故郷よ!僕は帰ってきた!!……返事が無い、ただの屍の様だ。
出来たよ~
輪廻のラグランジェ、面白いよね~
うん、それだけ。
村に着いた。
そして、僕は入り口に立ち、皆に一言。
「ようこそ、ラティス村へ!!」
『……は?』
「いや~此処、僕の住んでた村ですよ~懐かしいな~」
何ヶ月離れていた事やら。
ちなみに、あの城には、転移魔法なるものを使える人に、飛ばされたのだ。
説明だけして、理解するよりも早く、転移したんですよ。
酷いですよね!
「此処が……人外は、いないだろうな?」
「へ~此処がリラの村か~人外いないの?」
「……良い所」
「わん!」
「まあ、普通かな?」
最初の御二方、酷くない?
そりゃ、旅の途中で仲間になったのは、セーラちゃん以外は人じゃないけど。
「……リ、ラ?」
「はい?あ、ソラちゃんだ~ひさし―――」
木造の家から出てきた女性、ソラちゃんが認識できないスピードで、僕の鳩尾にタックルをかました。
「ブリャ!?」
かなりの威力で、木に叩きつけられた。
一瞬見ることの出来た、我等がメンバーは、驚愕の表情をしていた。
皆からしても、異常に早かったらしい。
「今まで何処に行ってたの!!私は関係無いけど皆心配してたんだから!!せめて私にぐらい何か言ってよ!!私は別になんとも思ってないけど皆が五月蝿かったんだから!!バカバカバカバカバカ!!無駄に筋肉まで付いちゃってちょっとカッコイイとか思ってないんだから!!大体リラは弱いんだから外に行く時は私と一緒じゃなきゃダメって言ってるでしょ!!皆が一緒に行けって言うから一緒に行ってあげるって言うのに何で私の傍にいないの!!馬鹿でアホでマヌケでドジで愚図でボケでおっちょこちょいで御人好しで天然ぽわぽわののんびり者で最弱脆弱無知無能で一人じゃ何も出来ないダメダメなくせに!!戦闘出来ないのに外歩くといろんな魔物に襲われて何時も私に助けられてるくせに!!なんでなんでなんでなんでなんで!!それにそれにリラは―――」
~フェナ~
(なんと言いますか、凄い方ですね……物凄く速いくて、早口と一呼吸であそこまで捲し立てられるなんて……リラさん、最初のタックルで気絶してるのに……ていうより、完全にリラさんに惚れてますよね?これは、ライバルの予感です!私、まだ犬ですけど……いつかは人間に戻ってリラさんの役に立ってリラさんに頭ナデナデしてもらって抱きついちゃったりして最終的にはキスなんかしちゃってそのままいくところまでキャー!!)
~ミア~
凄まじく、速い。
いろいろな意味で。
そして、足元でフェナちゃんが首振って、尻尾を千切れんばかりに振っている。
とりあえず、リラ君を助けよう。
あの子が、リラ君の頭を木にぶつけまくってるせいで、血が出始めてる。
「えっと、そこまでにした方が……」
「大体リラは良い所を探す方が難しいのになんで女の子にモテるわけ!?意味分かんないし!!それに顔だって普通なのに村の女の子達に告白されて!!しかも男の子達から嫉妬される事もなければ普通に遊んだりしてるし!!私はなんとも思ってないけど見てるとイラッとする子がいんのよ!!あ、はじめまして、私ソラと言います」
「……はじめまして、ミアです」
「……俺は、ライドだ」
「……セーラ……それ、フェナ」
「わん!」
「あ~ニーナだ」
「……美形ばっかりだなぁ」
そう言う貴女も、美少女なんだけど。
黒髪ポニーテールの薄い赤目。
左目の下に、小さな泣きぼくろ。
可愛らしい目鼻顔立ち。
リラより少し小さい背。
まさしく、美少女だね。
こんな幼馴染がいるなんて、リラも運が……
今のリラの状態を見た。
意識を失い、後頭部から出血。
多分肋骨も数本折れている。
……運、いいのかな?
~猫~
あそこにいるわけにもいかず、あいつ等の馬車の下に隠れていたけど……出るタイミングを失った。
バレない様に、馬車から離れる。
幸い、謎の早口娘の御蔭で、注意が逸れている。
目の前に、スライムが現れた。
「なんにゃお前?邪魔するにゃら、痛い目にあってもらうニャ!」
この時、もっとちゃんと思い出していれば、痛い目にあわなかったのに……
後悔先に立たず、というヤツだろう。
~???~
それは、一つの終わり……
そして、一つの始まり……
その先には何があるのか……
終わらない物語は、存在しないのだから……
さぁ、続きを見ようかな?
リラ 「やっと出てきたね~猫さん」
セーラ「……わん」
リラ 「せめてニャーって言おうね~」
猫 【ラグランジェネタですね、わかります】
リラ 「こら、カンペで遊ばない」
フェナ【語尾ににゃを付けて人気取ろうなんて屑はほおっておいて良いです】
猫 「舐めとんのかにゃ?喧嘩なら買うにゃ!」
フェナ「ぐぅぅぅ……」
リラ 「ほらほら、やめなさい……良い子良い子」
フェナ「くぅん~」
猫 「ケッ!飼いならされた駄犬が」
エルム【次回予告】
セーラ「次回、その先にあるモノは……」
リラ 「乞うご期待♪あ、そう言えば、猫さん視点の心の声もとい地の文は、語尾ににゃが無かったですよね?そこんとこ、教えてエルムさん!」
エルム【フッ、しょうがないな……喋る時に、強制的ににゃが付く呪いだ】
リラ 「なるほど……ん?呪い?」
セーラ「……また」
フェナ「わん!」
リラ 「呪いの部分、もっと詳し―――」