第72話 新たな本拠地
今回で第二章は終わりです!
零夜達はメディア、リリアと共に地球に帰還するが、着地した場所は無人島だった。
位置は太平洋側となっていて、千葉県の近くとなっている。更に島の面積は五十平方キロメートルある為、島としては大きいレベルだ。
「ここが本拠地……まあ、自然豊かでいいが、皆は何処に居るのだろうか……」
零夜はあまりの景色を見ながら、奴隷の皆が何処にいるのか気になっていた。自然豊かでいい場所だが、そこは無人島なので人の気配があまりないのがかえって不気味さを感じている。倫子達も心配の表情で、彼女達の事が気になるのも無理はない。
「大丈夫。今から案内するわ」
メディアは笑顔で零夜達を連れて、無人島にある奥の方に移動する。普通の道を通りながら進んでいくと……そこにはアーニャ達が笑い合いながら楽しんでいる姿が見えた。
辺りには戦士達と奴隷の寮は勿論、ご飯が食べられる食堂、プロレスなどの試合ができる闘技場、自然に囲まれた温泉、病院、美容院、トレーニングルームなどの施設がずらりと建てられている。これは村というより、戦士達の育成機関其の物にしか見えないだろう。
「ここまでやるとは……」
「逆に凄いかも……」
零夜達がポカンとしながら驚きを隠せずにいる中、アーニャとサーシャが笑みを浮かべながら駆け付けてきた。
「お帰り、エヴァ!」
「皆、あなた達が来るのを待っていたから!」
「へ?待っていたって……」
「こういう事です!」
エヴァが言い切ろうとしたその時、元奴隷でドワーフ族女性のエイリンが新たな仲間を連れてきた。同じドワーフや獣人族、人間の女性は勿論、ラミア、ミノタウロス、メデューサ、ハーピー、サキュバス、ケンタウロス、オーガ、キョンシー、妖精、アルラウネなどのモンスター娘がいる。しかもその数は三十人以上で全員女性。まさに女だらけの島になったのも無理はない。
「こ、こんなにも増えているの?」
「うん。あの後、私達はスカウトをしに各世界を渡り歩いたの。彼女達もアークスレイヤーによってやられていたし、共に戦う事を承諾してくれたわ!」
「まさか奴等がここまでやらかすとはね……アークスレイヤーは侮れないとしか言えないわ……」
キララは唖然としながらサーシャに説明し、彼女は真剣な表情で説明する。アークスレイヤーのやり方については怒りを感じているし、同時に手強い相手だという事も実感している。
するとキララはある事を思い出し、サーシャに視線を移しながら彼女に詰め寄る。
「もしかすると、アナとメイリーもこの場所にいるの!?」
「いるけど……」
サーシャが指差す方を見ると、なんと新たな仲間の中にはアナとメイリーの姿が見えた。その姿を見たキララは目に涙を浮かべてしまい、彼女達の元に駆け寄る。
「アナ!メイリー!」
「「キララ!」」
キララ達三人は抱き合いながら涙を流し、再会を喜び合った。アークスレイヤーによって引き離された三人は、無事に合流する事が出来た事が何よりの幸せと言えるだろう。
「キララ、無事に合流できて良かったわね」
ミミがこの光景に微笑む中、アナとメイリーは彼女に視線を移して一礼する。
「キララがお世話になっています。私はメイリー、こちらはアナです!」
「私達も助太刀しますので、宜しくお願いします!」
「こちらこそ!」
ミミはアナとメイリーに近付いて握手をしながら交流を始める中、一人の女性が零夜の元に近付いてきた。その姿を見た零夜、ミミ、倫子、ヒカリの四人は驚きを隠せず、彼女の元に近付いてくる。
「な、何故あなたがここに!?」
「美津代さんもこの島に来ていたのですか!?」
「一体どういう事ですか……?」
なんと零夜のアパートの大家である国平美津代がこの場にいる事で、零夜達四人は驚きを隠せなかったのも無理なかった。普通ならこの場にいる筈はあり得ないし、どういう事なのかヒカリはメディアに視線を移していた。
「ああ。私がスカウトしたの。歩きながら寮長を募集しようと話をしていたら、彼女が食い付いてきて自らお願いしてきたの」
「本当は零夜さんと一緒にいたい気持ちが強かったので、勿論許可しちゃいました」
メディアとリリアの苦笑いしながらの説明に、ミミ達は盛大にずっこけてしまい、零夜は同様の表情をしてしまった。まさか美津代が志願してきたのは想定外としか言えないし、本当は彼の事が好きだからこそ今に至るという事だ。
「零夜君が去ってしまってから、私も彼と共に立ち向かいたい気持ちが強くなっていたからね。今後はここの寮母としてあなた達のサポートをするわ。零夜君、引き続き宜しくね」
「こちらこそお願いします」
美津代の笑顔に零夜も笑顔で返す中、彼女は彼をムギュッと抱き締める。その温もりに包まれながら、零夜は安堵な表情で落ち着きの表情をしていた。
「抜け駆け!」
「ずるいです!」
「私も!」
これにミミ、ルリカ、エヴァも黙っていられず、零夜に飛びついて大混乱に。この光景にアミリス達は苦笑いをするしかなかった。
「モテモテなのも無理ないわね……」
「まあ、この方がアタイらしくて良いんじゃないか?」
アミリスとソニアは苦笑いしながらも、いつもの光景だと感じ取っていた。それに倫子達も同意したのは言うまでもないだろう。
※
それから数日後、零夜達五人は本拠地の寮へと引っ越しを終わらせていた。今後は新しくできた島「ヒーローアイランド」で生活する事になり、エヴァ達や女性奴隷達もそこで生活する事になる。島に関しては国の許可も認められ、日本国の領土の一部となっているのだ。
零夜達選ばれし八人は平原の上で仰向けになっていて、真っ青な空を見上げていた。
「選ばれし戦士になってから色々あったな……俺達がメディア様に出会ってなかったら、今の俺達はここにいない」
「皆と出会ってから毎日が楽しくて、協力しながらホムラ支部を倒す事が出来た。けど、アークスレイヤーとの戦いは始まったばかりだし、ここからがレベルアップね!」
零夜とミミがこれまでの事を振り返っていて、彼女の決意と同時に倫子達も頷く。今まではグラディアスに赴いて戦っていたが、これからはヒーローアイランドを本拠地として、様々な世界に赴く事になるのだ。
「よし!ルリカ達も待っているし、すぐにトレーニングジムに向かうぞ!ここからさらなるレベルアップだ!」
「「「おう!」」」
零夜達は立ち上がったと同時に、急いでトレーニングジムへと向かい出した。風は穏やかに吹いていて、太陽は輝きながら彼等の活躍を照らしていたのだった。
零夜達はヒーローアイランドを本拠地にして、新たな戦いへ向かいます!
次回から新章スタート!
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