地獄の門
暗い森の中、魔王ルシフェルはエリスと共に進んでいた。
「主様、この森は敵も多く危険です。早く脱出しましょう! そのためにはまず地獄の門を通らねばなりません。」
エリスの言葉にルシフェルはうなずいたが、彼の目は周囲の動きに警戒を払っていた。
突然、目の前の茂みからスライムがぬるりと現れた。
「スライムか、少し遊んでやろう。」
ルシフェルは手をかざし、魔力を集中させた。炎の魔法がスライムに向かって放たれ、一瞬でそれを焼き尽くした。しかし、次々と現れるスライムたちが二人に襲いかかってくる。
「エリス、援護を頼む!」
「かしこまりました、主様!」
エリスは素早く動き、剣でスライムを次々と倒していった。二人は協力しながら、森の奥へと進んでいく。
やがて、森の深部にたどり着くと、巨大な黒い門が現れた。その前には、恐ろしい姿をした門番が立ちふさがっていた。
「これが地獄の門か…」
ルシフェルがつぶやくと、エリスが説明を続けた。
「地獄の門は、主様の城がある地獄の奥底へとつながっており、通るには門番を倒す必要があります。」
門番の声が低く響いた。
「ココハトオサナイ。」
ルシフェルは構えを取り、エリスに指示を出した。
「エリス、戦闘準備を!」
エリスは剣を構え、ルシフェルの隣に立った。
門番は巨大な斧を振りかざし、二人に襲いかかってきた。
「いくぞ!」
ルシフェルは強力な魔法を放ち、門番に攻撃を仕掛けた。
炎の渦が門番を包み込むが、彼はそれを耐え抜き、反撃に出た。
巨大な斧が振り下ろされ、地面が割れる。
エリスはその隙を狙い、剣を振るう。
ルシフェルも負けじと、次々に強力な魔法を繰り出していく。
門番の動きが徐々に鈍くなり、最後にはルシフェルの一撃が決定打となった。
「これで終わりだ!」
ルシフェルの暗黒魔法が門番に直撃し、門番は崩れ落ちた。
「やりましたね、主様!」
エリスが喜びの声を上げると、ルシフェルは満足げに頷いた。
「ああ」
二人は倒れた門番を越え、巨大な黒い門を押し開いた。
その先には、ルシフェルの城が待つ地獄への螺旋階段が広がっていた。