仕事と美少年どっちが大事!? それは仕事です。
あの子にリクエストされて気付いたけど、私の蔵書には、「熟女と美少年」というジャンルの本はない。
自虐であることは百も承知で熟女使ってみたよ(涙
実地もパスだが読書でもパス。それが年の差恋愛。
この子、私がムリしたら産める年齢なんだよ?(私、月○が来たの小学生だったし)
***
私は、駅のスター○ックスで野々宮君と逢っていた。流石に部屋に呼ぶ気にはなれない。
「ごめんね、ネタ切れだわ」
『中年男と美少女』ジャンルは数回でストックがなくなったので、素直にそう言った。
改めて自分の嗜好を再認識しましたよ。
ギャグ、ホラー、ミステリー、歴史、自己啓発本はものすごく豊富なのだが、恋愛本となると本当に少ない。
「これ、私のオススメなんだけど、読んでみる?」
そういってこの子に渡したのは、軽いライトノベルのミステリー(挿絵有り)
短編集だし、それほど苦痛ではないはず。
「っ、ありがとうございます、つかささん!」
今まで本を貸してきた中で、一番嬉しそうな顔をしました。
・・・そうか、やはり苦行だったか。
「わ~うれしいなぁ。つかささんのお気に入りの本なんですねっ」と喜んでいるが・・・すまん、そこまででもない。
面白かった+初心者に読みやすい文体+アマ○ンの評価+ファン層 でチョイスした本だ。
私の趣味の本を貸すより気を使ってはいるんだぞ。
「あの、何時も借りてばかりじゃ申し訳ないので、お礼させてください!」
うっ!
いらん気ぃ使いというか、こっちが狙いだったのか?
「いいのよ、本を貸すのは趣味みたいなものだから」
「いいえ! 俺の気がすみません!」
といってこの子がポケットから取り出してきたのは・・・美術館のチケット。
ほう・・・中々ツボを得たチョイス。中々やるな。
が。開催期間がアウトだった。
「・・・ごめんなさい、その時期2ヶ月くらいニューヨークへ長期出張なのよ」
「!!」
ものすごくショックを受けられた。
仕方ない。私の仕事に出張はつきものだ。
勉強しかり、人脈作りしかり。
ぶっちゃけ2ヶ月でも短いくらいだ。
ものすごい量のレポートを読んで、書いて・・・。
夜はパーティに参加して・・・。
とにかくものすごくハードなのだ。
(だが、数本の携帯ゲーム機のソフトは持っていく。だってゲーマでもあるんだもんよ)
「電話してもいいですか!?」
「キミの携帯は海外対応なの? それに高いから止めておいたほうがいいわ」
「じゃあ、電話ください!」
なんでじゃ(酷
「野々宮君、時差って知ってる?」
「寝てても授業中でも練習中でも試合中でも出ます!」
「・・・・・・決まった時間にメールするから、きちんと寝て、ちゃんと授業受けなさい」
私が折れた形になった。そう言わなきゃこの子、電話してきそうだったんだもの。
それは携帯代金を支払っている親御さんに申し訳なさすぎる。
つかささん、完全に野々宮を子供扱いです。口調も姪のときといっしょ(=オバサン口調)