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第245話 カボチャ男爵との決戦

カボチャ男爵との戦いがスタートします!

 四天王を倒し、残るはカボチャ男爵のみ。レジスタンス基地内で王様は部下からその報告を聞き、感心の表情をしていた。零夜達の活躍は見事としか言えず、納得するのは当然である。


「よし!我々も出陣するぞ!おとぎの世界をカボチャ男爵から守る為にも、我々は立ち向かう!皆の者、準備はいいか!」

「「「おう!」」」


 王様達は城を奪還する為に動き出そうとしていて、既に身支度を整えている。桃太郎達おとぎの世界の者達、ジャンヌ、マリー、トラマツ、ノースマンも参加しているのだ。


「先頭についてはジャンヌだ。すぐに号令を頼む!」

「はい!突撃開始!」

「「「おう!」」」


 ジャンヌの号令と同時に全員が基地から飛び出し、草原の中を勢いよく前進し始めた。カボチャ男爵の好き勝手にはさせない為にも、ここで引く理由にはいかないのだ。


「城までの距離は近いが、罠を張っているから注意しておけ!」

「はい!いつ何が起こるか分かりませんからね。どんな時でも油断大敵です!」


 王様からの忠告にジャンヌが真剣に答えた直後、どんちゃん騒ぎの音が聞こえていた。カボチャ男爵が騒いでいるに違いないが、敵が来る事を想定していないのだろう。


「ピンチの時でも宴会とは……」

「とことん俺達を甘く見ているな……」


 トラマツとノースマンはこの様子に呆れている中、王様はワナワナと震えていた。カボチャ男爵の無礼な態度に我慢できず、怒りで震えるのは当然である。


「四天王がやられても、どんちゃん騒ぎをしているとは……けしからんにも程がある!」

「王様、一体何を……うわっ!?」

「こいつ、またやらかしたぞ!」


 王様は怒りが最大限となり、着ているパンツを脱ぎ捨ててしまった。その姿はまさに全裸で、その場にいる全員が驚いてしまった。

 実は王様は怒りが最大限になると、パンツを脱ぎ捨てて全裸になる悪い癖があるのだ。プロレス大会でも暴走で脱いでしまい、ノーコンテストに。桃太郎達が止めるのも一苦労で、白雪姫達は顔を抑えて隠れているのだ。


「あのバカ王、全裸になっているぞ!すぐに隠せ!」

「このバカ王、とんでもない事をするな!」

「子供が見たら悪影響だぞ!」


 桃太郎達は慌てながら王様を止めに入り、ジャンヌとマリーは慌てながら顔を隠していた。味方がこんなのでは大変な事になるどころか、あっという間に全滅だろう。


「王様って本当はだらしないのでしょうか……イメージぶち壊しです……」

「私もそう思うかも……うん……」


 ジャンヌとマリーが顔を抑えながら、ヒソヒソと話し合っていた。今の王様を見たら呆れるどころか、近寄りたくないだろう。

 すると、何処からか音が聞こえ始める。空を飛んでいる音の様だが、敵の気配を感じているのだ。


「この音……もしや!」


 桃太郎が音のした方を見ると、なんと空にカボチャ男爵が浮かんでいたのだ。しかも多くのジャックランタンまでいて、全員が銃を構えていたのだ。


「四天王を倒して突撃するとは……だが、リーダーである王様が全裸なのはどうかと思うが」


 カボチャ男爵は王様を見ながら呆れた表情をしている。いくら戦いに挑もうとしても、全裸で挑む馬鹿は何処にもいない。特に王様は異常としか言えないだろう。


「貴様!わしの城と白雪姫達を返せ!このおとぎの世界に手を出すな!」

「返して欲しければ、我々を倒せ!かかれー!」


 カボチャ男爵の合図と同時に、ジャックランタン達が銃を構えながら発砲してきた。しかしジャンヌが前に出たと同時に、魔術を唱えながら発動させた。


「させません!カウンターバリア!」


 ジャンヌの魔術で味方全体にバリアが展開され、次々と銃弾が弾き返されていく。そのまま銃弾はジャックランタン達に当たり、次々と金貨と素材に変化してしまったのだ。


「よくやったぞ、ジャンヌ!ここからはわしも行くぞ!」

「いや、パンツ履け!」


 王様はジャンヌを褒めたと同時に、全裸のままカボチャ男爵に襲い掛かる。自身の城を取り戻す為なら、なりふり構わず立ち向かうのみである。しかし全裸なのはどうかと思うが。


「だから私は……変態お断りだ!」

「ぐほっ!」


 カボチャ男爵は強烈アッパーで王様を殴り飛ばし、更にはボディーへのストレートを浴びせた。しかし、王様には少量のダメージしか与えられず、彼は平然としていた。


「お返しの一打を受けてもらおう!」

「ぐはっ!」


 王様の右ストレートが炸裂し、カボチャ男爵は勢いよく飛ばされて不時着。草むらの上に背中を叩きつけられてしまい、ダメージを受けてしまった。


「予想と違って無茶苦茶強いとは……甘く見ていた私も原因はあるが……」

「わしはこの世界の為に戦う!其の為なら最後まで戦うのみだ!」

「いや、まずはパンツを履け!恥ずかしいから!」


 カボチャ男爵は王様の強さを侮っていて、立ち上がりながらも額の汗を拭っていた。王様は自身の世界を守る事を宣言するが、全裸でなければカッコよく決められていただろう。


「なら、この技を使おう!敵はまとめて倒す方が良いからな!」


 カボチャ男爵は指を鳴らした途端、ナイフを次々と召喚していく。様々な種類のナイフがあるが、その威力は全て抜群である。当たったら大ダメージ確定の為、回避するか弾き返すしかないだろう。


「こんな物、わしの力で弾き返すのみだ!」

「いや、ナイフを鋼の肉体でどうやってやるんや……」


 王様は鋼の肉体を使ってナイフを弾き返そうとするが、金太郎は呆れながらツッコミを入れる。いくら何でも鋼の肉体でナイフを弾き返そうとするなど、自殺行為に等しいと言える。皆さんは絶対にマネはしない様に。


「喰らえ!ナイフレイン!」


 カボチャ男爵の合図でナイフは次々と発射され、ミサイルの様に雨あられで襲いかかってくる。しかも広範囲の攻撃なので、このままだと大ダメージは確定だ。


「それなら私に任せて!アラウンドホーリーバリア!」


 するとマリーが盾を構えながら魔術を唱え、王様達がいる広範囲にバリアを展開する。その直後にナイフはバリアによって弾き返されてしまい、地面にポトポト落ちてしまったのだ。


「なんだと!?私のナイフ攻撃が!」

「隙ありだ!」


 カボチャ男爵がナイフが落ちてしまった事に唖然とする中、桃太郎が鬼斬丸を構えながら彼に襲いかかってくる。その刃はまさに銀色に光り輝いて、斬れ味も抜群。あの敗北の後に刀を鍛え上げたのだろう。


妖滅斬(ようめつざん)!」

「ガハッ!」


 桃太郎の新技の斬撃が決まり、カボチャ男爵は胸を斬り裂かれてしまう。着ているスーツは破れてしまうが、血は出ていないのが幸いだ。しかし、大ダメージである事には変わりないので、そのまま地面に墜落してしまった。


「カボチャ男爵が墜落したで!攻め込むなら今や!」

「「「おう!」」」


 金太郎の合図で総攻撃が始まろうとしたその時、カボチャ男爵はゆっくりと起き上がって戦闘態勢に入ろうとしていた。大ダメージを負っていたにも関わらず、まだ戦う気だろう。


「おっと!私を倒すのはまだ早い。こっちには強力な部下がいるのでね!」

「強力な部下?」


 カボチャ男爵の説明に皆が疑問に感じる中、ズシンズシンと音がする。その音に誰もが向いた途端、その正体に殆どが冷や汗を流したのだ。


「おい、ちょっと待て!まさか奴を部下にしたのか!?」

「そうだ!ジャックと豆の木の大男だ!」

「グオオオオオオオ!!」


 なんとカボチャ男爵は大男を部下にしていて、彼はドラミングしながら雄叫びを上げていた。思わぬ伏兵が出てしまった事で、戦いの行方は分からなくなったのも無理ないのであった。

大男降臨!果たしてどうなるのか!?


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