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はじまりの問い
「汝に問う。」
「・・・」
「汝が求めるは人望であるか。知識であるか。力であるか。」
「・・・」
「汝が手に入れられる物はただ一つ。さあ、選ぶがよい。」
「・・・」
暗闇の中、そんな声が頭に響く。
一体ここは何処なのだろうだとか、声の主の正体だとか、気になる点は尽きないわけだが、
この問いに答えなければ何も進展はない様だという事だけは、なぜだか分かる。
いつまでも黙っているわけにはいかない。
さっさと答えて先に進むとしよう。
「僕が選ぶのは・・・」
「私が選ぶのは・・・」
「俺が選ぶのは・・・」