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重大な異変
キョーロキョロキョロ、
キョーロキョロキョロキョラ
……あ、間違った。
じゃなくて、キョロキョロ眼球をこれでもかってくらい動かし…ちゃんと頭も身体も動かしてるけど。
ヒロインは、どこですかー?
「見あたらないのですよ、シータ」
シータにグチってもなにも始まらないのですけど!
***
「どうして、私は学園には入れないのかしら?まだ、甘いエピソードにもっていけていないのに!それに、なんなのあの女!陽と親しげに!それに、櫂とも話していたわ!」
女は、もどかしげに地団駄を踏む。
「どうしてよ、カミサマ!私の味方じゃなかったの?!」
女は、また学園の敷地に入り込もうとするも…
なにかの障壁に阻まれ入ることができない。
「プラトニックで、終わらせたくないわ!キスもない、乙女ゲームを私好みにしても良かったんじゃないの?カミサマ!!」
ただ、ひたすらに叫ぶ女は…
忌々しげに、呟いた。
「あの、女も…転生者?」