〜昔話〜
少し昔の物語
あるところに、とても栄えた城がありました
国ではありません、城です
その城の名前は、「ファイング・ネス」
一人の城王、一人の女王、一人の姫
そして、たくさんの城民がいます
城民たちはその大きな大きな城に全員が住んでいます
争いごとは起こりません
なぜかというと、炎があるからです
浄化の炎「フリング」
その炎は身を清め、正のエネルギーを増やし
負のエネルギーを燃やします
なので、城民はいつまでも健康で元気一杯です
争う事などは決してありません
そんな、ある日のことでした
いつものように城で生活をしている城民
それを護る外壁が、安泰が、何者かによって崩されました
崩れゆく外壁の隙間から多人数はそれを目にしました
距離が離れているにもかかわらずに見える、拳大の大砲を
そこにいる、たくさんの兵士とともに
その城は加工を中心としたやり方でここまで発展してきた
だから、隣接する国に加工品を売り飛ばした
しかし、この城に住んでるひとの誰もがあんな大砲を見たことはなかった
あんなものが作れるのかさえ分からなかったのです
なので、なす術なく城は崩れ落ち
息あるわずかな城民は去っていく後姿を
時折見せる悪魔のような横顔を決して忘れないと刻みました
姫は悲しみに憑かれていました
両親である国王と女王
兄弟のようなたくさんの国民
その、残酷な残骸を
姫は身分を変え、容姿を変えて
復讐する事を誓いました
今もまだ、その姫は戦っています