表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/11

冥界のクラーケン

触手はエリスの体を強く締め付け、その痛みにエリスは苦しそうに声を上げていた。


「く、苦しい……!」


その時、船長のカローンが船の甲板に現れた。

彼女の顔には焦りの色が浮かんでいたが、冷静な声でルシフェルに助言を与えた。


「クラーケンの弱点は雷です! あなたなら倒せるかもしれません!」


ルシフェルはカローンの言葉に頷き、魔力を集め始めた。

雷魔法を詠唱するために、集中力を高めていく。


「天より来たれ、雷の力よ。暗き海を裂き、我が敵を撃ち倒せ…」

「雷鳴の裁き、サンダーストーム!」


ルシフェルの声が響き渡ると同時に、空から巨大な雷が落ち、クラーケンに直撃した。

クラーケンは激しく痙攣し、その触手からエリスを放り出した。


「エリス!」


ルシフェルは素早くエリスのもとに駆け寄り、彼女を抱きしめた。

エリスは少し恥ずかしそうに顔を赤らめたが、ルシフェルの胸にしっかりと身を寄せた。


「ありがとう、主様…」


彼らが安堵の息をつく間に、クラーケンは完全に撃退され、その巨大な体が水中に沈んでいった。

カローンは彼らのもとに歩み寄り、安心したように微笑んだ。


「お客様、お怪我はございませんか?」

「ええ、なんとか」

「クラーケンを倒してくださり、本当にありがとうございます。」


ルシフェルとエリスは頷き、再び船内に戻った。

カローンは操縦室に戻り、船を再び動かし始めた。


「トラブルもありましたが、まもなく辺獄に到着いたします」


カローンの声が船内に響き渡り、ルシフェルとエリスは新たな地、辺獄に向けて心の準備をした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ