美息子の母は、美ママ
「うちの春都がお世話になりました」
花も恥らう美少年の母親は、美人ママでした。しかも若い。
この子、自分の母親より年上の女を狙ってたりとかしてないよね!?
こわくて聞けないぃ~。
「彼には、姪のかなめとも仲良くしてもらっていますし」
「かなめちゃんは、秀司君の彼女でしたわね」
「ええ。近頃の若い子っておませですよね~」
ヲホホと笑って、紅茶を戴く。
流石に手ぶらというわけにも行かず・・・車に大量に突っ込んでいたアメリカ土産をかき回しましたよ。
酒・・オタグッズ・・口紅・・マカダミアナッツ・・いやいや、これはアカンでしょ。と野々宮君に「ご両親はお酒は嗜むのかな?」と聞いてワインにした。
「まあ、こんなステキなものを戴いて宜しいんですの?」
「申し訳ないんですが、それほど高いものでもないんですよ。ハウスワインですので、お気軽に飲んでください」
「かあさん、俺が成人するまでそのワイン取っておいてよね」
ハウスワインだと言っておろうが!
しかも白だぞ。長期保存するより、冷蔵庫で冷やして翌日飲んだほうが美味いんだよ。
私は内心突っ込んだが、母親は「まあ、春都ったら」と微笑ましく笑い・・・爆弾を落とした。
「つかささんにベタ惚れなのねぇ~」
「!!!」
な ん で す と !?
美人ママ、貴女、なんていった?
美人ママ、貴女、もしかして息子からカミングアウトされてるの!?
手塩に育てた美息子(?)が、中年女に片思いって・・・微笑ましく笑うところじゃないでしょ!
しかし、私は少し間違っていた。
美人ママの中で、美息子と私は既にオツキアイをしていることになっているらしい。
「遅くなったんなら、泊まってくればよかったのに~。キャ!ママったら大胆☆」と言われたときは、血の気が下がった。
私はショックからなんとか抜け出すと「そろそろ失礼を・・・」とソファから立ち上がった。
「お引止めしちゃって申し訳ありません。春都、あなたも準備なさい」
は?
なんで美息子まで出掛けるスタンス?
「俺、今都内の学校に通っているんです。・・叔母のところから」
「つかささんのマンションからあまり離れていないんですよ?」
「叔母もつかささんに逢いたがってましたから、是非挨拶させてください」
な ん で す と !?(二回目)
それじゃ、何か。
車に乗せる必要も、高速飛ばして東京脱出も、それ以前に送る必要もなかったっていうのか!?
わたしん家の近所? なにその恐ろしい事実!
「じゃ、俺行くね」
「またつかささんを連れてきてねv」
私はいつもより重く感じるハンドルとギアを握り、野々宮君を連れて都内に戻ったのでした・・・。




