3.脳筋少女、盗賊に出会う。
少女の村と町を繋ぐ道には、右手側に森があり、左手側には平原があります。
この道は町へ行く商人がよく通るので、たまに盗賊が出るそうです。
***
薄汚れた格好の男3人が荷馬車を囲んでいます。
襲われているのは商人なのか、荷馬車には荷物がいっぱいくくり付けてあります。
「へっへっへ。中々イイモン持ってるじゃねぇか」
「お、お止めください! 大事な商品なんです!」
「うるせぇ! 商品と命、どっちが大事なんだ!」
「ひええ」
厳つい男が脅しをかけます。
どう見ても盗賊と襲われた商人の図です。
そこへ少女が到着します。
状況をみてとるなり、少女は駆けるスピードを上げました。
「おぉ? 可愛い嬢ちゃんじゃ──」
ゴキィ!!
まずは全力で体重をのせた右ストレート。
男の顔面が破壊されます。
「おごぁ!」
「お、おぉお頭!? てめぇ──」
ドゴォッ
「ぐはぁっ!」
続いて腹をえぐるようにワンパンチ。
崩折れる男を避けます。
「アニキッ! え、ちょまっ」
メシャ
呆然と立っていた3人目に、待ったなしで左ストレート。
これで盗賊3人を倒しました。
突然やって来て瞬く間に盗賊を倒した少女に、商人は驚きつつも駆け寄りました。
「た、助かりま──」
バキィ!
「へぶっ!!」
なんということでしょう!
な、なんと少女は盗賊と商人、両方をのしてしまいました。