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第3章 - ここは特別な場所だ

アメリアの警告:

やっほー!読む前にちょっと忠告~。今回の章、かなりエグいわよ。血とか内臓とか、タフな奴でも顔をしかめるレベルのホラーが盛りだくさん!胃が弱い人はバケツを用意するか… いや、ここは覚悟を決めて読み進めるべきよね。警告はしたわよ~!

ネルソンは泣きながら眠りに落ちた。『そのまま寝かせておくか。起きたら、あのうるさい笑い声が全力で戻ってくるだろうし。今のうちに静けさを楽しもう。』


俺は、ここが一体どこなのか考え始めた。天国ではない――ネルソンの罪まみれの魂なんか、門の前で炎に包まれるだろう。地獄でもない――少なくとも、まだな。煉獄?俺の魂はそんな清らかじゃない。審判の間?もういい、死神に聞いてみるか。


俺は頬を撫でながら、死神ちゃんとコンタクトを取ろうとした。『なあ、ここはどこなんだ、グリミーちゃん?』返事はなかった。ただ、不気味なクスクス笑いが響くだけ。『このクソガキめ…』その瞬間、心臓をギュッと握られる感覚が走った。俺はやらかしたと即座に悟った。めちゃくちゃ痛い。しかも鼓動に合わせて力を込めてくる。『万能なるグリミーちゃ—』さらに強く握りしめられた。心臓の不規則な鼓動に、吐き気と意識の霞みが押し寄せた。『なんでだよ?!』彼女の冷たい声が俺の失敗を気付かせた。


『フランクさん、ちょっとした悪態なら許すけど、偽りの崇拝はダメよ~』

彼女の冷たくも甘い声が警告を与えた。俺は忘れていた――彼女はただの生意気な女の子じゃなく、神なんだ。気まぐれな子供のように振る舞い、クスクス笑ったり、ふざけた口調で話したりする。でも――それが最悪なんだ。彼女は強大でありながら脅威ではないと思わせる罠のような存在だった。


『わかった、わかった!ちゃんとします!』俺は決して忘れない――良くも悪くも、彼女は俺を見ている女神だ。上司に見張られるよりずっと悪い。


『あら~、降参が早すぎるわね~』彼女は半ばがっかりしたように甘く囁いた。


『グリミーちゃん、お前のやり方、マジで効くわ。』俺は吠えるように言いながら、また心臓を握られる覚悟を決めたが、返ってきたのは、あの嘲るような、それでいて可愛らしいクスクス笑いだけだった。『イカれたビ…いえ、女神様。』ああ、また来たか。


グリミーちゃんの遊び心あふれるマカブレな悪戯の後、俺は床にあぐらをかき、深呼吸をしながら胸に残る嫌な感覚を消そうとした。


一時間後、ネルソンはキップアップで起き上がり、気まずそうに首をかきながら口を開いた。「グズグズしてる暇はないぞ、フランク。」


『ちょっと待て、その言い方…』


「ここを出るんだ、そしたら今度はお前が泣く番だ。」


俺は深く息をついて気を落ち着かせた。奴には立ち直る時間が必要なのはわかってる、だけど…『俺の誓いを破る寸前だぞ』


奴は命を一つ失った怠け猫のように伸びをしながら、なんとか自分を取り戻そうとしていた。「なあフランク先生、ここがどこか分かるか?」


俺は少し考えてから答えた。「ここは審判の間かもしれない。」


「審判の間?」奴はあまりにも気軽な口調で繰り返した。「そりゃそうだよな!俺たち、もう死んでるし。」


『そのドヤ顔が見えねえのが残念だな、無理してんのがバレバレだぜ』そんな言葉を飲み込んだ。わざわざ傷口に塩を塗る必要はない。「ああ、俺たちを担当する奴が現れるまで待つしかない。」『頼むから、余計なことは言うなよ』俺の願いは、頭の中のクスクス笑いに打ち砕かれた。


「グリミーちゃんに聞いてみろよ。」ネルソンはまるで俺に『ホアンに電話しろ』と言うような気軽さで言った。


「神様の仕事で忙しそうだから、答えてくれなさそうだ。」俺は胸を押さえながら答えた。『もう一回心臓を握られるのはゴメンだ。』


「まあ、関係ねえよ。俺が行くのは天国だって分かってるし!巨乳天使のハーレムが俺を待ってるぜ!」


「いや、それはねえよ。お前はルシファーの飼い犬になる運命だろ。」俺は即座に言い返した。


「それはお前だろ、死体漁りのフランクさんよ!俺は光の存在だ、天国しかねぇ!」ネルソンは胸を張り、大きく息を吸い込み、まるで宝くじに当たったかのように高笑いした。「ジョナサンはたぶん第八圏にいるだろうな。魔女をナンパして、いつも通り惨敗してるはずだ。寂しかったら探しに行けよ。」


「それはお前だろ、死体漁りのフランクさんよ!俺は光の存在だ、天国しかねぇ!」ネルソンは胸を張り、大きく息を吸い込み、まるで宝くじに当たったかのように高笑いした。「ジョナサンはたぶん第八圏にいるだろうな。魔女をナンパして、いつも通り惨敗してるはずだ。寂しかったら探しに行けよ。」


『そしてお前は第十圏、ルシファーのケツの中だ!』俺は心の中で言い返した。


『それ、実際にあるわよ~』グリミーちゃんが囁いた。マジかよ、最悪だ。


「は?違うだろ、お前の弟なんだから、お前の問題だろ。」俺は言い返した。「それと、声を落とせよ、このバカ!耳がキンキンするだろ。」耳を押さえながら怒鳴った。



奴は俺の言葉を完全に無視して、ベラベラ喋り続けた。「もしかして俺たち、異世界転生するんじゃね?」ニヤリと笑いながら、指をウネウネと動かした。女が見てたら全力で逃げるレベルだ。「俺は勇者になる!ハーレム作るぞ!ハハハハ!」


「うるせえ、このバカ!」俺は叫びながら、奴の夢に冷水を浴びせた。『へっ、自分の耳を押さえてやがる。』「いや、マジで異世界はヤバいって。たぶんエルフの奴隷にされるぞ。」


「エルフの何が悪いんだよ?」奴は眉をひそめた。


「綺麗すぎるんだよ!」俺は奴を睨みつけながら言った。「あの愛想のいい笑顔と『果物と野菜しか食べません』っていうクソみたいな話、信じねえぞ。あの木の連中、何か隠してるに違いねえ!」


俺の陰謀論じみたラントはネルソンにはキツすぎたらしい。奴は首を振り、話題を無理やり元に戻した。そして、わざとらしい剣士の構えをとった。「落ち着けよ、フランク!俺が異世界ランドをキャリーしてやるよ!お前はヒールスラットか肉盾を選べ、俺は DPS になるぜ!」


「うるせえよ。異世界ランドでお前の世話なんかごめんだ。生前だって散々やったろ。」俺は吐き捨てた。『グリミーちゃん、お許しを。』


俺たちの栄光ある無駄話は、突然の低く厳かな声によって中断された。グリミーちゃんが椅子の端に乗り出しているのを感じた。俺の直感が危険を告げていた。


俺たちの審判者――いや、異世界案内人――が姿を現した。


【ようこそ!ようこそワールド17へ!君たちは、自らの意思で、あるいは選ばれて、この素晴らしいゲームのような世界の一つへ転生することになった…】


不気味な音と共に、幽霊のような姿がちらつき、厳かな声がこの異様な空間に響いた。俺たちの声とは違い、こいつの声は一切バグっていない。俺はその声の主へと振り向いた。ローマ風の衣装を纏った細身の男、政治家のような笑顔の裏に軽蔑の色を隠している老けた顔。少なくとも2メートルの長身で、肩までのカールした髪と手入れの行き届いたふさふさの髭が、その風貌を完成させていた。


『まずい!こいつがトップか!』喉がカラカラになり、ゴクリと唾を飲み込んだ。グリミーちゃんと初めて会った時と同じだ――圧倒的な威圧感と、差し迫る危機の予感。


「ネルソン、一緒に頭を下げろ!」俺は小声で言った。グリミーちゃんとの死後の出会いが、格上の存在にはふざけるなと教えてくれた。「生ける神の手に落ちるのは恐ろしいことだ。」教会をサボった罰として、父親が聖書を読ませたことを思い出した。


『その神様が心臓をストレスボールに使う時はもっと最悪だけどな、父さん。』


短い哀愁を振り払い、俺は這いつくばって、せめて表面上は従順で謙虚に見えるようにした。


『頼むから、さっさと消えてくれ!』誰にともなく祈ったが、不気味なクスクス笑いの女神がいつもの悪戯を始めた。


絶望しながら、俺は彼女にすがる。『グリミーちゃん、助けてくれ!』必死に心の中で叫ぶが、返ってきたのは『だめ〜』の一言だった。


ネルソンは俺の行動にクスクス笑った。「落ち着けよフランク、ただの受付係だって。俺たちに危害は加えられないさ。」


『もう笑い声が心底嫌いになりそうだ。』

『クスクス~』


俺は頭を上げる勇気もなく、小声で「ネルソン、やめろ!」と囁いた。

『俺たち二人とも終わるぞ!今は男らしさを見せる時じゃねえ!』


ネルソンは幽霊のような存在を見つめ、何気なく手をかざした。そして、触れるか触れないかの距離で止まり、俺を振り返って最悪のニヤニヤ顔を見せると、そのまま触れやがった。


『ふざけんな、お前が怒られても知らんふりしてやるからな。』


「ああ、ただの事前録画されたホログラムじゃねえか!なんだよこれ?」

【シティ17を高く評価し、私は—】


ホログラムのスピーチが途中で止まり、ちらついた後、消えた。


「ほら、何も—」


ぐしゃりという嫌な音と共に、間抜けな悲鳴を上げながら、ネルソンは血まみれの内臓と骨の破片となって爆発した。肋骨が俺の太ももに突き刺さり、肝臓が顔にベチャッと張り付いた。クソ痛えが、俺は歯を食いしばり、目を閉じた。


『ネルソンを見なさい〜』グリミーちゃんが命じた。

『グリミーちゃん、勘弁してくれ』俺は抵抗したが、心臓を軽く締め付けられ、不可視の骨の手に頭を回された。


俺はその光景を目の当たりにした。時間が逆行し、ネルソンの肉と骨が不気味な音を立てながら元に戻っていった。肺が元の位置に戻ると、彼は耳をつんざくような絶叫を上げ、それが俺の魂を揺さぶった。内臓が次々と不快な音と共に収まり、そのたびに彼の悲鳴はさらに大きくなっていった。


恐怖のあまり、肋骨が俺の太ももから抜ける瞬間すら気づかなかった。体が元通りになった後も、彼は恐怖と痛みによる悲鳴を上げ続けた。神は、彼の張りぼての強がりを根こそぎ剥ぎ取った。生まれたばかりの小鹿のように青ざめ、震えながら俺の隣でひれ伏していた。


『クソッ、やっぱりな』俺は心の中で叫んだ。


【無礼は許されぬ。我が言葉を肝に銘じよ。】


冒頭の厳かな声とは異なり、この警告の声は恐怖そのものだった――怒りと悪意が一言一句ににじみ出ていた。ほんの一瞬、俺たちは地面に押しつけられるような圧力を感じた。肌が縮むような感覚に襲われ、空気が固まり、肺を塞がれたかと思うと、それが一気に引き剥がされた。


混乱する頭の中で、ただ二つの考えだけが繰り返された。

『怒りっぽい神様を怒らせるな。』

『グリミーちゃん、頼むから笑うのをやめてくれ――全然面白くねぇぞ。』


『私には面白いわよ~!』


俺はグリミーちゃんを罵倒したい衝動を堪えた。今、別の神の気分を害する余裕はない。


ネルソンが俺を見つめた。その目には、悲しみも虚勢も、他のあらゆる感情も消え去っていた。ただ純粋な恐怖だけが残っていた。


この瞬間、彼は自分のやらかしを悟ったのだ。


「異世界……ダメだ……」震える唇からそう読めた。


『言っただろ、ネルソン。異世界はヤバいって!』


ネルソンは静かに泣き始めた。奴が涙を流すのを見るのは、これで二度目だ。いつか笑ってやろうと思ってたし、今だってそうしたい――もし奴がクソみたいな人体再構築を食らっていなければ。俺だってちびりそうなんだよ。


異世界ランドでは、最初のビールは俺のおごりだな。


ホログラムの顔がちらつき、録画に戻った。あの厳格な政治家のような笑顔が再び浮かぶ。しかし、俺たちはもう分かっていた――あれはただの演技だ。


俺たちは息を殺してじっとしたままだった。

『早く終われよ!』俺は心の中で叫んだ。まるで石鹸を落とした哀れな囚人の気分だった。


【…我が行政を確立するために、至高の父が思慮深く提供してくださったこの領域。ワールド17を我が家と呼べることを誇りに思う。そして、君たちが農業をするもよし、身を隠すもよし、未知の地へ挑むもよし――ワールド17へようこそ。ここは特別な場所だ。】


ホログラムの台詞が終わった。

『よし、やっと――』


…と思ったら、ループしやがった。ネルソンのすすり泣きが聞こえるか聞こえないかの中で、「ここは特別な場所だ」を何度も繰り返し、最終的にようやく停止した。


俺たちは動かず待ち続けた。膝が痛むが、微動だにしなかった。

はっきりした――この神は俺がこれまで会った中で最悪のクソ野郎だ。下手に怒らせるわけにはいかない。


過呼吸気味の相棒も、同じ考えのようだった。


ジオのコメント:

こんにちは、皆さん。今回は大変だったよ。アメリアが自称グリミーちゃんのナンバーワンファンを名乗って、何度も物語を細かく書き直そうとしてた!楽しんで読んでくれたら嬉しいな!


アメリアのコメント:


やっほー!グリミーちゃんの一番のファン、アメリアよ~!今回の章、最高だったでしょ?私、訳しながらずーっとニヤニヤしてたもん!だって、ネルソンのクソみたいな失態とフランクの心の中の絶叫がもう…最高すぎて(笑)。それにグリミーちゃんの存在感、めっちゃカワイイのに怖いとか、最強じゃない?


何か気になることや間違いを見つけたら、ぜひ教えてね!まぁ、仮にあったとしても、私のせいじゃなくて、あのおじさんのせいだから!次回も楽しみにしててね~!読んでくれてありがとう!


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