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ワールド・クロス2 【純白の剣聖】  作者: 晴伴 慎
第1章 悪夢の始まり
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1話 事件前日

「ソード・アート・オンライン」っていい小説ですよね!

「夏休み」それは学生にとってどのようなものか?

答えよう。それは地獄だ。

学校からは延々と宿題や課題を提示され生徒たちは機械のようにそれを終わらせようと日夜、机に向かって勉学に励む。

しかし、世の中は理不尽なもので何事にも例外はあるらしい。よく、学校で「俺、夏休みの課題1週間で終わらせたぜ」とほざいている馬鹿を見かけたことはないだろうか?聞く人は皆、一様に驚きながらも冗談と頭では理解している。日本という国の中でそんなバカげたことができるやつはそうはいないだろう。

だが、先も述べた通り、世の中に例外というのはつきものである。

2050年代、人類は新たな歴史を歩み始め、科学と魔術が入り乱れるこの混沌とした世界で世界を取り締まる地球の王たち「世界意思決定機関」通称G8、世界に名をとどろかす8つの国、その国の一つである日本の北海道で物語は始まった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「なぁ零也、夏休みの課題終わらねぇんだけど手伝ってくれねぇかな?」


北海道、日本の中でも高緯度に位置し、国民からは「まぁ、寒い場所」と思われているのかもしれないその県の県庁所在地、札幌市。その街で自転車に乗っている二人の少年が会話をしていた。


「知らないよ、君が自分で計画を立てて終わらせないのが悪い」


赤黒い髪の陽気そうな少年、夏陽かよう 狼治ろうじの助けを求める質問を即切り捨てたのは、前を走る白にも銀にも見える髪をした少年、冬月とうげつ 零也れいやである。


「いや、それにしたって今7月何日だとおもってんだよ」

「確か今日は7月26日じゃなかったかな?」

「そうだよ!26日、つまりまだ夏休みが始まって三日目だぞ!」


現在の日付は7月26日、そして彼らの学校の終業式は7月23日で、ちょうど三日目である。

そして彼らはたった三日で課題を終わらせようとしていた。はっきり言おう!こいつらはただのバカである。しかし、彼らにはこれを絶対にやらなければいけない理由があった。


「しかし、それではスタートが遅れるだけだろう」

「うーん。確かにそうなんだが、明日届くのにこれじゃ終わりそうにねぇんだわ。だから頼む!手伝ってくれよ冬也さま~」

「仕方ない、今日だけは手伝ってあげるよ。とりあえず1週間はドロップ品僕優先ね!」

「うそだろ!まじかよ」

「さあさあ、早く行こうか。4時間で終わらせてやろう」

「おい、スピード出しすぎんなよ!」


その理由とは、ゲームである。

2069年7月27日、VRゲーム「ワールド・クロス2」の発売日であった。


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