森で迷子!?
意識が戻り、周囲を見た。
木々が生い茂っている。
木はなぜかすべて淡く光っている。
綺麗だった。
此処で何時間も仰向けになって寝たいぐらい。
そこでハッと気づく。
「此処は何処だあぁぁぁ!!」
どういうことだ?
俺は王城にいたはず!
それに世界中の土地を知り尽くしている
この俺が知らない土地だと!?
なんかそんなことを一人でぶつぶつと
言ってた気がする。
とりあえず餓死しないためにもこの森を
早く抜け出さないと。
餓死したくなかったらそこら辺の獣の肉や
木の実でも喰っとけ?
いやいや。俺から半径3㎞中に生命反応がない。
要するに此処に獣は存在しない。
そして木々には木の実はついてない。
というより此処の木々はたぶん種からできていない。
なぜ分かるかって?
さっき何もない処にいきなり木が出現したからだ。
とにかく抜け出すためにも走ろう。
そして何日か経過する。
俺はやっと森を抜け出せた。
餓死するかと本気で思った。
森を抜けると道があり、少し先に建物が建っていた。
やっと飯が食べられる。
そう思うとなぜか体が軽くなった様に思え、
トップスピードで走れたのだった。
建物は紅葉堂という食堂みたいだ。
中に入ろうとした足が止まった。
俺って所持金いくらなんだろう?
「なっ・・・!1Gも所持していないだと・・・!!」
ショックのあまり俺はドアの前で意識を失ったの
だった・・・