〜悩所〜
クリスの言葉に、サキと王様は唖然としていた
それはそうだろう。だって、昨日一昨日に戦っていた奴についての話をしていたのに、
その奴のことがわからないというのだから
「クリス、どうかしたの」
サキが動揺しながら、クリスに聞く
「まぁ、自分では普通のつもりだけど」
クリスは素っ気無く返す
「クリス、私たちが今何を話してたか分かるかい」
王様もクリスに問う
「昨日一昨日の戦いについて話してるってことはわかるけど
誰について話してるのかは、わかんない」
「そう……」
サキと王様は、ため息混じりに言った
「っと……どこまで覚えてるんだい」
王様は、クリスから色々と聞きだしていく
「えっと、何かに叩かれて、しばらく気を失って、サキに突付かれ起こされた
いまの話は、いまいちわかんなかったし……」
クリスは、考え思い出しながら答えていく
「そうか、わかった」
「サキ、ちょっといいかい」
そう言って、王様はサキと部屋の隅に行った
「クリスは一体どうしたんだい」
王様は、ヒソヒソ声でサキと話し始めた
「さぁ、私には全然分かりません」
「まぁ、クリスの言っていることから分かる事は、戦っていた相手を忘れた感じだ」
王様は、冷静に推理していく
「それに、なんでも目が開かないとか言ってましたよ」
「大丈夫なのかね・・・クリスは・・・はぁ・・・」
王様もサキも、クリスを一目見た後、ため息した
「まぁいい、君たちにはこれからやってもらう事がある」
王様は、新しい話を切り出してきた