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第37話 温泉都ホムラ

今回から新章スタートです!2巻目となりますが、宜しくお願いします!

 零夜達はヘンダル鉱山を出発し、本来の目的地であるホムラへと向かっていた。ホムラまであと僅かとなっていて、辿り着くのも時間の問題だ。


「取り敢えずはホムラへと向かうが、道中モンスターは出ないみたいだな」


 零夜は辺りを見回しながらモンスター不在を確認し、ミミ達も頷く。モンスター達は村や街などの場所に近づく事が安易にできない為、普段は森の中や海辺、平原などの人がいない場所に生息しているのだ。


「そうね。ひとまず安心みたいだけど、ホムラまであと僅か。けど、ルリカやキララのレベルを上げておかないと」

「彼女達は選ばれし戦士達じゃないけど、仲間である事には間違いない。なんとかして私達に追い付くよう頑張ってもらわないとね」


 倫子やヒカリの意見にエヴァ達も同意する。ルリカは零夜、キララはミミのパートナーになっているので、彼女達も戦力として戦わなければならない。その為、足手まといにならない為にもレベルアップが必要なのだ。

 それを聞いたヒューゴは手を叩きながらある提案を思い付く。


「それなら、ホムラのギルドに行って修行するのはどうかな?」

「えっ?ギルドのクエストを受けられるのか?」


 ヒューゴの提案にソニアが疑問に感じる。ギルド所属でもないのに、クエストを受けられるのは聞いた事がないからだ。


「ええ。選ばれし戦士達とその仲間はギルドのクエストを受けられる権利があります!そこでお金儲けをしたり、強くなる為にレベルアップをしたりする事が可能です!」


 紬が零夜達に優しく説明し、その説明を聞いた彼等は納得の表情をしていた。レベルアップするのは勿論、お金儲けもできるのなら一石二鳥。この説明を聞いた以上は参加したくなるのも無理はない。

 

「なるほど!それならホムラに着いたらまずはギルドへ向かわないと!」

「ルリカやキララをレベルアップする機会には丁度いいからね」


 アミリスとエヴァはホムラに着いたらギルドに行く事を提案し、それに零夜達も頷きながら同意する。


「賛成です!」

「私達もレベルアップしないとね」


 ルリカとキララも自身のレベルを上げる為、ギルドのクエストに参加する事を決断。すぐに零夜は決意を固めながらヒューゴの方を向く。

 

「じゃあ、俺達はホムラに着いたらギルドに行ってレベルアップするよ」

「となると、別行動だね。僕等は情報収集するから、お互い頑張ろう!」

「ああ!」


 零夜達とヒューゴ達はホムラに着いたら別行動を取る事を決断した直後、そのままホムラの街に辿り着いた。


「おっ!ここがホムラか……」


 零夜達が街の中を見ると、人々が多くいて、商売も盛んで賑わっていた。しかも、和風の街並みをモチーフにしているので、浴衣姿や着物姿の人々が多い。

 更に向こう側では湯けむりが登っていて、温泉も多く用意されている。まさに温泉都というべきだろう。


「ホムラは温泉都と言われているからね。中に入ろう」


 トラマツの説明に皆はコクリと頷き、そのままホムラの街の中へと入り始めた。



 情報収集に向かうヒューゴ達と別れた零夜達は、目的地であるギルドに辿り着く。外観は和風の城をモチーフにしているが、二階建ての建物となっているのだ。


「ギルドとしては普通だが、外観は凄いな……」


 零夜達はギルドの外観を見ながら凄いと感じていて、それにミミ達も同意する。ギルドは場所によって外観や所属する人々が違うのが特色で、中には闇ギルドやヘンテコなギルドもある。

 零夜達はそのままギルドの中に入ると、多くの冒険者達で賑わっていて、獣人族やエルフなど様々な種族が存在していた。

 更に内装も和風の雰囲気が漂っていて、提灯型の電気ランプなどが吊るされているのだ。


「ここがギルド……凄く賑やかね……」

「ああ。早速受付の方に行ってクエスト受注しておこう」


 倫子達はギルドの中を見渡しながら、驚きの表情をしていた。トラマツはそんな様子の彼女達を連れて、獣耳で着物姿の受付嬢のいる所へ移動する。

 すると、受付嬢はトラマツ達が選ばれし戦士達の者だとすぐに分かり、いつも通りの対応で一礼する。


「選ばれし戦士達の皆様ですね。ようこそ、ホムラギルドへ」

「へ?俺達が選ばれし戦士達である事を知っているのですか?」


 零夜達が選ばれし戦士達である事を受付嬢が知っている事に、彼等は驚きを隠せずにはいられなかった。初対面なのに自分達の事を知っているのは驚いてしまうのも無理ない。


「ええ。戦士達の活躍はよく確認していますし、情報は各ギルドでも伝えられています」


 受付嬢は笑顔で零夜達に説明し、彼等は安堵のため息をつきながら納得の表情をする。情報があるならまだしも、それ以外だととんでもない展開が予測されるからだ。


「では、改めまして……今回はどの様なご要件ですか?」

「ギルドクエストを受けたいのですが……」

「こちらになります」


 受付嬢は左にあるクエストボードを指差す。そこにはスライム退治や配達のお届け、ゴブリン退治などの簡単なクエストが多くあった。

 初心者向けの物は勿論、中級、上級などのレベル別にも分かれている。


「色々あるんだ……」

「どれがオススメなの?」

「まずはスライム退治だ。初心者にもお勧めだが、スライムといえども油断は禁物。集団で襲い掛かるからね」

「なるほど。油断大敵で気を引き締めるという事やね」


 トラマツからの忠告に倫子は頷きながら応え、エヴァ達も同意する。いくら簡単なクエストでも、間違えたら死んでしまう確率がある。この事に関しては要注意だ。


「そうだ。では、早速受け付けておこう」


 トラマツはクエストボードからスライム退治のクエスト用紙を取り、受付嬢に渡しておく。

 受付嬢はクエスト用紙を目に通し、すぐにテキパキと受注処理を始める。僅か一分足らずで作業が終わり、クエスト受注掲示板にも、零夜達が受けるクエストの用紙が貼り出された。


「スライム退治受理しました!アイテム等を各自準備してから向かってください!」


 受付嬢のアドバイスにトラマツは冷静にコクリと頷き、零夜達を連れてアイテムショップに移動する。

 そこには魔力・体力を回復するポーションや、秘薬、状態異常を治すアイテムがズラリと並んでいるのだ。


「アイテムについては各自多く買っておきましょう。スライムといえども、毒があるのもいますので」

「ポイズンスライムだな。ルリカはよく知っているな」


 ルリカの説明に零夜は感心の表情をしていて、彼女は笑顔で応える。零夜に褒められた事が余程嬉しかったのだろう。

 

「ええ。モンスターについては元の世界でも同じ様な物が多いですからね。他は大丈夫ですか?」

「バッチリ!」


 ルリカの質問にキララは笑顔で応え、エヴァ達も笑顔で頷きながら応える。

 その様子にルリカは笑顔を見せた後、ジャンヌが微笑んで皆の方を向く。


「じゃあ、クエストに向かいましょう!」


 ジャンヌの合図に皆が頷き、そのままクエストに書かれている指定された目的地に向かい出した。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 主人公たちが著名人となったようで。情報網がすごいですね。スライム退治がどのようになるか楽しみにしています。
[一言] ホムラについた一行、果たしてレベルアップとなるか!?
感想一覧
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