤黒い髪の陽気なイケメンがやってきた。そう、狼治だ。
「おい、装備品終わったかー」
あっちは装備が完全に整っているようだ。そして周りには見知った顔が何人か集まっている。
「終わったから今行くよ」
そう、返答してから僕はその集団へ入っていく。
「久しぶりだね、トウヤ君」
「おひさですっ!トウヤさん」
「久しぶりじゃん、トウヤ」
「トウヤ君、ひさしぶりだね」
「ああ、久しぶりだね。ヴァインさんにホムラちゃん、ヨルグさん。そしてソラさん、会いたかったです」
「うん、私もトウヤ君に会いたかったよ」
ヴァインさんは青みがかった髪で背の高いかっこいい系の男性、ホムラちゃんは少し緑色の髪をした少し背の小さい美少女で、ヨルグさんは灰色の髪をしたワイルドなイケメン、そして、ソラさんはホムラちゃんの姉で、同じ緑っぽい髪を持つ超絶美女だ。そして僕の親非公認(まだ知られていない)な現実と仮想世界での彼女である。本名は風峰 美空といい、京都の名家である風峰家のご令嬢だ。
僕や狼治を含め、この六人はかつて「ワールド・クロス」で名をはせた伝説のギルド「フェンリル」のメンバーである。
「そうだ、皆さんでステータスの確認をしませんか?」
「いいぜ、とりあえず見終わったらさっさとどっかでモンスターを倒しまくろうぜ」
「それでいいんじゃないかな」
みんなの意見がまとまるとそれぞれ相手のステータスを確認し始める。
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レイン 男
種族 エルフ
職業 弓士Lv1
スキル 弓術 風魔法 水魔法 気配察知
装備 天魔の弓 茨の矢 隠者の羽衣 翼獣の靴 風の宝珠
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ヴァイン 男
種族 人間
職業 死霊使い(ネクロマンサー)Lv1
スキル 闇魔法 水魔法 錬金 気配隠蔽 「固有」 死者の軍勢
装備 不死鳥の杖 死者の霊装 浮霊の靴 死の宝珠 魂の指輪
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ホムラ 女
種族 人間
種族 槍士Lv1
スキル 槍術 火魔法 光魔法 闘術
装備 星軌の槍 紅の死装 土竜の靴 槍王の腕輪
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ヨルグ 男
種族 人間
職業 怪盗Lv1
スキル 投擲術 歩法 闇魔法 解析 「固有」 予告強奪
装備 王者のマジックカード 白き翼 天竜のピアス 天竜の靴
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ソラ 女
種族 人間
職業 聖女Lv1
スキル 光魔法 付与魔法 心眼 聖霊魔法 「固有」 聖女の祈り
装備 聖杖エーテリア 聖女のドレス 星光の靴 王女の指輪 導師の指輪
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「序盤にこれはすさまじいですね」
「これって少なくとも中盤で通じますよ」
「なんか私たちって結構異常だよね、お姉ちゃん」
「そうかも。まぁとりあえず行きませんか?トウヤ君」
「そうですね。じゃあ、皆さん行きましょうか」
こうして僕たちは最初の街を出た。しかし、まだこの時は誰もきづいていなかったのだ。
メニュー画面から「ログアウト」ボタンが消えていることに。




