幼馴染、それは、基本的に凄い人。
ガッデム!!
別に意味は無いよ?
村近くの森の中。
大剣二本を両手に持って、ワイバーンに向かっていくソラちゃん。
光の魔法の光の矢を数十本、グリズリーに飛ばすヴィナちゃん。
大根片手に、リザードマンから逃げる僕。
そして、それを眺めているライドさん、ミアさん、エルムさん、フェナちゃん、セーラちゃん、ニーナさん。
いつも通りですね。
「でぇやぁ!!」
気合の入った声とともに、ワイバーンを真っ二つにするソラちゃん。
グリズリーは、ハリネズミ状態。
リザードマンは、逃げ出した。
しかし、ソラちゃんに回りこまれた。
真っ二つ!
以上、実況でした。
「相変わらず、実力以上の敵と会うわね」
「いや~それほどでも」
「ほ、褒めてないんじゃないかな?」
眺めていた皆の方に、喋りながら向かっていく。
二人の実力を見て、どんな風に戦うか決めるそうだ。
「二人とも、なかなかやるな」
「凄いわ~」
「わふ~」
「……疲れた」
「まあ、人間にしては異常な強さだな」
セーラちゃんが御疲れの様なので、背負ってあげる。
フェナちゃんも抱っこして欲しそうだったので、懐に入れて連れて行く。
「一旦戻ります?」
「そうだな……」
「今日はのんびり寝れるんだ~」
「Zzz」
「……Zzz」
「私は、もうちょっと体動かすわ」
と言う訳で、ニーナさんを残して、村に撤収。
とりあえず自宅に行って、セーラちゃんを寝かせないと。
ライドさんは、ニーナさんが気になるのか、村の入り口で一度振り返っていました。
ミアさんが腕を取って、どこかに連れて行ってしまいました。
そう言えば、ニーナさん何時頃帰って来るんでしょう?
~ニーナ~
行ったみたいだな。
村に向かっていたリラ達から視線を外し、森を見渡す。
「魔物、とは少し違うみたいだな」
その呟きとともに現れたのは、化け物だった。
森から現れた、複数の龍種を混ぜたような、グロテスクな見た目。
名前を付けるなら、キメラ・ドラゴンか?
変異種ではなく、無理矢理混ぜられた感じがする。
「酷いことする奴がいるねぇ~」
キメラからの殺気が、肌を刺激する。
何が狙いで此処に現れたのか、喋れない相手なのでわからないが、多分エルムが関係しているだろう。
リラを裏切らない限り、何もする気はないが……裏切らないだろうな。
とにかく。
「一度死んでるだろうが……もう一回、シネ」
~ヴェナ~
村に帰って、リラ君の家に向かう。
ライドさんとミアさんは、どこかに行ってしまい、ニーナさんは森に残ったので、私、リラ君、ソラさん、セーラさん、フェナちゃんの四人と一匹で、リラ君の家に向かっている。
リラ君の家に行くの、久しぶりだな~
「ん?帰ったか」
「ただいま、父さん」
玄関で迎えてくれたのは、リラ君のお父さんのガイア小父様。
この村で、一番強い人です。
ソラさんの師匠でもあります。
「Zzz」
「……Zzz」
「失礼します、小父さん」
「お邪魔します、ガイア小父様」
「あぁ」
短く返事をすると、そのまま家の中に入っていく。
無愛想で寡黙な人だけど、とっても優しい人なんですよね。
リラ君は、セーラさんをベットに寝かせに行ったので、居間に向かう。
リラ君は、セーラさんのことどう思ってるのかな?
うぅ、気になるよ。
~エルム~
(途中で別行動をとったが、暇だな……ニーナは、片付け終わったのか?かなり強力な複合体の様だったが……複合体がいるなら、本体のあるところに行ける筈なんだがな……だが、本体に戻って、どうする?一度本体に戻ったら、リラ達とは、一緒にいられない……ふぅ、どうしたもんかな)
~???~
体が、重い。
でも、動けないわけではない。
外に、出たい。
光を見たい。
だから、一歩を踏み出す。
その先に、何があるかわからない。
それでも、前へ。
リラ 「最後の???さんは、伏線だよ?まだ会ってない人です」
セーラ「……眠い」
リラ 「もうちょっと頑張ってね?さて、何か言いたい事ある人~」
エルム【早く人間になりたい】
リラ 「もうすぐじゃないですか?」
フェナ【早く人間に戻りたいです!そして、リラさんと……】
リラ 「きっと戻れますよ……僕と何かしたいんですか?」
猫 【出番、プリーズ】
リラ 「僕に言わないで下さい」
セーラ「抱っこ」
リラ 「はいはい」
ヴェナ「あ、あの……次回予告しなくて、いいんですか?」
リラ 「あ、忘れてた!次回、自分から旅に出よう!」
セーラ「……Zzz」
エルム【二人でキメ台詞】
ヴェナ「え?え?何かしたほうがいいのかな?」
リラ 「大体あんな感じのことを言えばいいんだよ」
ヴェナ「う、うん……せ、せーの!」
リ・ヴ「「次回も見ないと、お仕置きよ!」」
猫 「……パクリじゃニャいか?」