第93話 娼館でのドキドキスキンシップ
今回は娼館へ向かいます!
零夜は単独で情報収集を始め、娼館の前に辿り着く。その建物の外観は派手な雰囲気を漂わせていて、酒や女の看板が建てられている。彼はこの光景に目を奪われているのも無理ないだろう。
(娼館に関しては聞いているが……俺の場合はあくまでも情報収集だ。変な事はしないぞ……)
零夜は心の中で真剣な表情で思いながら、息を深く吸い込む。そのまま決意を固めたと同時に、前に進みながら娼館の中へと入って行った。
※
娼館の中に入るとそこは意外と普通だが、各部屋からはイチャイチャする雰囲気が聞こえてくる。どうやら男と女の営みが多いみたいだが、零夜は気にせずに受付の男性の元に行く。
「いらっしゃいませ。お一人様ですか?」
「はい。実はこのロベリアにジャコバンズとアークスレイヤーの噂を知っている方を探していますが……」
「お客さん、選ばれし戦士の様だね。その噂を知っているとなると、この美女がオススメだよ」
受付の男性はリストを取り出し、一人の美女を紹介する。彼女の写真をよく見ると、肩までの長さの金髪ストレートヘアと青い瞳をした美女である。
「ポーラ。彼女はロベリア支部のアークスレイヤーの奴隷とされていたが、運良く自力で脱出した。その後は身を隠しながらここに来たという事さ」
「奴隷から娼館に逃げ込んだという事ですね」
男性からの真剣な説明に、零夜は納得の表情をしながら頷く。彼女に会えばアークスレイヤーについての情報も聞けるし、他の敵の情報も聞き取る事ができる。まさに一石二鳥だ。
「そうなんだよ。その娘に会ってやりな。因みに選ばれし戦士達は料金はタダでいいぜ。飲み放題食べ放題だ」
「何から何まですみません」
男性からの説明に零夜は苦笑いしながら一礼するが、彼は笑顔で彼の肩を叩いた。
「気にするなって!アンタ等の活躍は耳にしているし、俺達もこのロベリアをジャコバンズとアークスレイヤーの魔の手から解放して欲しいからな。頼んだぜ、英雄さんよ!」
男性からのエールに零夜は笑顔で頷く中、案内役が来て彼を部屋に案内し始めた。
※
部屋に案内された零夜は、椅子に座りながらドキドキしていた。元アークスレイヤーの奴隷は勿論だが、絶世の美女に出会える事に楽しみを感じているのだ。
異世界に来てからこの様な経験はなかったが、貴重な体験ができる事は良い事だと言えるだろう。
(まさか俺が美女と二人きりになるなんて……いやいや、変な事は考えるな!あくまでも情報収集だ!)
零夜は首を横に振りながら自身の目的を思い出し、すぐに深呼吸して前を向く。下手したらミミ達にボコボコにされてしまうし、口も聞いてくれなくなってしまうからだ。
すると、ノックの音が聞こえて零夜は音のした方に視線を移し始める。
「お待たせしました。ポーラです」
「どうぞ」
零夜の合図で扉が開かれ、ポーラという女性が姿を現す。その姿は大きな胸、更には裸オーバーオールという見事な組み合わせだ。
零夜はポーラの姿に目と心を奪われてしまい、心臓の高鳴りも強くなる。まさに見事としか言えないくらいの美しさと言えるだろう。
「東零夜です。宜しくお願いします」
「こちらこそ。あなたが選ばれし戦士の一人ね。今日はゆっくりお話しましょう」
「はい……」
ポーラの笑顔に零夜も思わず笑顔で返し、そのまま彼女は彼の隣に移動する。そしてそのまま、二人きりの夜が始まりを告げられた。
※
零夜とポーラは二人きりで談笑しながら楽しく過ごしていて、用意されたドリンクを飲んだり、ポテトなどを食べていた。更にお互い身体を触り合うスキンシップも始めていて、零夜が彼女の身体から温もりを感じ取っていた。
「異世界から来たのね。どおりで見ない服だと思ったわ」
「いや、大した事ないですよ。この服お気に入りなので。ポーラさんも裸オーバーオールが気に入っているみたいですし」
「この方が似合うからね」
零夜とポーラは話し合いながらお互い笑顔になり、彼女はオーバーオールを引っ張りながら色気を見せていく。彼は思わずドキッとしてしまうが、すぐに冷静さを取り戻して彼女に視線を合わせていく。目的を外してここまでやると、逆に何やってんだと注意されるのも無理ないだろう。
更に零夜は本来の目的をを思い出してポーラに質問し始める。楽しんでいるかも知れないが、目的については聞かなければここに来た意味は無いからだ。
「そうだ。ポーラさん、あなたは確かアークスレイヤーによって奴隷にされたと聞いています。その時の事を教えてもらえないでしょうか?」
零夜の真剣な質問にポーラはコクリと頷いたと同時に、真剣な表情で当時の事を話し始める。
「ええ。私はロベリアから離れた村で生活していたの。そんなある日……私の元に冒険者にならないかと誘いがあったわ。確か名前は古橋元気という少年で、年齢は十一だったわ」
ポーラの話を聞いた零夜は、冷静な表情で元気という少年を推測し始める。彼は小学五年生でグラディアスに転移していたが、紬や彼も含めてこの世界に転生・転移された日本人はまだ他にもいる事も判明された。もしかすると、何処かの場所で出会う事もあり得るだろう。
するとポーラは零夜を抱き寄せたと同時に、彼の頭を撫で撫でし始める。しかも、身体と顔が胸に当たっているので、赤面しながらのドキドキ感が強くなってしまった。
その証拠に胸の高まりがドクンドクンと次第に強くなっていて、ますます顔が赤くなっていくのも丸分かりと言える。下手したら失神してしまうのも時間の問題だ。
「ここは娼館だから触れ合っても問題ないわ。少しベッドの上で遊びましょう」
零夜が胸に顔を埋められていて、赤面しながら動揺している。それを気にしないポーラはすぐにベッドの上で仰向けの状態となり、そのまま彼を上に被せてムギュッと強く抱き締める。
全身が強くくっついたと同時に、零夜はポーラから離れなくなってしまった。これはもはや観念せざるを得ないだろう。
「恥ずかしいですから、離れてください……」
「嫌。私の気分が収まるまでこのままでいて」
ポーラに捕まってしまった零夜は諦めながら観念したと同時に、すぐに落ち着きながらスキンシップを行う。
彼女はポンポンと零夜の背中を優しく撫でる中、彼は彼女と話を続ける。
「で、話の続きですが、その元気と共に二人で旅をしてからどうなったのか気になりますが……」
「元気はとても強くて何事も諦めない強さを持っていたわ。私もお姉さん的立場として二人で旅をしていたからね。勿論寝る時も一緒だったけど」
「楽しそうで良かったですね」
ポーラの話に零夜は笑顔を見せるが、彼女は突然俯いてしまう。どうやら元気との間に何かあったに違いない。
「ええ……けど、あの日の事がなければね……私達がアークスレイヤーに襲われてしまった事を……」
ポーラは俯きながらも本格的に話し始めた。自身が何故アークスレイヤーに囚われていた原因と、元気との別れを……
ポーラが話す過去。果たしてそれはどんなエピソードなのか?
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