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第158話 激突!ブレイブペガサスVSシルバーファング(前編)

シルバーファングとの戦い、開幕です!

 零夜達ブレイブペガサス、ヴィリアン達シルバーファングによる「バトルオブスレイヤー」が、大歓声に包まれながら始まりを告げようとしていた。同時にラビリンも姿を現し、右手を上げながらバトルオブスレイヤーの開催を告げようとする。


「お待たせしました!これよりブレイブペガサスとシルバーファングによるバトルオブスレイヤーを行います!なお、実況は私、ラビリンがお送りしますので宜しくお願いします!」


 ラビリンの自己紹介に観客達が歓声を上げる中、両チームは指定された陣地へと動き出す。その間にラビリンが観客達に対し、初めての方でも分かる様にルール説明を行う。


「では、初めての方も分かる様に、バトルオブスレイヤーのルールを説明をします!八対八で戦うチーム戦となっていますが、戦士達はそれぞれの能力や武器などを使って戦うのです。相手陣地のフラッグを取るか全滅させれば試合終了。やられてしまった戦士は敗者ゾーンへと強制転移されてしまうので、死者が出ない安全な戦いとなっています!」


 ラビリンの説明に観客達が納得する中、彼女は急に真剣な表情になる。此処から先はかなり厳しめのルールがあるだろう。


「但し!ルールに従わなかったり、反則行為を犯した者は、チーム連帯としての敗北となります。気付かれずにしようとしても、審判の目は誤魔化せませんよ?」


 ラビリンの黒い笑みに、観客達は思わず冷や汗を流しながらゾッとしてしまう。厳しいルールはここまで説明しなければ、納得する人もいない可能性があるのだ。


「いや、脅しをかけるのはどうかと思うな……」

「私もそう思う……」


 日和とマーリンはラビリンによる脅しに唖然としていて、ここまでしないと意味がないのかと感じてしまう。説明する時にここまでするのは流石にどうかと思うだけでなく、観客達を脅すのは良くない事だと思えるのだ。


「さて、今回のステージは草原ステージ。平坦なステージですが、実力勝負の展開となるこの戦い。策略と実力。二つの力がどう駆け引きを取るかです。更に今回から審判としてこちらが登場します!」


 ラビリンがステージを説明した後、審判となる人が姿を現す。その姿を見た零夜達は驚きを隠せずにいたのだ。


「と、トキコさん!?」

「久しぶりだね、零夜」


 なんと審判として駆け付けてきたのは、カーンの使いであるトキコであった。当然零夜達は驚きを隠せずにいたのも無理なく、冷や汗まで流していた。しかし、アミリス、ソニア、ジャンヌに至っては首を傾げていたのだ。


「トキコって?」

「カーン様の使いであり、選ばれし戦士達の監視役も務めている。俺達より上の立場だ!」

「「「ええっ!?」」」


 零夜の説明にアミリス達が驚きを隠せずにいる中、ヴィリアン達も予想外の事態に驚きを隠せずにいた。まさか神様の使いがここに来るなんて、予想にもしなかっただろう。


「まさかカーン様の使いが来るなんて……」

「ああ……こうなったら、正々堂々と戦うしかないな」

「負けたって構わない。実力で勝負するしかないからな。行くぞ!」


 ヴィリアン達は覚悟を決めて戦闘態勢に入り、戦いのゴングを待とうとしていた。無様な戦いは見せられない分、実力で立ち向かうしかないと判断したのだろう。


「どうやら実力で戦おうとしているみたい……なら、私達も!」

「ああ。相手に対してはそれに応えないとな!行くぞ!」


 零夜達も実力で戦う事を決断し、すぐに戦闘態勢に入る。その様子に観客達が見守る中、ボリスはハイン、アメリア、レジー、兵士達と共に指定の観客席で観戦していた。


「アメリア。お前が助けて貰ったブレイブペガサスだが、彼等の実力は確かなのか?」


 ボリスは気になる事をアメリアに質問するが、彼女は真剣な表情で首を縦に振りながら頷いていた。その様子から見ると、自信がある様に見えるだろう。


「ええ。彼等を甘く見ていてはいけません。その実力は……今に分かります!」


 アメリアが真剣な表情で説明した直後、ゴングが鳴り響いて試合が始まった。両チームとも全員飛び出して戦いに立ち向かう中、マンティが素早く飛び出して敵にそのまま突っ込んできたのだ。


「先手必勝だ!」


 マンティが跳躍したと同時にライダーキックを繰り出すが、攻撃は外れて地面に着地してしまう。勢いよく飛び出したのは良いが、空振ってしまった為、この様になったのだ。


「隙あり!」

「がはっ!」


 そこにミミの強烈ハイキックがマンティの側頭部に炸裂し、更に彼女は自身のリングブレードを雷属性である「サンダーリング」へと変化させたのだ。どうやらこの武器で止めを刺そうとしているのだ。


「スパークブレード!」


 強烈な雷の斬撃が、マンティの身体を斜め一閃に斬り裂いてしまう。そのまま彼は仰向けに倒れてしまい、敗者ゾーンに転移されてしまった。


「いきなりマンティが失格!これがブレイブペガサスの実力!シルバーファング、大丈夫か!?」


 ラビリンの実況に観客達はざわついてしまうのも無理なく、まさかの展開に唖然としていた。ヴァルムントが誇る最強軍団が、まさか数秒で一人倒されたのは想定外としか言えないだろう。

 特にハインは信じられない表情をしていて、顔には多くの冷や汗が流れていたのだ。


「馬鹿な……あのマンティが、僅か数秒で……」


 ハインが唖然としながら身体をガタガタ震わせている中、ボルスはミミの実力に感心していた。僅か数秒でマンティを倒す実力は、見事としか言えなかったのだろう。


「残り七人!攻めるなら今よ!」


 キララの声援と同時に零夜達は頷き、ヴィリアンは彼、シオンはヒカリ、ネコブは倫子、ハクロはエヴァ、アッシュはソニア、ゲルダはアミリス、李舜臣はジャンヌが挑む事になった。一対一の状況となったが、その実力差は零夜達に有利と言えるだろう。


「こいつ!」


 ネコブは両手から魔術を繰り出そうとするが、倫子がハイキックで彼の側頭部にダメージを与える。その衝撃はとても強く、ネコブはフラフラとグロッキー状態になってしまった。


(今がチャンス!)


 すると倫子がネコブを前かがみにさせて左腕を取り、肩からまたぐように右脚を絡ませ固定、さらに右腕もコブラツイストの要領で固め、右手で天を指差した。


「いきます!」


 倫子が高らかに宣言した直後、右腕をネコブの股下にまわして自分ごと前方に大きく空中回転、相手を床に叩きつけて倒してしまった。


「ケツァルコアトル炸裂!これでネコブも脱落してしまったー!」


 ネコブは敗者ゾーンに転移されてしまい、観客達は冷や汗を流しながら動揺してしまった。あのシルバーファングがあっという間に二人やられてしまった事で、予想外の展開に信じられずにいたのだ。


「あのシルバーファングがやられるなんて……悔しいと言えるが、強過ぎるな……」

「もしかすると……あのブレイブペガサス……彼等より凄いかも……」


 観客達はブレイブペガサスの勇姿に次第に興味を持つようになり、完全アウェイの空気が徐々に変化しようとしていたのだった。

まずは二人撃破!果たして戦いはどうなるのか!?


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― 新着の感想 ―
応援しているチームの逆境こそファンは燃えなくてはならないものです。ここで皆の応援がシルバーファングに力を与えて熱戦になれば熱いですね。今回もとても面白かったです。
シルバーファングの二人を倒したブレイブペガサス。 会場も変わる!? 続きも楽しみです!
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