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大闇子闇  作者: 元爺
9/51

〜焚火〜

「結構歩いたね」

馬に乗って、沈黙を解いたクリスの一言。

歩きながらと言っても

何時間歩いたかは解らない。

そして、今が昼なのか夜なのかも、

時間の感覚が無くなってくる。

「ん 疲れたの? それじゃ1回休む?」

「そうだね。それじゃあ、休めるいい場所があったらやすもうか」

「そうしよっか」


でも、その一言に合ういい場所というのが見つからない。

あまりいい場所とは言えないが、

日の入っている場所を見つけた。

「ここにしよう」

探すのに時間が掛かり、疲れ果てたクリスが言った。

「そうしよっか」

サキは馬を止め、クリスとサキは馬から降りた。

「お疲れさま」

馬に向かって言うサキの言葉。


その場所にテントを張って、サキは

「私はこの周辺探索しているから、

 クリスはこの中に入っている道具で

 火でも(おこ)してて」

そう言って袋をクリスに手渡す。

「うん、わかった。サキも気をつけてね」

そしてサキは森へと消えていく。


サキの後姿がすぐ見えなくなった。

そしてクリスは一人になった。

また、あの恐怖が頭をよぎった。

それを避けるべく、すぐに火を(おこ)す準備をした。

サキに渡されたバックの中身を取り出してみた。

入っていたのは・・・

薬瓶、水瓶、食料多数、その他に旅に必要そうなもの。

だが、サキの持ち物のようなものも有った。

それは・・・

黒い粉、着火器具、着火器具付きの手袋、

白い札数枚、黒い粉の付いた白い札数枚。


「なんだろう?」

クリスはサキの持ち物らしきものを見つめていた。

「この黒い粉、いったいなんだろう?」

クリスは少しだけの黒い粉を目の前に持ってきて調べてみた。

触った感触はザラザラ。

ちょっと舐めてみたら食べ物ではないようだ。

息を吹きかけると飛び散った。

「さっぱり解らん」

そう言ってクリスは飛び散った黒い粉をはたいて、

黒い粉を下に置いて、次に着火器具を調べた。

叩くより、(こす)り合わせて火花を起こす道具らしい。

擦っていたら、火花が、置いてといた黒い粉に落ちた。


火花が黒い粉に落ちた瞬間

勢い良く炎が出た。

クリスは吃驚(びっくり)してその場を離れた。

炎は少しずつ小さくなり、やがて消えた。


「なんだったんだろ・・・」

クリスはもう一度、黒い粉に火花を落とした。

炎がまた上がった。そして、消えた。

「すごいな・・・この粉・・・

 サキが戻ったら聞いてみよう」

そう言ってクリスは木を集め

それを一箇所に集めて

黒い粉を振り掛けて、火花を落とした。

そして、焚き火ができた。


そして、クリスは眠った。

その後ろから聞こえる、人が歩く音。

その音はクリスに近づいていく・・・

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