〜一末〜
クリスが立ち上がると、親父の前に兵士が二人
さっきよりも頑丈な鎧を身に纏い、矛先に三日月のついた槍を持ち
親父の前に立ち、クリスの前に立ちはばかった。
「邪魔すんじゃねぇ」
そう言ってクリスは、二人に切りかかった。
しかし、クリスの刀は、槍に受け止められた。
親父を目指して走ってきたクリスには、
防具を身につけていず、丸裸の体にもう一人の兵士が槍を突き刺す。
クリスは刀の柄を下げて、槍を受け止めた。
柄の部分と刃の部分で二人の槍を止めるクリス
兵士は一旦下がって、今度は二人で薙ぎ払いをしてきた。
今のクリスに「引き下がる」という言葉は無いのだろうか、
左右からの薙ぎ払いに合わせて、クリスは前に進んだ。
そして、クリスの体に兵士の槍の柄の部分がぶち当たる。
一度呼吸を整えて、クリスは二つの柄を切り落とした。
兵士は一度下がり、柄を捨て刀を抜いた。
クリスは刀を親父に向けて叫んだ。
「親父、待ってろよ。絶対、殺してやる」
その言葉を聞いた親父は、鼻で笑い、こう言った。
「できるわけ、なかろうが」
「何を言ったって無駄さ。あんたが死ぬ事に変わりは無いんだからな」
そう言い返し、クリスは刀を握り、兵士二人に切りかかった。
二人の兵士は、互いの刀を交差させて、クリスの刀を受け止める
そして、下に受け流した後に刀を上に振り上げて、クリスに切りかかった。
クリスは止まらずに、兵士の刀を避けながら横回転して、兵士を二人同時に切った。
頑丈そうな鎧には抉り取られたような刀の後が残っている。
「なんじゃ、いまのは」
親父は、クリスが兵士を切るとき、光ったようなした。
兵士はその場に倒れて、動かなくなった。
クリスは刀を親父に突き立てて
「次は、お前の番だ」
・・・